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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA 第9話

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牧師、バイカー、鮨職人として。...
「洗礼第一号」 シゲコさんシリーズ part 4

これまで1年にわたり交わりやBS(バイブルスタディ)などミッションをして来たが、ついに正式に独立し礼拝を中心とした教会が発足。通常アメリカでは地名などコミュニティの名が教会につくが、私たちはすでにかなり広範囲の人たちと関わっていたので思い切ってLAからSD(サンディエゴ)までを表す「南カリフォルニア(略して南加:在米日本人が使う当て字)聖書教会」と名付けた。なお英語表記では”Southern California“ の愛称で これまた略語でもある“SoCal”となり「So Cal Bible Church」、「ソーカル・バイブル・チャーチ」と発音する。

シゲコさんが夏に救われてから何も出来ぬまま12月になってしまった。久しぶりにトムに電話するとかなり怯えた様子。結局 彼女が出席できる教会は見つからず、そうこうしてるうちに体調がさらに悪化しベッドにふせったままと言う。何かあるとは聖霊に示されていたがここまでとは。急いで訪問したら彼女は又してもボケーっとこっちを見てる。祈りつつ話してると急に「あ!フルバヤシさん!」と思い出し笑みがこぼれた。これで夏の頃の状態にリセットしたことを確認、神に感謝した。

とりあえずトムに私たち夫婦が自給伝道を志し独立して教会を始めることを告げ、来月から正規礼拝を開始、シゲコさんの所へは「俺が通う」と伝えた。また、病床洗礼に向けてBSも兼ねて受洗クラスも始まり、往復100キロを行き来し地道な交わりを続けた。いっぽうで、私とトムには一抹の不安があった。それは「彼女が自分のしていること、学んでいることを理解しているかどうか」だった。そんなある日、詩篇23篇を朗読した際、彼女は一節の”主“を見て「Is this Jesus?(これイエスさま?」と聞いてきたのでビックリ!「あれっ、シゲコさん、イエスさまをちゃんと分ってるじゃない!大したもんだ。と言うか、今シゲコさん 英語で喋ったよね?英語も思い出したんだよね!」。彼女と2人きりの病室で、神の恵みにただひれ伏した。

それからしばらくして彼女がいる施設「敬老ホーム」の一室を借り病床洗礼を執り行った。図らずもこれが当教会受洗者第一号となった。ミッションを始める前、私はてっきり教会に導かれるのは私のようなガラの悪いオッサンか兄ちゃん、或いはレストラン関係者だと思っていたので本当に驚いた。周辺の日本人教会の牧師たちも「85歳の女性に洗礼を施すとは! しかもこれが初めての洗礼の奉仕だとは!」と驚き、神を賛美していた。その後、彼女はすっかり英語を思い出しトムさんとも会話できるようになり、さらには歩けるようにもなった。まさに奇蹟の街道を進む日々であった。

「人知をはるかに越えたキリストの愛を知ることができますように。
こうして、神ご自身の満ち満ちたさまにまで、
あなたがたが満たされますように。」 エペソ人への手紙3章19節
                   つづく。。。

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