故人を切に想うことができるのは、悲しみや苦しみがあるからであると言う。 また、「悲みに於て妹に逢い得るならば、せめても私は悲みを傍ら近くに呼ぼう。悲みこそは愛の絆である。」 悲しみという感情において亡き妹と逢い、その感情に自身と亡き妹とを結ぶ絆を感じとっている。柳にとって悲しみは、亡き人と繋がることのできる〈場〉であった。