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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   

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第33話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 ⑥「激突!」  

   思いがけず始まったガブリエルへの伝道。ここらでそろそろ祈りに入ろうかと考え始め、視線を彼の顔から前方に移し何気げなく前を見た瞬間、ドカッ!!と物凄い音がした。何とクライスラーのバンが、妻が乗る私の愛車マスタングに左後方から猛スピードで追突し、そのまま左周りで強烈にスピンしながら右側合流車線へと押し出されガードレールに激突して止まった。当てたクライスラーも衝撃で左へ旋回して進行方向と逆向きのこちらを向いて止まった。「なに。。。!!!」それは一瞬の出来事だった。「ひでえ事故だな。。」とガブリエル。「あれは俺のカミさんだ!!」 妻はすでに現場に到着し路肩に寄せようと減速していたのだ。私は車めがけて一目散に駆け出した。

「ああ、こういうことだったのか。。。」 AAAが来ないことや、壊されたヘルメットなど、重苦しい空気の意味は。しかもそれは私ではなく妻に起こってしまった。サタンは常に弱点を突いて来る。60メートルくらいあるだろうか。走りながらついにこの日が来たと思った。2年前から繰り返し届いた裁きの預言。それはコロナのことだったのだが、預言を受ける者に言えることは、たいていその人は当事者となって苦労することだ。だから今はダビデのように神の前にへりくだり祈りつつ走る。 

それにしてもおかしい。なぜカミさんは車から出ないのか?早く出ないと炎上の危険がある、などと思いつつ車に辿り着いた。見ると燃費リッター僅か8キロの原因である鋼鉄の塊のアメ車の後部がへしゃげてしまい、そのせいで左ドアが “くの字” に曲って飛び出し、オープンカーのソフトトップがめくれ上がり”青天井“になっており、彼女は丸見えですぐに目に飛び込んできたがノックアウトされて気絶していた。車は一発アウトでもうダメだとすぐ分かった。ああ、正によみに落ちた瞬間、フルボトムまで落とされた瞬間だった。

「私を泥沼から救い出し、私が沈まないようにしてください。
私を憎む者ども、また大水の底から、私が救い出されるようにしてください。」
                 詩篇69篇14節

「おい!大丈夫か!?」 必死に祈りつつ彼女の肩をつかみ大声で何度か呼びかけると目を覚ましたが、全く何が起こったのか分からない様子。さらに声をかけながら外へ連れ出そうとしていると、「彼女、大丈夫?」とブレイズヘアの20代の太目の黒人の姉ちゃんが走り寄って来た。「彼女がぶつけられたのを見たから止まったの。ぶつけた相手ドライバーは車の前がペシャンコで中から出られず閉じ込められてるわ。もう警察には電話したから。幸運を祈ってる。頑張って!」と去って行った。「どうもありがとう!God bless you!」と彼女の後ろ姿に礼を言うと、今度は「アンタ大丈夫か?」とやや長めの白髪の白人男性が声をかけて来た。それにしてもアメリカ人はいざと言う時すぐに人助けに動く。大したもんだ。いっぽう現場は事故車の破片が散乱して大渋滞を引き起こし、喧噪のるつぼと化した。長い夜の戦いが始まった。        9-24-2020
つづく。。。

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太陽は暗くなり、月は光を放たず。。。

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マタイの福音書24章29節

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第32話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 ⑤「ああコロナ、されど伝道」  

   さらにガブリエルは申し訳なさそうに驚くべきことを言った。「実はアンタを家に送ってはいけない。」「何じゃそりゃ!?」と聞き返すと、「コロナ危機のせいで、この市では車両を運ぶ際、車の持ち主はトラックに乗れず、乗れるのはトラック運転手だけ。だから彼はアンタの車だけ家まで移送するが、アンタを家までは送ってはいけない。そのためにアンタは家族にでも電話してここまで迎えに来てもらわないといけないんだ。。。」
「しまった!!」 まさかそこまでは考えてなかった。OCでは通常通りAAAの運送サービスは行われていたからだ。しかしよく考えればロックダウンから1カ月現在、LAではコロナが猛威を振るい多くの人が命を落としており、外出制限もOCよりはるかに厳しかった。うかつだった。この時期にLAをボロバイクで走った俺がアホやった。悔やんでも始まらない。「じゃどうする? 俺はOC在住だ。カミさんに向かえに来てもらったら今から30分はかかる。」だが「じゃあ彼女に電話して待つしかない」と再び申し訳なさそうに言う彼。仕方なく妻に電話した。

