BCA土曜学校のコラムVol.26~節分~
今年の「立春」は2月4日、前日の2月3日が「節分」でした。
2月3日の土曜学校では、校長先生より「節分」にまつわる食べ物「福豆」と「恵方巻」のお話をしていただきました。
「節分」は、季節が変わる節目「季節を分ける日」のことです。もともと立春・立夏・立秋・立冬、それぞれの前日に年4回あったものでしたが、現在は1年のはじまりの春の「節分」だけを指すようになりました。
節分に豆をまく慣習は中国から伝わったと言われています。豆には生命力と魔除けの力が備わっていることや、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅=まめ)」に通じるという語呂合わせから、豆をまいて鬼を追い出す行事になったそうです。
おに(鬼)の語源はおぬ(隠)で、目には見えない想像上のもの、この世にはないものを意味します。鬼は季節の変わり目に現れると言われており、「節分」は鬼を追い払う日となりました。
豆まきの豆は、まいた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いので生ではなく炒った豆を使います。「炒る」は「射る」にも通じ、最後に豆を人間が食べてしまうことで鬼を退治したということになるからです。年の数の豆を食べ厄除けとします。
かけ声は、「福は内、鬼は外」「鬼は外、福は内」「鬼は内、福は外」「福は内、鬼は内」「福は内、鬼は内、悪魔は外」「福は内、鬼も内、鬼の目玉ぶっ飛ばせ」「福は内」「鬼は内」などと地域によって様々です。
日本では、古くから伝わる豆まきに加え、節分の食べ物として「恵方巻」がブームになっています。
「恵方巻」とは、恵方を向いて食べると縁起がよいと言われる太巻きです。
七福神にちなんで具は七種類。食べ方は、今年の福をよぶ神様(歳徳神・年神様)のいる「恵方を向いて」、いい縁を切らないように「切らすに」、話をせず「願いをこめて」食べるとよいそうです。ちなみに今年の恵方は、南南東やや右です。
もともとは、大坂の船場で商売繁盛願う風習として始まったものが新しい食文化として全国に広がっているのはおもしろいですね。
アメリカで豆まきをなさったご家庭の様子を聞くことができました。
福に満ちた1年になるようにと願いを込めて、日本の文化をアメリカで伝えておられるお母さん達、すごいと思います。
(「鬼の絵」は、BCA長友裕子先生の作品です。)