猛暑日が多いせいか
年配の男性の帽子姿を見かけます。
パナマ帽に、麻の開襟シャツ、大きめの扇子を片手に
我家に顔を見せてくれた祖父。
麦茶をおいしそうに飲み干す姿を
鮮やかに覚えています。
森茉莉が書いた「父の帽子」も思い出に彩られた本です。
父である森鴎外と一緒に帽子屋に出かけた折の出来事、
頭が大きく合う帽子がなかなかなかった鴎外のこと。
父である鴎外を心から慕っていたことが
文面からにじみでています。
物を介して、時間をこえて
心にしみてくるものがあります。
この夏、子どもたちは
虫捕り網や浮き輪、汗拭きタオルに
思い出をたっぷりしみこませたでしょうか。
夏休みも残り一週間です。
福井
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