ラスベガスの新規死者数:ワクチン効果は?
6月
29日
ラスベガスのあるクラーク郡の新規死者数は、ワクチン接種が進むにつれ、驚くほど激減しています。
最悪だった今年1/12週の1日の平均死者数は34.1人。わずか5カ月前には、1週間で約239人もの方がコロナで亡くなっていたのです。それが今週の平均死者数はついに0.9人と、1人以下に。
全米で似たような傾向ではあるのですが、逆に感染者が急増している州もあります。例えばミズーリ州。バイデン政権は7/4日までに初回ワクチン接種率を人口の70%にすることを目指していますが、ミズーリ州の接種速度は遅く、70%に達するのにあと半年近くかかると予測されています。さらに遅いのは、アラバマ州やミシシッピ州。これらの州では70%達成までに1年以上かかると言われています。
ニュースでは体質以外の理由でワクチンを受けたくない人の傾向として、主に次の2つを挙げていました。一つ目は共和党支持の人々で、調査ではその約45%がワクチンを接種しないと回答しています(コロナはそもそもメディアの陰謀なので、心配もワクチンも不要論。とはいえトランプ元大統領自身は既にワクチンを接種)、二つ目は、保守的であったり医療設備が整っていなかったりする地方の人々です。
「アメリカはワクチン接種が進んでいるのに、なぜ感染者数が減らない?」と思っている人も多いと思いますが、今、感染者数が急増しているのは、こういったワクチン未接種者が多く住む地域です。一方でカリフォルニア州(約70%)やハワイ州(約80%)などは既に70%を達成(ラスベガスのあるネバダ州は再来月達成予定)。同じ国ながらまるで別の国のようにコロナ禍の最中にある地域と、アフターコロナの世界を楽しんでいる地域があるのが、今のアメリカです。
・ワクチン2回完了:やっぱり2回目は… https://jp.bloguru.com/RuCommunications/404085/2021-05-10
・ラスベガス:深刻な働き手不足 https://jp.bloguru.com/RuCommunications/408622/2021-06-29
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猪股るー:広告&翻訳代理店「Ru Communications有限会社」代表。広告代理店のコピーライターを経て、『るるぶ』『三都物語』などの編集者、女性向け情報誌『アヴァンティ』副編集長に。著書に日本植民地時代を生きた台湾のお年寄りを取材した『愛する日本の孫たちへ』(桜の花出版)、韓国で発売された日本語教材『チョロムンイルボノロマルハジャ(今時の日本語で話そう)』(サラミン出版)などがある。現在はアメリカ在住。
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