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性格を変える?(後編)

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性格を変える?(後編)

性格はセラピーや自己啓発の分野の利用では変えることはできません。また、いくら自衛隊のようなスパルタ教育(肉体的、精神的)を施してみても変えることはできません。性格の一番根底にあるものは、気質です。気質とはその人の先天的な物事の受け取り方、感じ方を左右する最も深い部分です。気質により暗い性格、明るい性格・・・・・・と人間の人格は多き左右されています。そして、これは遺伝的なものです。こういった遺伝的な「脳の機能゠気質」を変えることは、上に述べてきたような普通の手法を用いていて変わるものではありません。

交通事故で凶暴な反社会的な性格だった人が、穏便な性格になったうえ、藝術の才能に目覚めてしまうこともあります。
また、逆もしかりです。
こういったことから明らかになるのは、脳の機能が性格を生んでいるという事実が大前提であるということであります。
交通事故のような物理的外傷により性格が変わってしまう・・・・・・という実例からこの事実は明らかです。
また、認知症という精神障害は、脳神経を構成するタンパク質が変成していまい生じる病気です。認知症においても性格の大幅な変容が知られています。以前は頭の回転の速い社交的な人物が、一変した性格になってしまうことは、より身近な実例である認知症の患者さんのことを思慮すればやはり同様に理解できることかと感じます。

 脳というのは要するにプリズムのようなものだと理解するのが早いです。プリズムに侵入する光は、その屈折率により周波数が変わり、その周波数によって屈折後の色が変わります。

光が、プリズムを通すと、赤になったり、青になったり、紫色になったりすることは、高校の物理の実験で皆さんもやったことがあると思います。

これと同様の話で、性格もどういう脳(プリズム)を通すかによって、出力される人格(物事の受け取り方、感じ方、考え方)が変わるわけです。ですから、衝動的になりやすい脳(プリズム)を持っている人は、衝動的な性格にならざるをえないし、そういった脳の状態の人に無理に精神論を説いてみたり、認知療法を行ってみても実は無駄なのです。こういったことは誰も教えてくれません。

しかしながら、これが現実なのです。

 過去の私は、過度に繊細な性格で、しかも瞬間湯沸かし沸騰器のように、衝動的で誰かと口論になると、すぐにけんか腰になり相手と敵対してしまっていました。また、嫌なことがあると、いつまでもその時その場で起きた嫌なことが頭から離れず、そのことでイライラしたり不安な衝動にかられ続けたものでした。そういったことで、結果的に非常に多くの方々に大変なご迷惑をおかけしてしまいました。

けれども、こういった衝動性も次第に消滅していきました。

今となっては、逆に反対の方に行き、極度の繊細さから鈍感さ、過度な衝動家から冷静な方へと性格が変わったわけです。
自衛隊に入隊して体を鍛えたり、座禅や瞑想を長時間毎日行っても解決できなかった私の性格上の問題が明確に解消されたわけで、正直驚きました。

今までの私はやる気が過度にある性格で、それが災(わざわい)いして、いわれのない不安、恐怖、夢想癖を生んでいたのだと述懐しています。やる気がありすぎるのも問題だと思う次第です。ただし、過度に不安や恐怖が少ないと藝術性が喪失される可能性はあります。

それが証拠に、過去、私は読書好きだったのですが、読書が嫌いになりました。(必要な書籍以外読む気がしない)繊細さがなくなった代償として、感性の世界が乏しくなった実感もあります。そういったことを考慮すると、物事は一長一短なのだと感じています。

ただし、私の場合は、過去のあんな状態に戻るくらいなら死んだ方がマシだと本気で思っているので、今のバランスが取れた状態の方がはるかに幸せだと思っています

沖仁宏
#性格を変える

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