もの言う牧師のエッセー 再投稿
第269話 話 「 老人と少女 」
とあるスーパーマーケットで起こった素敵な物語。 活発な4歳の美少⼥ノラちゃんはお⺟さんのタラさんと買い物をしていた。と、その時ノラちゃんは側にいた⾒知らぬ⽼⼈の男性客のダンさんに向かって「Hi, old person!(こんちわ。⽼⼈!)」と突然声をかけた。
渋い顔をするダンさんと、思わず背中が凍りつく⺟親のタラさんを尻目に、ノラちゃんは続けて「今日は私の誕生日なの!」 ダンさんはいかにも冴えない感じの⽼⼈ではあったが、「そうかい、お嬢さん。誕生日はいかがでしたか?」と穏やかに答え、彼らはお互い二言三言会話を交わした後にそれぞれ別々に買い物を続けたのだったが、事はそれだけで終らなかった。
今度は、ノラちゃんは「あの⼈と写真が撮りたい!」と言い出し、再びスーパー内でダンさんを⾒つけ、彼の承諾を得てノラちゃんはツーショットしたのだったが、「その瞬間、彼の顔がパッと輝くのが分かりました」と振り返るタラさん。そして「ノラさん。本当に良い⼥の子だね。君はボクに⻑い間で最もハッピーな時をくれました。」とダンさんが唇を震わせながら言った言葉に思わず涙ぐんだという。
その後すっかり親しくなった3⼈だったが、聞くところによると、82歳のダンさんは、半年前に⻑年連れ添った奥さんに先⽴たれ、それ以来不眠症に陥りすっかり弱っていたのだったが、ノラちゃんとの出会いが彼を健やかにし、今では散髪してひげをそり、男性香水で加齢臭を封じ込んで三⼈で“デート”を重ね、不眠症も治ってしまい、「ノラはボクを癒しくれた。」
聖書の言葉、
「目の光は心を喜ばせ、良い知らせは⼈を健やかにする。」
箴言15章30節、
とは良く言ったものだ。閉塞感に覆われる社会、世知辛い世の中をリカバリーさせるには愛しかない。⼈々の心をパッと明るくするキリストの愛の福音をこれからも伝えて⾏きたい。
2016-12-9