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第213話「 パリでゴミ拾う日本人 」

  フランスのパリで同時多発テロ事件が起こった際、世界中がその犠牲者に哀悼の意を捧げたことは記憶に新しい。一方で、パリ事件前日の11月12日には、レバノンの首都ベイルートで
自爆テロにより43人が亡くなり、さらに当日の13日にはイラクの首都バグダッドでも爆発があり18人が死亡。「なぜパリだけが?」と、いぶかる声が巷で聞こえたが、“ファッションの都パリ“というように都市そのものがブランド化されている人気ゆえに仕方あるまい。

が、華やかな最先端モードを発信し、街には鮮やかな着こなしの男女が行きかう中、足元にはポイ捨てされたタバコの吸殻やゴミが多いことでも知られている。「良いイメージを持ってパリを訪れた人が、幻滅して帰る話をよく耳にする」と残念がるのは、パリ在住歴20年の会社員、稲井佳子さん。

そんな中、パリの街を名実伴う”美の都”にするべくボランティアでゴミ拾いをする日本人たちがいる。日本国内でも全国でゴミ拾いボランティアを行なってきた東京都渋谷区のNPO法人「グリーンバード」の面々だ。彼らは2007年にパリチームを設立。月一回、ホームページで参加者を募り、週末の午後、約20人程度で活動する。稲井さんは2年前にパリチームの代表に就任。「パリでは掃除は清掃作業員がやるのが当たり前。公共の場をきれいにするという意識は薄い。少しずつでも市民の意識を変えられたら」と話す彼女。当初日本人ばかりだった参加者が、 最近ではフランス人も増えてきたという。 聖書には

「全てのことを、つぶやかず、疑わずに行ないなさい。それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代の中にあって傷のない神の子どもとなり、命の言葉をしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです。」
ピリピ人への手紙2章14-16節

とある。世の中には、その実態よりも遥かに高い評価を受けているものが多い。その高評価にもかかわらず現状が嘆かわしいことも少なくない。それで今や世間は“総クレーマー化”の観があるが、それはかえって問題を増幅させるだけではなかろうか。

キリストは人類にケチをつける代わりに ゴミである罪を拾いに来てくれた。しかもそんな彼への世間の評価は非常に低い。しかしやがて光り輝き戻って来られる。つぶやくのを止め、まず自分から善への一歩を踏み出すこと。そこに神を信じ世で輝く者の醍醐味があるのだ。                     2015-12-30 
 

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