もの言う牧師のエッセー・・・第378話 再投稿
コロナは警告する ⑧「 バッタと 石油と 暴動と 」
この数カ月、コロナ危機に並行して“別のパンデミック”が次々と人類を揺さぶって来た。東アフリカで大発生したバッタが農作物などを食い尽くしながらアラビア半島、西アジア、果てはインド・中国まで襲来した。その数1120億匹、東京ドーム386個分という。その後、南米でも大発生したが、「出エジプト記のバッタの災い」を彷彿させる。しかもコロナのせいで航空便が激減し、殺虫剤の供給が遅れ被害が拡大、深刻な食糧危機が進行中だ。
いっぽうで4月20日、金融市場にも激震が走った。何と原油先物価格が「1バレル=マイナス37ドル」と史上初のマイナスを記録し、価格がゼロを下回り、“原油を売る側がお金を払って買い取ってもらう”という前代未聞の異常事態に陥った。サウジアラビアやロシアなど旧来の産油国が、“シェールオイル潰し”のために大増産したところへコロナによる需要急減で供給過剰となり暴落し、米国有利にしか見えない「ウエスト・テキサス・インターミディエート( WTI)」の先物取引にケチが付いた。需要が戻らなければ価格は戻らない。クリーンエネルギーや電化で大転換を余儀なくされるであろう今後の石油経済の予表を見る思いだ。
さらに5月25日、米国の片田舎ミネソタ州で白人警察官による黒人男性の拘束死事件が発生し、瞬く間に全米各地にデモが拡散、一部が暴徒化し略奪や放火を繰り広げ、ここLAでも無関係なラーメン屋まで被害にあった。各州は州兵を投入し戒厳令を敷き抑え込んだが、デモがパンデミックのように世界各所に拡大するのと並行して、植民地主義や奴隷制度に関係のあるクリストファー・コロンブスやジェームズ・クック、レオポルド二世やエドワード・コルストンなど多くの銅像が破壊された。これらは差別とは無関係で「憎悪と不満」が原因だ。もともと蓄積された悪意をコロナが解き放ったに過ぎない。
前述の出エジプト記には疫病や破壊などの災いが記されいてるが 、それらは全て最終書である黙示録で再登場する。イエスはその時代について
「不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。」
マタイの福音書24章12節:共同訳、
と明言している。大災害、経済の破綻、そして人心の荒廃が終末時代の特徴だ。今こそイエスに従い備えよう。厳しい時代が来ようとしているから。 2020-7-17