星野源さん、新垣結衣さん、ご結婚おめでとうございます!
6月
1日
令和3(2021)年5月19日(水)。
TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で共演された、星野源さんと新垣結衣さんのご結婚が発表されました。
実は、平成28(2016)年12月のブログに書かせて頂きました通り、当道場は、星野源さん新垣結衣さんのお二人が、社会現象にもなった「恋ダンス」の練習をされた世界で唯一の武道道場です。
更に、星野源さんとは、目に見えない不思議なご縁で結ばれた道場(?)と言っても良いでしょう。
あれから5年近くも経ったことですし、お二人へのお祝いの氣持も込めて、自分にとっても「懐かしく、同時に少し悲しい思い出ともリンクしながら、それでいて楽しく『不思議』な思い出話」として、当時のことを再び書きたいと思いました。
平成28(2016)年のブログと重複する内容もあるとは思いますが、読んで頂けたら幸いです。
http://jp.bloguru.com/renshinkan/286079/2016-12-20
平成28(2016)年9月19日(月・敬老の日)。
テレビ番組制作会社から一本の電話があり、「テレビのロケで道場を使用させて欲しい」という依頼がありました。
その時、まず最初に頭の中を過ったのは、昔、某バラエティー番組の撮影に学校全体で協力したものの、「番組を面白くするため」という口実のもと、校内をメチャクチャにされ、撮影後の原状復帰が大変だったという、知り合いの学校教員から聞かされたボヤキでした。
それ故、当初自分は、過分に警戒心を持って対応をしていましたが、詳しく話を聞くと「TBS秋の新ドラマ撮影の楽屋/控室として、可能ならば是非道場を使わせて頂きたい」「道場の外観や内装に原状復帰できないような手を加えたりすることは全くありませんので、どうかご心配なく」とのことでしたので、「それなら稽古のない日/時間でしたら全然構いませんよ」とこちらも快く承諾しました。
巨匠、黒澤明監督は、映画の撮影のためなら邪魔な家一軒丸ごと解体させた、などといった逸話(都市伝説?)がありますが、考えてみれば今の時代にそんな暴挙が許される筈もなく、自分も少々心配し過ぎだったかな、と今となっては恥ずかしい氣持です。
そして翌日、9月20日(火)の午前中。
『逃げ恥』の制作主任だったWさんが直接道場に下見に来られました。
自分はそれとなく「明日は有名な俳優さんが来る予定なんですか?」と訊いたところ、Wさんは「くれぐれも内緒にして欲しい」という前置きで、新垣結衣さん、星野源さん、宇梶剛士さん、富田靖子さん、石田ゆり子さん、といった錚々たるスターの名前をこっそりと教えてくれました。
自分は驚いて「えぇ~、そんな有名な方々が来られるんですか?何のおもてなしもできませんが、何だか却って恐縮です」と思わず興奮気味な声を出してしまいました。
そして万一、このことがアッという間に世間に広く知れ渡って、ファンの方々が大挙して押し寄せて来ようものなら、ドラマの撮影に悪影響があるばかりでなく、道場まで揉みくちゃにされてしまいそうだなぁと「これは絶対に秘密にしなきゃな・・・」と心に強く思いました。
また一方で、「実は自分・・・、星野源さんには個人的にちょっと思い入れがあるんですよ・・・」と白状し、平成24(2012)年に母がくも膜下出血で倒れて後、長い闘病生活中に、星野源さんも同じ病で倒れられて、ずっと母と共に星野源さんの病気平癒を祈っていた旨をチラッとだけ告白しました。
「ファンだと知られたら変に警戒されてしまうかな?」と思い、「安心して下さい。ご迷惑はお掛けしません。明日は基本的に、自分は二階の住居にいますから」と伝えましたが、「あの星野源さんがうちに来られるのか・・・」と思うと内心では感慨深いものがありました。
因みに、母は1年以上の闘病の末、平成25(2013)年8月初めに帰らぬ人となってしまいましたが(※星野源さんの二度目の手術がちょうどその頃でしたね)、星野源さんはその後見事に復活されました。
平成27(2015)年の大晦日。
元気に回復された星野源さんが『NHK紅白歌合戦』に初出場し、ヒット曲『SUN』を歌っている姿を見た時は、本当に感無量の思いで、不思議と涙が止まりませんでた・・・。
