もの言う牧師のエッセー 再投稿
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第365話「 ペットを売らないペット店 」
今年の春、福井市の繁殖業者が約400匹の犬猫を過密状態で飼育し、繁殖させていたとして県警に刑事告発された。が、秋には不起訴なった。呆れてものが言えない。すし詰めなどという甘いものではなく、公益社団法人「日本動物福祉協会」の調査員によると「まるで地獄」。それは「パピーミル(子犬工場)」と呼ばれ 、動物問題にくわしい細川敦史弁護士によれば「福井の現場は氷山の一角。もっとひどい繁殖場もある。」
第365話「 ペットを売らないペット店 」
今年の春、福井市の繁殖業者が約400匹の犬猫を過密状態で飼育し、繁殖させていたとして県警に刑事告発された。が、秋には不起訴なった。呆れてものが言えない。すし詰めなどという甘いものではなく、公益社団法人「日本動物福祉協会」の調査員によると「まるで地獄」。それは「パピーミル(子犬工場)」と呼ばれ 、動物問題にくわしい細川敦史弁護士によれば「福井の現場は氷山の一角。もっとひどい繁殖場もある。」
いっぽうで、岡山市にあるペット店「シュシュ(chou chou)」が「ペットを売らないペットショップ」として話題だ。岡山市、倉敷市の動物愛護センターや保健所で殺処分を待っている犬を引き取り、里親を探し、無償で希望者に譲渡する。シュシュによれば、ペットの殺処分という“出口”の問題を解決するには「命の売買」という“入口”の問題を考えていかなければならないということで、2015年からペット販売を止め、無償の里親探しを始めた。
これまでの里親探し実績は35匹と驚くほどに僅かな救われる命ではあるが、「新しい飼い主候補の方と譲渡前に何度も面談を重ね、譲渡までにじっくりと時間をかけています」とのこと。ペット本位の飼育環境を考え、 通常のペット店の3倍ほどの大きさのあるケージを使い、運動量が多い猫は今のケージサイズでは飼育環境が良好ではないので扱わない。同店の売り上げはグッズ販売やトリミング事業、通信販売によるものだが、「売り上げも利益もペットの販売をやめてから毎年伸びています」。彼らに共感する多くのペット愛好家らの支持によるものだ。 なるほど!
「わたしは門です。
だれでも、わたしを通って入るなら、救われます。
また安らかに出入りし、牧草を見つけます。」
ヨハネの福音書10章9節、
だれでも、わたしを通って入るなら、救われます。
また安らかに出入りし、牧草を見つけます。」
ヨハネの福音書10章9節、
と言ったイエスの言葉を想起した。イエスは自身を「命の門」にたとえ、狭き門ではあるものの、これを通って中に入るものは誰でも救われると言われた。神は彼を信じる者一人ひとりを丁寧に導かれる。それは、我々一人ひとりもまた神を信頼し、今の現状を憂い、打算を廃し、勇気を持って正義を実行する必要を示す。それらを繰り返し実行していく中で、人と動物が安らかに暮らせる世界を実現できるのだ。
2018-12-6
2018-12-6