BCA土曜学校のコラムVol. 87〜「説明文」〜
BCA土曜学校オンライン授業では2年生から6年生まで説明文の学習をしました。
2年生の「たんぽぽのちえ」は、時間を表す言葉を使って、たんぽぽが変化する様子と4つの知恵がわかりやすく説明されています。
3年生の「こまを楽しむ」は、日本の伝統文化にかかわる題材で、こまを紹介しています。問いと答えを明確に示して、6つのこまについて説明しています。
4年生の「アップとルーズで伝える」は、写真や図と本文を対応させて読むことによって、対比的な段落構成をつかんでいく説明文です。
5年生の「言葉の意味が分かること」は、文化や言葉に表れたものの見方の特徴について、「初め」と「終わり」に筆者の考えが示され、「中」で定義や事例が示されています。
6年生の「時計の時間と心の時間」は、時計が表す時間と体感する時間の違いとその関連について、筆者の主張とそれを支える事例の関係が示されています。
1年生は、2学期に「くちばし」という初めての説明文で、クイズに答えるように問いと答えを見つけて読む学習をします。
学年が上がるにつれ,文章量も難しい語句も多くなりますが、小学部の皆さんはよく頑張りました。1年生から学年の発達段階に応じた教材で系統的に学習することで、様々な説明文の型を知り読解力を高めることができますので、これからの学習も大事にしていって欲しいと思います。
説明文は、筆者の主張を読者に理解してもらうことを目的として書かれた文章です。
「初め」に、問い・話題提示・筆者の考え。「中」に、答え・例・実験・観察。「終わり」に、まとめ・筆者の考えという三構成が基本です。
構成に着目して文章全体をとらえ、各段落の大事な部分をつかんでいくと筆者の言いたいことが見えてきます。
今回の説明文に共通していた読解のポイントを3つ紹介します。
1、接続詞に注目
例えば、「しかし」「けれども」「でも」などの逆接の接続詞。対立する意見を先に述べて、否定する形で自分の論を述べる書き方が多いです。また、「つまり」「このように」などの要約説明の接続詞の後には、筆者の主張がまとめられていますので注目して下さい。
2、項目立てに注目
「第一に、第二に」「まず、次に、最後に」など、伝えたいことを分かりやすく整理して書いてある場合は、それぞれ大事な主張をしているところです。中心文に線を引いておくと主張の流れが見えてきます。
3、書き出しと文末に注目
強く伝えたい部分は「大切なことは」「大事なことは」などで書き始めたり、「○○が重要です。」「○○と考えている。」「○○が必要だ。」などと文末を強く言い切る強調語を使用することが多いので注目してください。
知識を得る時、何かを追求しようとした時、私たちが読む文章の多くは説明文です。
新聞や雑誌、家電などの説明書、インターネット上の記事など、皆さんもこれからも多くの説明文にふれていきます。ゲームの攻略本も説明文ですね。
小学部で読み方を身に付ければ、中髙部でも社会に出てもきっと役に立つはずです。日本の学校の入試には必ず説明文の問題が入っています。
論理的にまとめられた文章を読むことで思考力も高まりますので、説明文と仲良くなって欲しいです。