話を元に戻します。
9月21日(水)の朝。
制作主任のWさんを始め、スタッフの方々が続々と集結し始め、道場内に衣装やメイク用の鏡台、休憩用の椅子やテーブル等が設置されました。
お昼前に撮影が一旦休憩に入り、道場の鍵を開けに行った時、ふと、道場内に、普段は扉に隠された状態の大きな鏡があることを、関係者に伝え忘れていたことに氣付きました。
「こちらの鏡だと全身がチェックできて便利ですよ、是非有効に使って下さい、何か困ったことがあれば遠慮なく呼んで下さいね」と言って鏡を開けて立ち去ろうとした時、ちょうど午前中の撮影を終えた新垣結衣さんがやって来られました。
目の前で拝見して驚いたのは、思っていたよりずっと長身だったということでしょうか。
芸能界に疎かった自分は、「ガッキー」という可愛らしい愛称で呼ばれているくらいだから、てっきり小柄で可愛らしいアイドル的な雰囲気の方だと思っていましたが、実際の新垣結衣さんは、その時はジーンズにスニーカー、黄色い半袖のニット(※『逃げ恥』の「森山みくり」の衣装ですね)に、ベージュのストール(※後に第5話で登場しました)を羽織ったカジュアルな服装でしたが、長身に長い脚と小さなお顔で、ファッションモデルのようなスタイルの良さが際立ち、「可愛い」というよりは、むしろ、本当に「美しい」「綺麗な」方だということを思い知らされました。
新垣結衣さんを目の前にして、自分は「あっ、どうも~」しか言えなかったのが未だに心残りです。もう少し気の利いた挨拶ができなかったものか、悔やまれるところです。
新垣結衣さんが休憩に入られてから暫くして、星野源さんがやって来られました。
自分は二階の窓から見ていたのですが、白いミニバンがスーッとエンジン音もなく道場の前で止まり、後部のスライドドアが開くと、黒いキャップにマスク姿の星野源さんが一人で降りて来られ、そのまま迷わずに道場の中に入って行かれました。
練心館道場の小・中・高生の若い生徒さんの中には、親御さんに車で送り迎えしてもらっている子も多く、「何だかいつも見慣れた光景に似ているな・・・」なんて思いながら、「星野源さんが道場の生徒さんだったらどうだろう?上達するかな?・・・」などと妄想してしまう自分が可笑しく、一人でニヤニヤしてしまいました。
因みに、宇梶剛士さん、富田靖子さん、石田ゆり子さんのベテラン勢は隣の「すみれが丘会館(町内会館)」を控室にされていて、新垣結衣さん、星野源さんの若い主演のお二人が、大勢のスタッフと共に道場を控室にされていました。
お昼休憩の時間、道場では、まだ発売前の星野源さんのニューシングル『恋』のイントロ部分とアウトロ部分が何度も何度も繰り返し大音量で流され、そのうち、リズムに合わせて「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ」と掛け声と共に手拍子を打つ音も聞こえてきました。
その時は「いったい何をやってるんだろう?」と不思議に思っていましたが、この疑問は、後にドラマのエンディングを見て解けました。
先程自分が開けた道場の大きな鏡の前で、お二人で「恋ダンス」の練習をされていたのでしょう。
後にこの「恋ダンス」は社会現象と言われる程の大ブームとなりましたが、星野源さんと新垣結衣さん、ご本人たちが「恋ダンス」の練習をされた「武道道場」というのは、間違いなく世界で唯一うちだけだろうと今でも自慢です。
お昼休憩が終わり、午後の撮影がスタートしました。
新垣結衣さんはマスタードイエローのロングスカンツに青いストライプのシャツ(※これも『逃げ恥』の「森山みくり」の衣装ですね)、星野源さんは黒縁のメガネを掛け、灰緑色のパンツに白いシャツ、その上に青いカーディガンの姿(※『逃げ恥』の「津崎平匡」の衣装ですが、この「青いカーディガン」は放送では一度も登場しませんでした)に着替えられ、二人仲良く揃って、颯爽と撮影現場へと向かわれました。
その後、お二人が道場に戻ってくることはありませんでしたが、スタッフの方々が全ての後片付けを終えて撤収するのは、完全に空が暗くなっている頃でした。
その日は早朝の6時台から準備が始まっていたことを考えると、私たちをいつも楽しませてくれるこの「テレビドラマ」というものの制作現場は、本当に大変な仕事なんだな・・・と思い知らされ、頭の下がる思いでした。
