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孤独死のリスク増大の背景

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『平成30年高齢社会白書』によると、65歳以上で独居をしている人の数は、1980年当時は男性約19万人、女性約69万人でした。


しかし、2015年には男性約192万人、女性約400万人と、約35年間で、男性が約10倍、女性が6倍も増加しております。


一般的に、男性は女性よりも地域の人たちとのコミュニケーションを苦手とする人が多く、老後に社会との接点を失う人が多いといわれています。


このため、一人暮らしをしている男性の高齢者は、普段から人と会話すらせず、その結果、社会的に孤立してしまい、いざというときに助けを呼んだり、困ったときに頼れるという相手がおらず、孤独死という事態を迎えてしまうのです。


ある調査によると、高齢者の単身世帯で、「ほとんど会話をしない」という人の割合は、女性では2.2%でしたが、男性では11.7%に上っております。


そして、孤独死をした人の7割以上を高齢者が占め、性別で見ると男性の孤独死は、女性の3倍近いという調査もあります。


このことから、孤独死に直面しているのは、男性の高齢者に多いということがわかります。


しかし、孤独死の問題に直面しているのは高齢者だけではありません。40~50代の若い世代でも孤独死が多く、全体の2割近くを占めているとい調査もあります。


その背景として、この世代における雇用の不安定さに加え、生涯未婚率上昇による「ソロ化」に指摘されております。


長年の非正規雇用での就労、リストラ、生涯未婚者(女性は約7人に1人、男性は約4人に1人)の増大に伴い社会的に孤立すると、1人でいるときに体調面で急変がおきても、すぐに助けを呼ぶことが難しく、その結果、孤独死に至るのです。


このように、孤独死のリスクに直面しているのは高齢者だけではなく、中年世代においても同様のことがいえるのです。


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