一昨年の暮れあたりから突然テレビのCMに多数登場し始めた蒼井優さん。私の全く知らなかったタレントの為、はじめはグラビアアイドルの出身の子かと思っていました。そのうちセリフのあるCMにも登場し、そのセリフが自然でうまいので、今度は女優出身のタレントなのかもしれないと思い始めていました。
今年の秋になって、蒼井優が準主役で出演していた映画の「フラガール」がテレビで放送されました。これを観て、彼女の人気の秘密がわかった気がします。日本映画の多くの賞を受賞した作品であることも知らずに、お笑いの南海キャンディーズの静ちゃんが出演していることなどから、軽い娯楽映画のつもりで観始めました。ところがいつの間にかこの映画にのめり込んでしまい、最後にはとても大きな感動が残りました。ストーリーにも無駄がなく、キャスティングも良かったと思います。“李相日”監督の手腕にもおどろきました。久し振りに感動する日本映画だったと思います。
私だけでなく、本当に多くの人が感動したのだと思います。今年度の海城中学の二次試験の社会の問題にも、この映画「フラガール」が取り上げられていました。実話の舞台となった常磐炭鉱とそこに作られた常磐ハワイアンセンターの誕生したいきさつを、エネルギー問題を切り口にして出題されていました。問題の書き出しには、この映画を観た感動が表れていました。
ビデオを借りてきてもう一度家で観ることは可能です。でも、できれはテレビではなく、映画館で観ることにより多くの人と感動を共に味わいたいという気持ちでいます。最近、家の近くのいくつかの映画館が協賛して映画祭を催しています。ここでは多くの過去の作品の上演がされ、この中に蒼井優出演の作品もありますが、残念ながら「フラガール」は含まれていませんでした。しかし、いつの日にかはまた映画館で観るチャンスはあると思います。せいぜい情報のアンテナを張りめぐらせていたいと思います。こんな作品、またできるといいですね。
カーネル笠井
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