アメリカの広告表現 その3《デザイン》 デザインと文化
12月
27日
スタッフド・ラム・ローストを作ろうと引っ張り出したのが、上の写真のアメリカのレシピブック。全40種類ぐらいのレシピが載っていますが、例のごとく写真は1枚もありません。
アメリカ人って偉いなあと感心する瞬間です。
出来上がりの写真も無しで、手順の写真も無しで、きちんと作り上げるのでしょうね。
アメリカに来たときは、「こういう面でアメリカは遅れてる!」と鼻息を荒くしていましたが、アメリカ人に日本の「親切な」印刷物を見せても、一様に「なんでこんなにゴチャゴチャしてるの?」という反応が返ってきました。
そうこうしているうちに私の目にも不思議な現象が起きました。「すっきり放任主義」のアメリカのデザインの中で10年近く暮らした結果、あれほど崇拝していた日本の親切なデザインが、ゴチャゴチャに感じるようになったのです(さすがにレシピは勘弁してほしいですが、、)。
そういえば!色々なことを比較してみると、同じような傾向があります。例えば電車。日本の電車は放送で「次はどこに着きます」など、かなり親切に教えてくれます。しかしアメリカの電車は放送を極限まで抑えて静か。自分自身がしっかりしていないと乗り越しそう!エレベーターもアメリカのエレベーターは「指が挟まれないよう…」などの放送もなく、しーんとしています。
どちらが良いかという話ではありません。
日本人対象の印刷物を作るときは、「分かりやすさファースト」。
アメリカ人対象の場合は、「すっきりファースト」で作る必要があるということです。
私がアメリカ人対象の宣伝物を作るときは、日本の広告業界で鍛えられた経験を生かして、アメリカ人が好むすっきりした美しさを第一にしつつも、日本的な分かりやすさをしっかり取り入れるようにしています。これがなかなかチャレンジングですが、クリエーターとしては腕がなるところなのです。
アメリカでのPRの相談は
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http://www.rucommunications.com/