「今からロングビーチまで?」と彼女はかなり驚いたが とにかく家を出発した。相変わらずFwyは皆が猛スピードで走っており危険でウルサイので、その間2人で彼が乗って来た小汚いトラックに乗り込み妻を待つことにした。トラック入ると彼は「ところでアンタは仕事してるの? ロックダウン中だけど。」と聞いて来た。「ああ、俺は牧師なので説教を作ったりオンラインで人と会ったりなど家でいることが多いので生活は変わらないよ。君は?」と尋ねると、「イタリアから1年ほど前に来た学生でこれはアルバイト」と言う。さらに彼は思いがけないことを聞いてきた。

「アンタは牧師だよね。何でこんなに色々宗派があるの?」 おお、来た!と思った。
 伝道の機会はそこここに転がっている。
カチッとモードが切り替わり、主の導きを感じつつトラックが“伝道集会“に早変わり。
ボク:「人間には罪があり、エゴがあるから他者より自分が正しいと思うので、宗教や政治などすぐセクト化するんだ。
    1コリント1章にはそれが詳述されてる。人に焦点を合わせイエスに焦点を合わせないから信者同士争ってる。
    全くアホだよね? キリストが中心にいないとそうなる。」
彼 :「なるほど。ボクはカトリックで毎週教会に行くよ。お婆ちゃんが厳しい人で“行け行け”とうるさいんだ。」
ボク:「そうだろう。大抵の人がそうだ。ルーティンや惰性で行く人やクリスチャンファミリーの人、文化的背景やイベント付き
    合いで行く人など。だから生活にイエスがなく、平気で悪い事をする者もいる。
    君はイエスが君のために十字架にかかった救い主と信じてるだろう。でも本当にそうかな? 確信はある??」
彼 :「ウーン。よく分からない。。。」
ボク:「だよね。君はまだ何も信じてない。でもイエスが2千年前に十字架にかかったことは知ってるので、
    一応“信者”だと思ってる。 でもね、『イエスを信じるとはイエスに従うこと』なんだ。分かるよね。でも出来ないよね?
彼 :「分かる。でも出来ない。。。聖書も読んでないし、教会へも毎週行くわけじゃないし。。。」
ボク:「そうだろう。でも本当にイエスを信じ、彼を心にお迎えする時、君はイエスの聖霊を受けるんだ。
    ほら、スターウォーズのフォースみたいなもんさ。君は出来ないことが出来るようなる。少しずつ。
    逆に言えば、聖霊抜きにしてキリスト者は
    何も出来ない。さっきの話のように かえって仲間割れするのがオチだよ。かつては俺もヒドイ人間だった。
    でも聖霊を心に迎えることで神と共に歩めるようになった。
    信仰者の人生は試練が多く 楽ではないが、いつも平安と喜びがある。」
などと主を称えつつ福音を語りまくり、あっという間に30分近く過ぎ去った。ガブリエルは熱心に聞いていた。 

「あなたがたの内にある希望について説明を求める人には、誰にでもいつでも弁明できる用意をしていなさい。」
   第一ペテロの手紙3章15節                          
9-15-2020

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第31話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 
④「 その日が来た 」  

   ついに妻の大事故の日がやって来た。4月24日金曜の午後6時前、私はハーレーに乗ってLAの405Fwy(フリーウェー)を走っていたが急にエンストして路肩で止めた。40年前の古いバイクなので ここまではよくある話。すぐにAAA(トリプルエー)へ電話してレッカーを手配した。AAAは日本のJAFに相当し、年中無休24時間どこででも燃料補給やタイヤ交換をはじめ、レンタカーや保険の手配まで全て行う。特にバイクへのサービスは手厚く、安い年会費で 年4回まで1回当たり160kmまでなら通称”フラットベッド”と呼ばれる昇降式の平らな荷台のトラックでライダーと一緒に家まで輸送してくれるので実に頼もしい存在だ。

だがその日は様子が違った。街中なら15分ほどで来るはずのAAAが40分待っても来ない。しかもAAAに電話したら何と繋がらない。過去30年間AAAのメンバーだったがこんなことは初めてだ。「ひょっとしてコロナのせい?」 嫌な予感がした。 とその時 「バキッl!!」と大きな音がした。ハーレーの上に置いていたハーフヘルメットが強風で煽られ落下したところを猛スピードのフォードのピックアップトラックが踏み潰して走り去ったのだ。

実は普段の加州の金曜の夕方はどこも大渋滞で、片側5車線のFwyは車でびっしり覆われ動かないので「駐車場」と揶揄されるほどだが、この頃はロックダウンでFwyはガラガラ。それで狂ったように走る輩が続出、異様なムードが漂っていた。「やはり今日はおかしい。」こういう時は主の御手にあることを覚え ジタバタせず祈りつつ静かに待つ。相変わらずAAAは繋がらない。そこへ突然ショボい小さなAAAのピックアップトラックが止まり中から小柄な白人青年が降りて来た。「何だぁ?俺が要るのはフラットベッドだ!こんな小さなトラックでどうする気だ?!」 強風の中50分も待たされていた私は思わず彼を怒鳴りつけた。

