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もの言う牧師のエッセー  傑作選 第62話

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第62話「 零戦の栄光 」

  所沢にて「日本の航空技術100年展」 が開催中であるが、最大の目玉は、1944年に サイパン島で米海兵隊に無傷で鹵獲された「零式艦上戦闘機/ゼロ戦」の特別展示である。 米航空博物館所蔵の同機は、製造当時のエンジンを搭載したものとしては「世界で現存する 唯一飛行可能なゼロ戦」として知られ、今回が3度目の来日となり、昨年の12月にエンジン始動見学会が行われた際には数百人の航空ファンから歓声が上がった。

今なお日本人の心を惹きつけて止まないゼロ戦。その美しいフォルムからは華やかさよりも 枯山水の様なわびさびと、落ち武者の様な哀愁が漂う。戦争中約10000機製造された零戦が、真珠湾攻撃の1年半前に初めて実戦配備された当時、その速度、運動性、火力、航続距離などにおいて「奇跡の名機」と呼ばれ、欧米の航空専門家らは「この様な戦闘機は航空力学的にありえない。」とまで言わしめた。 世界中でベストセラーとなった「大空のサムライ」の著者、坂井三郎や、「最強の零戦パイロット」と評された 撃墜王、岩本徹三などの英雄譚に事欠かないのもこの機の特徴であろう。

しかし何と言っても零戦を零戦たらしめているのは、「日本にとっての零戦は戦争の運命の 象徴であり、その戦闘機が優勢であった時は日本の国民もまた幸福だった」と、かつて英航空戦史家 W・グリーンが語ったとおり、その栄光の盛衰ではなかろうか。
実は聖書にはこれとよく似た人物が出てくる。ずばりキリストだ。彼が登場する700年前に

「彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた。
 人が顔をそむける ほどさげすまれ、私たちも彼を尊ばなかった。
 誠に、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった。
 だが、私たちは思った。彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられたのだと。」
                     イザヤ書53章3-4節

と、彼の将来についての預言があるが、何とそれは栄光ある神でありながら、人類の罪を背負って “殺されるために生まれてくる“ という恐るべきものであった。そして彼は事実その預言どおり壮絶に散った。しかし、彼はゼロ戦と違って3日後に復活したゆえに、単なる英雄譚や過去の栄光ではない、今も我々を救う「ゴスペル/福音」なのである。       
2013-1-13  

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