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波猫まち子の日記

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停電(と雨)の夜に

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ジュンパ・ラヒリというインド人作家が書いた『停電の夜に』みたいな夜だった。

真夜中に起きて、トイレに行ったら電気が点かない。外のクリスマスライトも(普段だったら消し忘れて点いているのに)真っ暗。

子供たちを寝かせながらベッドで寝落ちしてしまったのだけど、プレゼントをラッピングしようと思っていたので、下に降りていくとキッチンに夫が居た。蝋燭か何か(良く見えなかった)で小さな明かりを灯している。「停電だね」と言うと、「もうだいぶ前からだよ。風もすごい吹いてる。さっき、買い物に行ったんだけど、面白かったよ」(深く追及しなかったけど、停電の中で買いに行ったのだろうか。お店は真っ暗だったのだろうか)

夫が点けた小さな明かりのなるべく近いところでラッピングをし(H用に一つだけだった)、夫は買って来たクッキー(彼の大好きなBiscoffにアイスクリームをつけながら食べ(美味しいから食べてみろ、と私に勧め)、ラッピングを終えた後も、そのまま二人でアイランドのストゥールに座って話し始めた。

上の子たちが小さかった頃は、子供たちが寝た後にはしょっちゅう、「今日は○○が何をした」とか「○○がこんなこと言って可愛かった」というようなことを報告し合って、微笑み合ったものだった。最近ではその数も大分減ったが、先日子供たちと私で行ったバルボアパークでの写真を見せたら、夫はとても嬉しそうだった。「Nはすごい勢いで成長してるな」なんて言いながら。

上でHの泣き声が聞こえたので急いで二階へ上がり、M・私・H・夫の順で私たちのベッドに横になった(休みの日は、Mも私たちのベッドで寝ることが多い)。外ではかなりの激しさで雨が降っている。まもなくして、電気が戻った。

昨夜は、普段パーティの時にしか作らないカリフォルニアロールを夕食に作り、味噌汁と残り物のおでんと一緒にみんなで食べた。Nはクリスマスにもらえるかもしれない携帯電話、Mはノートパソコンに期待で胸を膨らませているようだった。

明日のクリスマスイブも雨かもしれない。それもまたいいかな、と思った。

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