先月号で、アメリカの子育て環境について少し触れた。子どもを預ける保育費は非常に高く、例えばロサンゼルスエリアでは1カ月平均1192ドル(約12万円)(※1)。おりしも息子を出産したばかりの義理の娘(アメリカ人)は「うちのエリアは1カ月1600ドル(約17万円)よ」と驚愕の金額をさらりと言いつつ、職場復帰もすぐにする予定と言う。お金は働くことで取り戻せるが、キャリアの空洞を取り戻すのは難しい、そんな考えが根底にある。 アメリカにおいて、子持ちの共働き夫婦を支えている最大の „功労者〝 は「フレックスタイム制」だ。現在、企業のフレックスタイム制導入率は80%(日本は49%)(※2)で、子どもの送...