もの言う牧師のエッセー 3・11追想
第229話 「 希望を胸に 」
お笑いタレント・カンニング竹山が3月11日、東日本大震災の被災地の今を紹介したメディアに対してTwitterで苦言を呈し、反響を呼んだ。
震災から5年が経った福島県いわき市を訪れた様子が同日フジテレビの情報番組「ノンストップ!」で放送された彼は、「今日メディアでは被災地の今と称して辛く悲しい映像に音楽を合わせそんな物語ばかりを流していたと思う」と感想をつづり、「それが視聴者にとってイメージ通りの被災地だとでも言うのかよ。違うよ! 皆、普通に明るく元気に暮らしているのに。そこもちゃんと報道してよ~と思ったりした1日」と振り返った。
このツイートには「本当にその通りだと思います!」「確かに暗いニュース多かったけど、今日やってたニュースも事実やと思う!」「日頃福島に足を運んでいる竹山さんだからこそのツイート。説得力あります」など多くの意見が寄せられ、このコメントのインパクトの強さと、復興に対する人々の思いがうかがい知れた。
人々の様々な記憶が交錯する中、4月1日、震災で津波被害に遭った岩手県大船渡市の市立綾里小で入学式が開かれた。青空の下、伝統のはかま姿に真新しいランドセルを背負った新1年生12人が颯爽と登校。希望を胸に学校生活をスタートさせた。何と力強い、何と麗しい光景だろうか。新入生の千葉そあらさんは「算数を頑張りたい」と目を輝かせ、母、靖子さんも「すごく嬉しい。胸がいっぱいです」。 言うまでもなく東北の復興は困難を極めるものとなろう。しかし彼らは前進していく。そして、
「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。
おののいてはならない。あなたの神、主が、
あなたの行く所どこにでも、
あなたとともにあるからである。」
ヨシュア記1章9節、
と神は今日も激励される。東北とその人々に、死から復活を遂げたキリストの力ある祝福が豊かに注がれますように。 2016-4-8