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もの言う牧師のエッセー  傑作選 第53話

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もの言う牧師のエッセー  傑作選
第53話 「 じゃまなかさん 」

    体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、 あらゆる細胞に分化する能力が あるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した京都大の山中伸弥教授が、日本人では25 年ぶりとなるノーベル医学・生理学賞の栄誉に輝いた。開発からわずか6年というスピード 受賞もさりながら、再生医療や新薬開発に大きな期待のかかる“現在進行形”の技術であること、さらにこの技術が“純国産”であることなど話題満載だ。

しかし周知の通りこれまで山中教授が歩んで来られた道は生半可なものではない。もともと 臨床医志望で、国立大阪病院整形外科で勤務していた頃、通常20分で終了する手術に2時間を要するなど決して手先が器用な方ではなく、指導医らに「じゃまなか」と邪魔者扱いされ、自分でも「向いてない」と退職。その後米国UCサンフランシスコ校へ博士研究員として留学した後帰国し日本の医学界へ戻ったものの、研究環境は劣悪で、日々ネズミの管理に忙殺され、すぐに役立つ薬の研究をしなかったため今度は「やまちゅう」と呼ばれ、周囲の理解を 得られず半分うつ病状態になり、研究をやめることを決意。

そんな彼を救ったのが文科省や奈良先端科学技術大学院大や京大など“オールジャパン”だった。「研究者として一度は死んだ自分に、神様がもう一度場を与えてくれた」と満面の笑みで話す彼を見て、聖書の言葉

「 神は悩んでいる者をその悩みの中で助け出し、
  そのしいたげの中で彼らの耳を開かれる。」
             ヨブ記36章15節 

を思い出した。かつて邪魔者扱いされた彼が、今や日本を救うとまで賞賛される新技術の中心にいる。これは暗闇のどん底から甦った「キリストの復活の神学」そのものだ。そして、神にとって邪魔な人など1人もいない。  2012-10-23

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