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ツナ缶レビュー zu-mix3.0

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■初めての方は、国産ツナ缶の面白いとこをつまみ食いできる #めずらしいツナ缶 がおすすめです。
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 ツナ缶レビューに大ボリュームの解説を交えた「ツナ缶の本 The Unlimited」が人気です。

SALICA: Campos VENTRESCA DE ATÚN CLARO EN ACEITE DE OLIVA

スレッド
SALICA: Campos ... SALICA: Campos ... "La ventresca e... "La ventresca es la parte más jugosa y sabrosa del atún claro. Por eso es también la más apreciada. "

SALICA: Campos VENTRESCA DE ATÚN CLARO EN ACEITE DE OLIVA
きはだまぐろオリーブオイル漬けソリッド・高級品


スペインからの刺客・ライトミートとろ肉缶


 「長井ずみ 夏休みの自由研究」と称して、普段取り上げない海外ツナ缶を前後編あわせて2缶取り上げたい。
前編「FÁBRICA DE CONSERVAS:Filetes De Atum Em Azeite Virgem Extra Bio」はこちらを参照。
 
 後編の今回は、以前お世話になったN社T氏が海外ロケの折に見つけたスペインのツナ缶だ。
 スペインの缶詰事情は日本と大きく異なるようで、普及品から高級品までスリーブに詰められているそう。本品に近い日本の製品は、駒越食品のまぐろ中とろか、モンマルシェのきはだとろ肉使用のオリーブオイル漬(アカシックレコードに存在が示唆される。ごく短期間で製造終了)になる。
 SALICA社(スペイン)が輸入卸になっていて、その傘下ブランドがCamposというところだろうか。「エクアドルの工場で製造」と書いてあるものの、工場の所在について記述はなかった。本品はグロスPP加工の入った紙にフルカラーで印刷されたスリーブで、横長なことも相まってシーチキンとろっぽくも見える。

 スペックは相変わらずシンプルで、オリーブオイルと塩だけで味付けされている。カロリー低くて食塩相当量2.2gというのが気がかりだが……開けてみなければわかるまい。化学調味料や27品目のアレルゲンは含まれていない。2023.10が賞味期限だが、国産/輸入ツナ缶ではないため製造日は逆算できない。日本だと製造から3年が賞味期限だけど、よその国は5年だったり8年だったりでわからないのだもの……

缶を開けたところ



 中に入ってたのはとろ肉のソリッドだった。見た目はシーチキンとろにかなり近い。
 ポルトガルのあいつと違ってオリーブオイルが引っ込んでる。味は由比缶詰所のオリーブオイル缶に近い。
 スペックが示した通り塩分が強く、そのまま酒の宛に使える。筆者はこの食べ方をお勧めしたい。液汁もしっかりしょっぱい。
 
 オリーブオイルの引っ込み具合が国産ツナ缶じゃ見られない出来になっていた。これがスペイン人の好むツナ缶ということだろうか。
 日本では入手できないツナ缶を提供してくださったN社のT氏に、この場を借りて深く御礼申し上げたい。

各種評価


・グレード ★★★★★ 4.5
・価格   【N/A】 #540円くらい?
・味覚評価 ★★★★☆ 4.8  #奇をてらわない堅実な味
・入手性  【N/A】     #日本じゃ買えない
・原産国  エクアドル

☆スペック
固形量73g / 内容総量111g
204kcal/缶 食塩相当量2.2g
原材料 きはだまぐろ、オリーブオイル、食塩
EAN:8410673182200 製造固有記号LS17314Y0
輸入者 SALICA INDUSTRIA ALIMENTARIA, S.A. (Polígono Industrial Landabaso, S/N, 48370 Bermeo, BI) 製品ページ
Tuna canning review No.114
#きはだまぐろ #オリーブオイル漬 #海外ツナ缶

