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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   

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第28話 コロナ、ロックダウン、妻の事故 ①「戦争前夜」  

   昨年の今頃、ここLA周辺がグラっと揺れたことがあった。長きにわたって加州(カリフォルニア)では地震がなかったが、震度3~4ほどで揺れ始めたその時、ちょうど私は朝の祈りをしており、「ついに来た!」と身構えた。が、10秒ほどで終わった。「ん? 何や?主よ。今のは何ですか? まだ”その時“ではないのですか?」と思わず神に伺った。なぜなら、過去2年以上に渡り、アメリカ、特にこのカリフォルニアに決定的な裁きが下されることが示されてきたからだ。例えば

「人の子よ。預言して言え。神である主はこう仰せられる。
 泣きわめけ。ああ、その日よ。その日は近い。
 主の日は近い。その日は曇った日、諸国の民の終わりの時だ。」  
             エゼキエル書30章2‐3節

のように、聞けば暗くなるような御言葉を、特にエレミヤ書からダニエル書をを通して幾度も示された。思えばアメリカはリーマンショックからもすぐに立ち直り、未曽有の繁栄を謳歌し、史上最低の失業率を継続してきた。そして加州はグーグル、アップルなどプラットフォーマーが割拠する“経済大国”となり、今やアメリカで一番金持ちなのはニューヨークではなくサンフランシスコであることは誰でも知っている。ここLAもメディアの牙城ハリウッドがあり、加えてIT産業、医療機器、不動産などが活況を呈し、世界中から人が押し寄せ、繁栄を謳歌して来た。「その日」までは。

今年の3月に入り、加州ではロックダウンの噂が広まっていたが、あくまで自主隔離の短期間だと誰もが気楽に考えていた。しかし半ばを過ぎる頃には状況は深刻化し、自主的に営業時間を短縮する飲食店や小売店が出始め、「来週からの予定」について告知が張り出されたが、それはもはや”来週”ではなくなり突然やって来た。17日の夜、高級鮨屋で勤める妻が魚介類や野菜をわんさか持って深夜に帰宅。「明日から閉店なので食材をみな貰った」そうな。お陰でウニをたらふく食えたが、翌朝、ついにその時は来た。加州全域のロックダウンである。

車で外出したところ街の様子は一変し、店は閉店、学校も閉まり、子供たちが遊びまわっている。ラジオを付けるとちょうど加州衛生局長Dr.ソニア・エンジェル氏の記者会見の真っ最中だ。「まずは2週間程度ですが、まだ分かりません。2カ月になるかも知れないし、3カ月かも知れない。何もずっと家にいろとは言っていない。犬の散歩も出来るし、ジョギングも出来ます。ただ用事が済んだら家にいて下さい。マーケットは開いてます。車の整備工場、水道工事業者、薬局も開いてます。加州政府としては生活に支障をきたさないようにしますのでので安心して下さい。ただ、今日あなたが陰性でも明日は陽性かも知れない。くれぐれも注意してください。」などと彼女の悲痛な声が響いた。

その翌日、とんでもない映像が知人から送られてきた。町はずれにある線路を何と数百両の戦車を積んだ貨物列車が北進中だ。おそらくSD近辺にある海兵隊基地から移動中なのだろう。さらには3日後、何やら聞きなれない爆音が空から聞こえて来た。ヘリのようだがヘリではない。「オスプレイだ!」 低空で飛ぶ軍事ヘリのやかましさは半端ないがローターは一つだ。しかし同機は2つあるので騒音が倍になり、ズドドドドーッと連続して地震のような地響きが住宅街にこだます。ついに「Martial Law(戒厳令)」なのか?ここ数カ月、銃砲店に人々が殺到し長い列を作っていたが。不吉な光景を目の当たりにし、預言通りついに主の御手が加州に下り、パンデミックとの戦争が始まったことを思い知った。     8-21-2020

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