「得」と「徳」
3月
30日
私は、これまでこの二つの違いをよくわかっていなかった。
「得」は、意図的、能動的に手に入れるという意味合いがある。
己を利する物質、地位名誉への欲求が根底にある。
英語では、”Get” に当たるのであろう。
「徳」は、与えることで戻ってくるという意味合い。
他を利することで戻ってくる恩恵、それは人格に備わっていく。
英語では、”Earn” に相当するのであろう。
「トク」と聞くと、ほとんどの人たちは「得」を連想する。
私もそうだった。
我々には、”得をしたい、損はしたくない”、という自己保存の意識が定着している。
だから、物事の判断も「What's in it for me?(自分にどう利益があるか?)」となる。
私は、”目先の得が、中長期で大きな損” になるケースを体験そして見聞してきた。
損得は表裏一体でセットになっている。得には損が必ずついてくる。
意識を「得」から「徳」の次元へ上げていくことで「損」が切り離され、人生が豊になるのだろう。
昔から ”徳を積む” という言葉があります。
桶の水は、かき集めるのではなく押し出すことで回って自分へ戻ってくる。
得は ”I” で、徳は ”We” ということなんですね。
”Get” したものはいつか失うが、”Earn” したものは失わない。
徳を積むと、自分も周囲の人たちも、みんなでハッピーになる。
それは、失なうことのない真の豊かさ。
「徳」の意識へ少しずつ近づこうと思う。
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