出会い運が“吉”の日 (カーネル笠井)
11月
27日
30分程休んでから食事に行こうと考え、持っていた雑誌を取り出して陽だまりの中で読んでいました。しばらくすると、
A「すみません。この辺りに郵便局はありますか。」
と中年の女性にたずねられました。こう聞かれてすぐに思いついたのは少し離れた所にある郵便局なのですが、すぐに多摩中央郵便局がペディストリアンデッキのはずれにあることを思い出しました。
私「それなら、この先にありますよ。真っ直ぐに行った所なのですが、あそこに看板が見えますね。」
A「わかりました。どうもありがとうございます。」
その人が立ち去った後、郵便局のATM機ならすぐ近くのスーパーにも設置されていることを思い出しました。でも、他の用事かも知れないからあそこでいいのだろうと自分に言い聞かせました。しばらくするとまた、
B「すみません。イトー・ヨーカドーがあると聞いたのですが、この近くですか。」
と30代前半の主婦らしき女性にたずねられました。きっと最近にこの近くに越してきたのでしょう。
私「それなら、そこの先がそうなんですが‥‥」と少し説明の言葉を考えていると、
B「あるんですね。ありがとうございます。」
と言って立ち去りました。あとで、何で“あそこに見える銀行の入っているビルの隣がイトー・ヨーカドーのビルです。”と的確に答えられなかったのかと、なさけなく思いました。とっさに聞かれると、意外とうまく答えられないものです。しばらく休んでから、近くのファミレスに行きました。
店内に入るとやってきた女性店員には「いらっしゃいませ。いつもご利用ありがとうございます。」と、帰りのレジの男性店員には「毎度、ご利用ありがとうございます。」とていねいにあいさつされました。2人とも店で言われたのではなく、自然と出てきた言葉のようです。お忍びでのんびりとしたいといった気分なのですが、週に1回は行っているので顔が知られているのは仕方がないのかも知れません。どうも、今日の運勢は『出会い運』が“吉”のようです。
帰りはモノレールに乗って帰りました。そして1つ目の最寄り駅に着いて改札を出ると、それまで改札前で携帯電話で話していた営業マン風の男性が私を見て近づいてきました。
C「すみません。○○小学校はこの近くにありますか。」
○○小学校は息子の通う小学校で、私の帰る方向にあります。
私「この道を真っ直ぐに行ってですね‥‥」
と言って、その後の説明を少し考えていると、
C「この方向にあるのですね。わかりました、ありがとうございます。」
と言ってさっさと行ってしまいました。もう少し待ってくれれば、“この道を真っ直ぐに行って、突き当りを左折して50m程歩き、右折してしばらく歩くと左手に○○小学校があります。”とうまく答えられたのにと後で思うのですが、とっさにはそこまで考えつきませんでした。道を聞く人は意外とせっかちな人が多いようです。そう考えると、自分も子供達に対していろいろと質問をするのですが、その答を聞くときにはもう少し時間をかけて待ってやらなければいけないなと反省もしました。以前、女子大生と思われる人に、近くにある野球のできる公園を聞かれたときに、ずい分と遠くにある公園を教えてしまったことがあります。その時はすぐ近くにある公園を思いつかなかったのです。きっとなかなか友人に会えなくて苦労したと思います。ですから道を聞かれたときにはできるだけうまく答えようと心掛けているのですが、なかなか成果は出ないものです。
ひまそうに見えるのか、お人よしに見えるのか昔から良く人に道をたずねられるのですが、この日のように1日に3人にも道を聞かれるのは初めてのことです。私流のギネスでの新記録だなどと考えながら家にもどりました。
カーネル笠井
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