10月になり、待ちに待った『逃げるは恥だが役に立つ』の放送が始まりました。
第1話を見て、「不思議な偶然もあるものだな・・・」と驚いたのが、ドラマの中で、新垣結衣さん演じる「森山みくり」と星野源さん演じる「津崎平匡」が契約結婚して同居するマンションの、設定上の架空の住所(※どうやら横浜市にある実在の地名をランダムに組み合わせて創ったようです)が、自分の実家の住所とほぼほぼ同じだったことでした(※番地は違っていましたが、ドラマに登場した番地と現実の実家の番地との距離は、僅か20m程しかありません)。
またドラマでは、「○○○一丁目」と縦に書かれた住所表示の青いプレートが撮影用小道具として電柱に付けられていましたが、それと同じもの(※本物)は実家の目の前の電柱にも付いています。
第2話は、「津崎平匡」の職場の同僚が家に遊びに来るという話でした。
星野源さん演じる「津崎平匡」が、同僚と駅前で待ち合わせるシーンを見て「どこか見覚えのある場所だな?」と思いハッと気付かされました。
そこは、くも膜下出血で倒れ遷延性意識障害になってしまった母が、平成24(2012)年の夏から亡くなるまでの一年間、人生最期の時を過ごした療養型病院の最寄り駅、相鉄いずみ野線の「南万騎が原駅」でした。
第1話での偶然もあったばかりなので、「これも不思議なご縁だな・・・」と自分は妙に感心してしまいました。
そして第3話を見て、これらの一連のシンクロニシティは単なる偶然ではなく、きっと目に見えない世界のお導き、ご縁があるに違いない、と自分は確信するに至りました。
第3話では、石田ゆり子さん演じる「土屋百合(森山みくりの伯母)」の運転する車で、皆で山梨県へ遊びに行くという話でした。
そして、ドラマでも重要なシーンのロケ地として、勝沼町の古刹、大善寺が登場した時は、まさに驚愕の思いでした。
『逃げ恥』ファンにとっては、国宝である大善寺薬師堂の中での「みくり」のセリフ「私は、平匡さんが一番好きですけど、しみじみと、しっくり、落ち着いて・・・」は、印象的な名シーンとして記憶に残っているのではないかと思います。
実は、平成24(2012)年に母がくも膜下出血で倒れて後、たびたび病気平癒の願掛け(※星野源さんが母と同じ病で倒れられて後は、一緒に星野源さんの回復も祈願していました)に参拝しに行っていたのがこの大善寺でした。
切っ掛けは、たまたま母が倒れる直前に、自分が大善寺にお参りしていた、ということでした。
大善寺は奈良時代から続く由緒ある古刹で、ご本尊が国指定の重要文化財である秘仏の薬師三尊像(※薬師如来、日光菩薩、月光菩薩)だったことからも、もしかしたら病気平癒の御利益もきっとあるのではないか?と、何かしら不思議なご縁も感じられて、当時は藁をもすがる思いで参拝していました。
その後、結局は母が亡くなった直後にも、お世話になったご挨拶も兼ねて参拝しましたし、お墓への納骨直後のタイミングで、五年に一度の本尊の御開帳もあり、秘仏の薬師三尊像をありがたく拝ませて頂きました。
因みに現在でも、毎年、大善寺に参拝するという習慣はずっと続いており、星野源さんと新垣結衣さんが当道場に来館された平成28(2016)年9月の、ちょうど一か月前にも参拝したばかりでしたし、五年に一度の本尊の御開帳を拝ませて頂くことも、その後もずっと欠かしていません。
そんな訳で、図らずも自分にとっては、星野源さん、新垣結衣さん、そしてTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は、生涯忘れることのできない、目に見えない世界のご縁で結ばれた(?)特別な存在、となってしまいました。
この度、お二人がおめでたくご結婚されるというニュースを知り、後出しジャンケンのように聞こえるかも知れませんが、自分は、いつかこのような日が来る予感がずっとしていました。
これも間違いなく目に見えない世界のご縁であり、運命であり、必然なんだろうなぁ・・・、と自分は確信しております。
星野源さん、新垣結衣さん、これからもずっとお二人を応援しつつ、末永く、健康でお幸せに過ごされることを祈っております。
またご縁がありましたら、是非、「最強開運スポット(?)」でもある合氣道練心館道場にいらして頂きたく、お待ちしております。