川のほとりに立つとき、私はいつも少し立ち止まってしまう。 とくに、こうして橋の上から流れを眺めると、不思議なほど心が静まる。 老いを重ねた今だからこそ、川という存在が、より深く胸に沁みるのかもしれない。 今日もまた、川は黙々と流れていた。 浅瀬の石にあたってできるさざ波の音。 春の陽に照らされてきらきらと輝く水面。 そのさまを見ていると、ふと、小学校で習った「春の小川」の歌が頭の中に流れてきた。