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もの言う牧師のエッセー 傑作選 

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もの言う牧師のエッセー 傑作選 
第46話「 キュリオシティ着陸す 」

   NASAの火星探査機「キュリオシティ」が8月6日、その8ヶ月の宇宙の旅を終え、 火星赤道付近にあるゲイルクレーターへの着陸に成功したニュースが世界中を駆け巡った。10年に及ぶ構想と25億ドルの巨費を投じたこのミッション最大のハイライトは火星大気圏  突入から着地までの「恐怖の7分間」である。

まず母船であるMLSが時速21000キロで大気圏に突入、超音速パラシュートで降下しながら2分以内に時速約1450キロから時速約290キロまで減速、その後さらに逆噴射を利用し時速2キロ程度まで減速し、最後はスカイクレーンで探査機を吊り降ろし軟着陸するという“最高難度”のものであり、着陸の監督を務めるアダム・ステルツナー氏に至っては「この数年は一晩ぐっすり眠ったことがなかった」ほどだ。

その恐怖のミッションを支えた超音速パラシュートと探査機本体をつなぐサスペンション コードこそ、日本が世界に誇る大手繊維メーカー「帝人」製のパラ系アラミド繊維「テクノーラ」だったのだ。 NASAの計算によると、降下時にこのパラシュートが受けた重力は9G(地上生活時の重力の9倍)で、これは「テクノーラ」が、27トンの重量に耐えたということになるという。この力強いサスペンションコードを見て、

「 神の腕の力は天下に並ぶものがなく、
 その栄光ある右の手は、高くあげられている。」
         詩篇89篇13節:LB

を思い出した。考えてみれば人生は未来に向かって進むロケットの様で、その日々は“恐怖のミッション”の連続だ。しかしキリストを信じた人は、無敵の神の腕であるサスペンションコードで支えて貰える。そして、どんなデコボコした地表面でも軟着陸間違いなしだ。無敵の神の腕である救い主を信じよう。 2012-9‐18

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