BCA土曜学校のコラムVol.81 〜「教科書」〜
教科書と漢字練習帳などの副教材が、先週学校から発送されました。きっと、手元に届いた教科書や教材をすぐに開いてみたことでしょう。
清水校長は「新しい教科書を手にしたときのあのわくわく感が、今でもよみがえってくるわ。」と笑顔で語っていました。
皆さんも、一年間の学習への期待に胸をふくらませてページをめくっているのではないでしょうか。
「教科書」とは、学ぶときに主たる教材として用いられる図書のこと。と辞書に書いてあります。国や地域によって様々なタイプの教科書が使用されており、大きく三つのタイプに分けられているようです。
①国が発行して使用を義務づけている「国定教科書」
②民間が発行するが、国が検定を行う「検定教科書」
③国が干渉しない「検定なしの教科書」
アメリカは③で、日本のような全国に共通した教科書制度はなく、教育委員会が自由に採択したり、州が認定したリストの中から選択したり、州の基準に従って採択したりと、州によって教科書に関する制度が異なっています。
日本は現在②です。古くは仏教や儒教の教典・経書、国文・和歌、史書などの古典が教科書として使われていましたが社会の変化とともに内容が変わり、1886年から検定制、1903年から国定教科書,そして戦後は検定制となりました。
小学校は1996年、中学校では1969年に全学年無償給与が実現し、今日に至っています。
小・中の公立学校での採択は、教育委員会の権限のもと地域ごとに、高校は学校単位で行われています。
国ごとの差やそれぞれの歴史など、調べてみるとなかなかおもしろいことがわかります。
今年度、小学校の教科書が新しくなりました。平成29年告示の学習指導要領の趣旨が教科書に反映され、単元の構成や各領域の構成や考え方も変わっています。
それぞれの教科の目標と内容は「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」三つの柱で整理されました。それを受けて教科書は、何をどのように学ぶかがわかるように作られています。
ちょっと難しい話になってしまいましたが、教科書はどの学年もとても魅力的です。
土曜学校で学習する教材は限られていますので、この機会にゆっくりと教科書を読んでみて欲しいと思います。
教科書は、皆さんにわかりやすく学んでもらうための優れた工夫が満載の、とても楽しい読み物でもあるのです。