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四季織々〜景望綴

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祖父から孫へ・・・機の音。

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祖父から孫へ・・・機の音。
近くを通ったので、行ってきました。

小倉城庭園・松枝玉記の遺した機音〜豊穣の藍 久留米絣展〜
ずっと松枝玉記さんを女性だとばかり思っていたのですが、男性でした。

ポスターに使われた絣の振袖の名は『献穀』です。1976年71歳の作品。
米俵と稲穂、淡藍に白く織り込まれた連続模様は米の文字を表しています。
孫の哲哉氏の新婦小夜子さんの花嫁衣装として振袖に仕立てています。

玉記氏は、1905年3月22日生まれ。

〜藍に生れ
藍に育ちて いかされし
藍にむくいて 果てんとぞおもふ〜
藍生庵主 玉記

玉記氏は、先人たちの弛みない努力に良い絣をつくるため、デザインのためのスケッチは欠かさなかったそうです。
野山や草花を織り込んだ絵絣には人と自然を敬愛する玉記氏の心が表れています。


『雨にあじさい』1982年77歳作品。
雨を表す縦線とあじさいの柄が調和して美しい作品です。
梅雨をおしゃれに装いたい女性向・・・と説明文にありました。
今の時期にピッタリな絣です。

『機の音』1980年75歳作品。
糸車と杼が描かれた孫哲哉氏の機織る姿を見守る玉記氏のおもいが伝わってくる作品です。

〜かすり業 継ぐてふ孫の 機の音
いともさやかに 窓辺に聞こゆ〜

〜やよはげめ 
手に手をとりて 次の代に 
守り伝えよ 絣の枝を〜

〜夢花火
生まれし命 輝きて
絣にこめる 永遠のよろこび〜

展示場は、玉記氏ゆかりのご夫妻とわたしだけの貸し切り状態でした。
静かにゆっくりとメモを取りながら見て回ることができました。

わたしと入れ替わりに、二組の方が入られました。

以前に久留米に行った時に久留米絣の展示場を見ました。
そのときは、それほど感動しなかったのですが、今回は、絣の温かい風合いに感じ入るものがありました。
むかしは、絣を織ってそれで婚礼蒲団を作って嫁入り道具にしたとか・・・それはとても素晴らしく大切な伝統ですね。
#アート #伝統 #文化 #芸術

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Toshiaki Nomura
Toshiaki Nomuraさんからコメント
投稿日 2009-07-20 21:15

なるほどねぇ・・・。


初めて聞く名前です。
伝統の技というのは得難く一瞬にして消えるものですね・・・。

一度見てみたいものです・・・。

ワオ!と言っているユーザー

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keimi
keimiさんからコメント
投稿日 2009-07-21 08:27

人間国宝です。


説明文に・・・久留米絣は、江戸末期から昭和の初めにかけ、蒲団絣や普段着・作業着として人々に愛されてきました。
深い藍に染めることで糸が丈夫になり、洗濯するたびに、その藍色が優しく輝いていくからです。

 松枝玉記(1905〜1989)は、筑後の沃土から生まれた藍と綿によって作られた久留米絣を心の底から愛しました。
たゆまぬ努力によって、優しい藍の色合いを研究した玉記は、淡い青色を出した「淡藍」の技法によって久留米絣の表現の幅を広げました。従来の幾何学模様によるデザインはもちろん、晩年には野山や草木をモチーフにした「絵絣」も多数制作しています。玉記の詩情あふれる作品は、見るものをすがすがしい気分にさせ、勇気を与えてくれます。
とあります。

今では哲哉氏が妻の小夜子さんと一緒に伝統を受け継いでいるようです。

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