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徒然なるままに日暮

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F-3 Ready?

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ATD-X 風洞実験用モデル ATD-X 風洞実験用モデル
現在、通常国会において所謂「国防法案」の審議中だ。しっかりと、実用的な法案の整備を期待する。

これに先立ち、自民党のステマ的な発表が幾つかあった。豪州への「そうりゅう型潜水艦」販売とかで、「日本の軍事技術って凄いんだよー、法律をやっと変えたので(解釈だろが、しかも閣議で)世界の各国が『うちに売ってよ』って言う位凄いんだぜー」的な最近トレンドの「日本人自国誉め」基調だ。

その一つに(と、勝手に思ってる)「F-3開発承認」ってニュースがあった。次期航空自衛隊主力戦闘機「F-3」の完全自国開発するって発表だ。表向きには「IHIが推力15tエンジンの開発に目途をつけたから」って事になってる。

近年の制空権争奪戦は「制圧戦闘機」の争いになってる。昔、よく新聞紙上に「FX」って言葉が使われて「次期主力戦闘機=FX」って思ってる人が日本人の大部分だが、FXとJASDFの次期主力戦闘機は別物だ。現行運用のF-2A(B)は、F-16をベースに日本仕様で開発された機体で、デザイン含め(元気は)世界の名戦闘機だと思っているが、すでに生産は終了し老朽化している。F-2は海洋国家日本の実情に合わせてASM2などの兵装を積載できる「対艦性能強化版F-16」=「対艦番長」だ。純粋に「制空権争奪」って役割はF-15Jが担っている。この世界のベストセラー、爆速戦闘機F-15の電子戦強化機「F-15J」も改修に改修を重ねてきたが、退役年次を迎えている。

民主党政権により防衛計画は一時停滞したが、JASDFの主力機F-15J/F-2の後継導入は待ったなしだ。日本政府は米国にF-22の購入を持ちかけたが米国議会にて否決され実現しなかった。仕方ないので「究極のマルチロール」F-35のAをすでに発注済みだが、この機体は海兵隊向けBが、一部ロールアウトされただけで、未だに引き渡しに至っていない。

F-35Aは、第5世代戦闘機で制圧制空機能も近接支援機能も両立できる事を謳い文句にしている。で、あればこの機体をF-15J/F-2の代わりに順次配備してOKな筈だが、ここにきて「F-3」開発だ。

もちろん、戦闘機の開発は20年越しだからF-35Aの後継すら視野に入れているのかもしれないが、やはりここは「日本純国産の戦闘機」のインパクトが大きい。

実証実験機「ATD」は8月までには飛行試験をするらしいが、「F-3」の仕様ってのが、なかなか凄い。今、存在するわけではないので空論だが、機体性能では世界最強のF-22Aを凌駕する。なんか「メビウス1」だね。

空力、製造、エンジン技術、もろもろの工業的発展に対し、このプロジェクトによる成果は大きな期待がかかる。ある意味「日本型軍産共同体」プロジェクトだ。そして、もっとも、このプロジェクトで重要になると思われる部分がAWACS支援によるステルス戦闘機統合運用の為のソフトウェア開発だ。

この部分では米ロはもちろん、軍事大国フランス、イギリス、スェーデンあたりにも後れを取っている感もある。ここを補完し「世界列強に並び追い越す」ためには、「F-3は純国産で作る」しかなかった。そして、もちろん21世紀後半以降のの社会は「ソフトウェア産業の強国が世界の強国」であることは間違いない。
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