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BCA土曜学校のコラムVol. 93〜「五・七・五」〜

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BCA土曜学校のコラムVol....
● BCA土曜学校のコラムVol.93●

五・七・五
  
 
 BCA土曜学校小学部では、9月から「今日学んだこと・考えたこと・感じたこと」を五・七・五で表現するか、自分の言葉で短い文を書くという宿題が出されています。
担任の先生からは、五・七・五で書いている子どもさんが多いと聞いています。
 
 五音、七音というリズムは、すでに万葉集において確立されている和歌の定型の音数律です。古代の歌人たちは指折り数えて歌を詠んでいたわけではなく、五・七を生み出すようなリズムがまず脳裏にあって、歌はその形式に合わせて詠まれたと言われています。
 意識的なコントロールをせずに 自然に生まれた定型、意識を越えたリズムが五音七音ということは、この音数が人間にとって心地よいリズムだったということでしょうし、中国の漢詩が五言七言形式であることを考えると、日本だけではなく自分の思いを表す時に表現しやすいリズムだったということなのでしょうか。
 長歌・短歌・旋頭歌・片歌などを含む日本伝統の歌である「和歌」、その和歌の一種類が明治以降に「近代短歌」として「和歌」と区別されるようになた「短歌」、そして、連句の発句から生まれた「俳句」「川柳」、それらが今も脈々と受け継がれています。

 宿題として出されている五・七・五は、季語を入れた俳句や風刺や滑稽をねらった川柳ではなく、ただ単にリズムを楽しむ五・七・五です。

 6年生の詩「せんねんまんねん」学習後の五・七・五
〇詩は何だ 詩は大切な レッスンだ
〇生まれても 生まれ変わっても その命
〇表現を 工夫をしたら おもしろい
〇繰り返し そこの部分を 強調だ
〇人間の前 地球にいろいろ ありました
〇いつまでも 命は回る 千年万年
学習内容を上手に17音で表現しています。
 
 1年生のかわいらしい五・七・五
〇おばけちゃん あそぶの大好き 女の子
〇アイパット ずっと見てたら つかれるよ
〇ハチドリが 春のおうちに やってきた
〇はぐらぐら もうすぐぬけそう たのしみだ
〇あついから つめたいものを のんでいる
〇ハムスター かいたいけれど だめだって
〇あきたいぬ ごはんをたべて ねんねする
〇ハロウィーン まじょのいしょう たのしみだ
〇せんせいの かえるのたいそう おもしろい
〇アナコンダ しめしめころす ライオンを
〇せんせいが きんちょうしてて どうしたの
〇どようびは おべんきょうを がんばるひ
〇おうまさん ポコポコあるき のりたいな
知っている言葉をつないで、まっすぐな気持ちを表現しています。
 
 日本で大事にしてきた五音・七音が、今こうして、アメリカのBCA土曜学校で受け継がれていることをとても嬉しく思います。これからの五・七・五も楽しみです。
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