OMD E-M5 序論
3月
25日
纏めて書くと、かなりの長文になるので何回かテーマ別に記述していこう。
まずは、OMD E-M5とは、何物であるか、から。
2012年にオリンパスは、同社のμ4/3規格カメラとして初となる「EVF」を内臓したボディをリリースした。これがOMD E-M5である。それまで、同社は4/3は「レフ」構造のEシリーズを上級者向けにラインアップし、μ4/3規格には「ライブビュー」専用機としてPENシリーズを販売していた。OMDシリーズの登場は、2ラインで来たオリンパスの大きな方針転換であり、かつファン待望の物でもあった。
OMDの名の通り、外観は同社の銀塩カメラOMシリーズのテイストを強く意識した直線の多いレトロデザインとなった。PENシリーズが、その名の通りPEN-Fシリーズのデザインを踏襲したのと同じコンセプトであるが、これもまた、長年のオリンパスファンの琴線に触れるものであった。それほどにOMシリーズはオリンパスのカメラではアイデンテティブランドなのである。
OMのDigitalカメラなのでOMD、今後同社のEVF内蔵高級一眼カメラ路線のシリーズ名称として使われる事になる。ではE-M5が表わすものは何か。前述のように同社には4/3規格の高級機としてE-1,E-3,E-5と歴史を重ねてきたシリーズがある。現行はE-5だが、このカメラはリリースされて既に5年が経過し、流れの速いデジタルカメラ業界では異端の存在となっている。だが、それが今でもオリンパスの「最上級機」であるのだ。「最上級機」E-5のμ4/3版、すなわち「最上級μ4/3機」としてE-M5という型番が送られた。
往年のOMシリーズがOM-4で打ち止めとなり、ついにOM-5は発売されなかった事へのオマージュ、とまで見るのは思い入れが強すぎるって物だろう。
こうして生まれたOMD E-M5。G.ZUIKO系レンズを使いたくてカメラに復帰した身からすれば、必然的な機材導入なのである。