第19話「アメリカで教会を法人化する」Part 3 武曽氏との問答
「私は浄土真宗なんですよ。」と切り出した武曽氏に、「と言うことは”他力“ですよね?」と返すと「え!? 他力をご存じですか?」と驚かれた。「もちろんです。他力とは、己の力ではなく”他の力(阿弥陀仏)”に頼ることですが、実はコレ聖書で言ってることで、”他“とはキリストのことなんです。」彼は「そうなんですか?!」と驚き身を乗り出してきた。
私「ええ。我々はみな罪人なので、己の力で悟ることなど無理。
イエスの聖霊の力でやるということですね。
特に新約聖書に詳述されてます。」
彼「何だか真宗と似てるなぁ。。。」
私「はい。似てます。
実は親鸞の師である法然の妻は秦氏だと言われてますが、
彼らは古代からユダヤ民族と関わりのあった渡来集団で、
日本に大きな影響を与えました。例えば島津家、
そして西郷の「敬天愛人」や、土佐の長曾我部、能の世阿弥などなど。
したがって法然も新約聖書から影響を受けた可能性がある。」
彼「いや初めて聞きました。不勉強でスイマセン。
興味深いですねぇ。。。」
私「それだけじゃありません。
聖書は世界最古の本なので世界中の様々な宗教や哲学、
法律や文化に影響を与えました。そして聖書が伝わった
地域では土着の文化や宗教を背景に人々が理解したので、
似たような宗教が生まれることになる。これを「シンクレティズム」
と言い“複数宗教混合主義”とも言えるもので、特に日本で
顕著ですね。日本仏教は人類史的に新しいので。
空海の”真言宗“ともなるとモロに「真の言葉」ですからね。
つまり「イエスの言葉」であり、ヨハネによる福音書1章の世界です。
だから当然 似てるし、と言うより聖書が原本であり、
諸宗教が聖書を真似てますね。」
などと この後も福音を語りまくり、いつのまにか教会法人化の話から脱線し個人伝道大会になっちゃった。横では百合子さんもニコニコして聞いておられ大いに盛り上がる。そうすると武曽氏は急に「実は私、聖書を持ってるんです。ほら。」と後ろの棚から聖書を持ち出してきた。「えっ、何ですって!」見ると英語のNIV(新国際訳)だ。
彼「でも内容が難しいんですよ。英語だからかな。。。」
私「そうかも知れませんが、聖書を文学として読むと難解です。
コツは「キリストを中心に読む」こと。
まず新約のマルコの福音書から読むと分かりやすいですよ。
イエスの感情の描写がよく出てるので。」
彼は「なるほど、そうでしたか」と頷き、「ぜひもっと聖書を知りたい」と言われた。ビックリ!今日は法律など堅い話になると思い恐る恐るここへ来たが、又しても神の不思議な導きにより祝福の時となった。
「私は心を尽くして主に感謝します。
あなたの奇しいわざを余すことなく語り告げます。」詩篇9篇1節
12-1-2019