BCA土曜学校のコラムVol.55 ~ おめでとう ~
3月で年度がかわる日本では、入学試験や就職試験の合格発表や卒業・進級の時期で、たくさんの「おめでとう」が行き交っています。
喜びごとや祝いごとや成功したこと、また勝利を得たことや新年を祝う言葉「おめでとう」は、日本の素敵なあいさつ言葉だと思います。
「おめでとう」は、形容詞「めでたい」の連用形「めでたく」が「めでたう(めでとう)」とウ音便化した語で、「お」は丁寧の意を表す接頭語です。
丁寧な言い方をする場合には下に「ございます」「存じます」をつけます。
表記は、「御目出度う」「御芽出度う」と書き、目・芽が出ることが喜ばしいという説が一般的ですが、お赤飯のかわりに出産や結婚などのお祝いのお菓子としてふるまった「御目出糖」というおもしろい説もありました。
また、形容詞「めでたい」は動詞「愛(め)でる」の連用形「愛(め)で」に、程度が甚だしいの意味の形容詞「甚(いた)し」が付いた「愛で甚し(めでいたし)」」が変化した語ともいわれています。
「愛(め)でる」は、心が惹かれ、素晴らしいと思ったり感心したりすること。
「甚(いた)し」は、程度がとても大きく、水準以上であること。
この二つを組み合わせて、対象に心惹かれ愛したり感動したりする気持ちがこれ以上になく高まっているという意味を持つのです。「愛(め)でる」もとても美しい日本語だと思います。
「おめでとう」は相手に対して言う言葉ですが、相手に喜ばしい出来事があり、その人が喜んでいる姿を見ると自分も心惹かれて幸せな気持ちになりますよね。
「おめでとう」は、相手も自分もそれを聞く周りもHappy になれる言葉。
今週は、BCA土曜学校の卒業式・終業式です。
当日は、心のこもった「おめでとう」と明るい笑顔が校舎にあふれることと思います。
BCA土曜学校の皆さん、卒園・卒業・終業、心からおめでとうございます。