どうやら中原中也が生誕して110年になるそうだ。たいへん人気のある詩人で今も慕われ愛されている。詩作も生き方も魅力的な詩人、中原中也。 私は小学生の時に毎日聴いていた曲があり、そのレコードをどれだけ回転させたことだろう。当時、俳優で歌手の中村雅俊が中也の詩に曲をつけてレコーディングしたものがあった。たぶん、そのアルバムはそんなに売れていなかったと思う。 ほとんどが中村雅俊が作った曲で、一曲だけ中也の詩「汚れっちまった悲しみに」とういう曲があり、この詩にハマっていた。小学生の頃だった私は少し変わっていたのかもしれない。山口百恵やキャンディーズより、中也だった。 しかし、その当時は中原中也というひとが詩人ということも知らなかった。ただ、その名前は覚えていて、高校生の頃に詩人だったということを知った。私は中学生の頃から詩を書いているので、たぶんそれは「汚れっちまった悲しみに」に影響されてのことだと思う。 そして、中原中也の生誕100年にイベントがあり、記念館が写真、絵、詩などの一般応募して、展示する企画があった。作品をそのようなところにあまり送らない私だったが、自分が詩を書いて充実を得ているのは、中也のおかげだと思いひとつ作品を送った。たしか、三回ほど展示物を貼り替えたそうだが、なんとか三期持ち堪えてくれたみたいだ。ただ、今思うと悔やまれるのが、その記念館へ行かなかったこと。入場券をわざわざ送ってくださっていたのに、スルーしてしまった。山口市で遠方だったが、やはり悔やまれる、行けば良かったと。 というわけで、もうそれから十年経って生誕110年。その当時の作品をアップしても問題ないと思うので、読んでみてください。 それと、作中の「蒔」の字は意識的にこの字を使っているので誤字ではありません。