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  • 牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   

牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   

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第47話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 
⑳「 感謝と勇気を持って進もう 」  シリーズ最終回

    そもそも事故の原因はフリーウェーでわき見運転をしていた男が高速で妻の後ろからブチ当てたこと。詳しくは警察のポリスレポート(検証報告)待たねばならない。通常3週間かかり、当事者が10ドル払って手に入れる。私は妻が収容された救急車に乗り込みすぐ現場を離れたので現場検証を見ておらず(35話参照)、適切に行われたか不安だったが全てを神に委ね祈りつつ待った。ようやく発行されたポリスレポートを受け取りに近所のCHP(カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール)のステーションへ出向いたが、何と署内へは入れず外で待たされた。やれやれ又してもコロナのせいだ。しかしポリスレポートには正確に事故原因の詳細が図解付きで記されており、100%相手の過失であることが証明されていたので胸をなでおろした。これで相手にカネを払うような理不尽は起こらない。

だがさらなる苦難が始まる。当方の保険屋はポリスレポートの結果を喜んだものの、それはあくまで”相手に金を払わないですむだけ“の話で、”相手が金を払ってくれるかは定かでない“と言う。なるほどアメリカでは無保険・無免許ドライバーが大勢いるからだ。案の定、相手のドライバーはその車を借りてただけで所有しておらず、しかも自賠責保険しか加入してないので全額で15000ドルしか支払われないことが分かった!ここまですでに医療費や救急車代だけで2万ドル以上かかってるというのに! もちろん車の弁償もなし、トホホ。ガックリ来たところへ何やら変な手紙が見知らぬ弁護士から届いた。“本事案を受け持つ“などと書いてあるが私は弁護士を雇った覚えはない。調べた結果、その弁護士は妻が搬送された病院の弁護士で、2万ドルの医療費を確実に支払わせるために保険会社に手を回し、こちらに支払われるはずの金を差し押さえようと目論んでいた! ビックリ!

アメリカでは医療費が高額で治療費を踏み倒す者が多いのでこうなる、などとかえって感心した。こうなると弁護士の出番なのでこちらも弁護士を雇った。もはや”敵“は相手ドライバーではなく病院とその弁護士、そして”私の保険会社“となり、相手保険からまず15000ドルを回収し、残り差額5千ドルのために病院と交渉し治療費減額を訴え、同時に私の保険会社から少しでも金を引き出そうと弁護士が奔走する。過失者側保険が自動的に払う日本と大違いなのである。今のところ何も進んでおらず弁償はゼロ。たいてい2年以上かかる。いっぽう弁護士は成功報酬でやってくれているのでこちらもその費用はかからない。しかも良いカイロプラクターの医者も紹介してくれた。決着がついた時点で 私どもと弁護士と医者が賠償金からそれぞれ1/3ずつ受け取る仕組みなので、このケースでは医療費を差し引いたら弁護士は全く儲からないだろう。彼の好意と彼を送ってくださった主に感謝だ。

いっぽうロックダウンは続き収入はなく、冬に入り妻の首痛もひどくなった。これからどうなるか全く見えない。しかし一つだけはっきりしていることは「神は善いお方である」こと。我らの信仰はビクともしない。それどころか これまで証ししたように多くの祈りと励ましに与り全き平安の中で喜んでいる。今ここに「コロナ、ロックダウン、妻の事故」シリーズを終える。キリスト者として私ども夫婦と仲間の不器用な生き様が、本エッセーを読む信仰者方の模範となり、神の前にへりくだり、忍耐の道を感謝と勇気を持って進んでくだされば望外の幸せである。

「私は山に向かって目を上げる。
 私の助けは、どこから来るのだろうか。
 私の助けは、天地を造られた主から来る。」 

 詩篇121篇1‐2節                   12-28-2020

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