青年の名はガブリエル。申し訳なさそうに彼の口から驚くべき事実が知らされた。「いや、そうじゃないんだ。俺はアンタが大丈夫か見に来たんだ。コロナのせいでこの街のレッカー屋の運転手の2/3が解雇されて業務が回らなくなり、おかげでアンタみたいに待たされる人が続出して。。。特にアンタはバイクだからFwy路上では危ないので。。。」 やはりそうか! AAAに繋がらないのもコロナ危機のせいだったのだ。今日バイクで走ったことを悔やんだが今さらどうしようもない。さらに傾いた夕日が血の色に見えた。「何と不吉な。」 サタンの手が押し迫っている気配を感じ、聖書の言葉

「人は自分の時を知らない。悪い網にかかった魚のように、
 罠にかかった鳥のように、人の子らもまた、
 災いの時が突然彼らを襲うと、それにかかってしまう。」 
              伝道者の書9章12節

を思い出した。今はただ神の前にへりくだり、彼を信頼して祈るのみ。しかし追い打ちをかけるようにガブリエルの口からさらに驚愕すべきことが告げられた!    つづく。。。 9-2020

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56歳の誕生日を迎えました! 皆さまに感謝します!

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56歳の誕生日を迎えました! ...
56歳の誕生日を迎えました! 皆さまに感謝します!
事故以来、初めて妻と海に来ました。
ここまで彼女を癒して下さった神さまに感謝!
あなたがたとご家族に神のご加護と祝福が豊かにありますように!
Happy birthday 2 ME! I just turned into 56 yrs young!
Thank you all for your friendship!
This is our first visit to a beach since the accident.
Thank GOD who healed my wife came long way until now!
May the LORD bless you all and keep you all!

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第30話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 
③「 教会内部再塗装 」  

   さて、ロックダウンによりレストラン業の私ども夫婦はあっさり解雇となった。実は教会の仕事が中心の私はロックダウンでも殆ど生活スタイルは変わらないが、妻にとっては膨大な時間が出来た。彼女はもともと何かしてないと気が済まない性格なので、ロックダウン直後から「何か仕事をしたい」と言い始めたが、3日目の朝に突然、「ペンキ塗りをしたい!」と言い出した。とりあえず家の中の汚い所を中心に再塗装すると言う。彼女は工作やペンキ塗りが大好きだ。「そうか、そのテがあったか!」と私の目が開かれた。

実はアメリカでは家を売る際、すぐに売れるよう“流行りの色“に塗り替えてから売るという習慣があり、私どもがこの家を買った時の1階の色は緑色だった。おそらくスターバックスコーヒーを真似たのだろう。思わず眉をひそめたが、1階は教会用として礼拝に使う言わばパブリックスペースなので、「カフェみたいだし、ま いいか。」とそのままにして、1階以外のほぼ全部を業者に頼んで白へ再塗装した。お陰で手間が省け、カネも浮いたと喜んだ。が、すぐに後悔した。いざ住み始めると緑色は重苦しく、家が東向きなので午後以降はやや暗くなる。汚れが目立たないため掃除もしにくい。しかし後の祭りだった。働きながらの牧会で再塗装の時間はなく、業者を雇うカネもない。「仕方ない。」と諦めていた。

しかし今 ロックダウンにより豊富に時間が出来た。「じゃ全部やろう!」と私は思わず叫んだ。「え、マジで?!ホンマに?」と一瞬ビビるカミさん。「2人でやれば出来る!こんなチャンス2度とないぞ!しかも業者を雇わないので安くつく!」とメラメラ闘志が湧いて来た。その時、

「強くあれ。―主の御告げ。― 仕事に取りかかれ。
 わたしがあなたと共にいるからだ。」      ハガイ書2章4節

の聖書の言葉どおり聖霊の声が私ども2人に激しく下り、「じゃ私さっそく塗り始めるわ!」と妻は残っていた白いペンキを引っ張り出し いきなり作業にかかり、私もホームセンターへ直行し塗料やマスキングテープなどを大量に買って来て作業開始。

そこからが大変だった。ロックダウンがいつ解除されるか分からないのでとにかく急いだ。1階には礼拝に使っているリビングをはじめ、キッチンとダイニング、トイレがあり、加えて2階踊り場までの階段横の壁も全て塗ったので、休憩を挟んで毎日12時間、激闘2週間の”突貫工事“となった。妻は目を見張るほどのペインター・スキルを発揮し、私よりも遥かに速くて上手く丁寧に緑の壁を白く塗り替えて行き、最後に残ったトイレは本人の希望で彼女自身がピンクに仕上げた。コストは塗料代など500ドル程度。ロックダウンになって本当に良かったと神を褒め称えた。      8-31-2020

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