ロシアの文豪、ドストエフスキーの『悪霊』(1871年~)に次のような登場人物が出てきます。
その人物は、「人間の最大の敵は死の恐怖で、これに打ち勝てば、内心の自由を得、自己を支配することになり、超人、つまり人神となることができるという考えから、自殺をとげ」ました(翻訳家、北垣信行氏の解説文より引用)。
確かに。死という究極の恐怖(ひいてはあらゆる恐怖)を受け入れられたら、心は休まることでしょう(自殺まではしないにしろ)。愛犬、バクスターを死神が捉えた頃、私の心も捉えられました。バクスターの生に執着し、何が何でも生かし続けたいという不可能な結果を求め、亡くなった後も受け入れられずに体調を崩しました。
最近、友人の中で最強の精神の持ち主、サチさんのお母さんが体調を崩したのですが、さすがの彼女もさぞ心配して辛いだろうと思っていたら、「神様に祈っているの」「だよね(私)」「早く天国に連れて行ってくださいって」「え!」。
「でも息子さんが体調が悪くなったら、そうは思えないでしょう?」「息子ならなおさら。苦しんでいるなら早く天国にいってほしいって思うのよ」。ひょー。
私なんて真逆ですね…できない。……と、これもまた、できないことを追おうとして心乱される、の典型でしょうか……延々と終わらない私の精神修行です。
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