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JF福島漁連 福島・海の宝を食べたレビュー

スレッド
"太平洋北部海域で第1寿和丸が... "太平洋北部海域で第1寿和丸が漁獲し、小名浜港に水揚げされたカツオを原料としています"


JF福島漁連 福島・海の宝
かつお油漬フレーク・普及品

 

風評被害払しょくのために生まれ、復興の象徴に育ったツナ缶


 最初に、筆者は福島びいきで酪王カフェオレを定常的に摂取する福島ファンであることを示しておきたい。本節はポジショントークになってる。
 2011年に東日本大震災で起こった原発事故により、福島の第一次産業が大打撃を受けた。カツオの水揚げ集積地として知られていたいわき市小名浜港も同じで、発災直後から当面の間沖合での漁業を自粛することになる。
 その後、県を挙げてモニタリング調査が継続しておこなわれ、沿岸・沖合で獲れた魚介類の線量を追跡した。その結果、秋ごろまでに大方の魚(カツオやサンマも含まれる)で生物濃縮が起こらず測定限界未満となっていることがわかり、幾つかあった線量が国の示すガイドラインを超えた魚も13年頃までに測定限界未満に至っている。
 名実ともに「風評被害」を受けたのがカツオである。水揚げ地の小名浜港から500km以上離れている海で漁獲されていて、発災直後のモニタリング調査においても測定限界未満(<10Bq/kg)だったのにかかわらず、「福島で水揚げされたこと」を理由に市場では捨て値で取引されてしまった。
 しかし、農業漁業ともに生産者・販売者がたゆまぬ努力を続け、一歩ずつ歩み続けた。現在は首都圏イオンで福島の鮮魚を継続的に販売する(PDF)など、市場での受け入れ、消費者の意識ともに風評被害の払しょくへ仕上げに入ろうとしている。
 その「意識の復興」の象徴はサンマであり、モモであり、もっとも離れた場所でで最大限の風評被害を負ったカツオである──筆者は思っている。
 
 筆者の記憶する限り、本品は2013年頃から宮城・福島のイオンの一部で試験的に販売されていたと推測する。そのころに船岡(宮城県南部、白石のちょっと北)のイオンで見かけ、ごく少数を購入していた。その後2018年夏まで製品を見なかった。
 現在ではいわき小名浜のイオンスタイル(福島県産商品売り場)に並んでいるほか、JF福島漁連でも直売を行っている。後者で直接買い付けるほうが数十~百円ほど安価。
 そして、2013年の発売から1年半ちょっとで42万缶ほど販売したらしい。月換算2万缶ってけっこう大きい数字なのに、当時見つけた人のブログ記事とか出てこなかったのは不思議だ……

 パッケージも「安心・安全・美味しいね!」と小名浜水揚げカツオの安全性を大々的にかたる文字があしらわれてる他、缶胴はいわきをイメージしたフラガールが描かれている。
 発売当初の個体は三洋食品石巻工場(YSSK2)製造だったが、本個体は三洋食品の製造だ。今どきちょっと珍しいP4号缶の80g入り。2017.11製造。

☆缶を開けたところ


  
 身はやや大きい。非常に細かい身の多いかつお油漬缶(普及品)に属しながら、きはだ油漬(普及品)クラスのサイズにまとまっているのが特徴か。
 一般的なスペックが示す通り、下味も一般的。やや塩気が強いことを除けば、普遍的な味のツナ缶となっている。
 
 国産カツオ油漬缶としてバランスの良い仕上がりとなっていて、特に違和感なく使用できる。
 箱入り3缶・箱入り9缶での販売なので、ちょっとした折のあいさつ回りにも重宝するかもしれない。


☆各種評価
・グレード ★★★☆☆ 3.3
・価格   ★★★☆☆ 2.9 #144円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.8 #お値段以上
・入手性  ★☆☆☆☆1.2 #一部イオンか、JF福島に電話して通販
・原産国  国産

☆スペック
内容量 80g
224kcal/缶 食塩相当量0.4g
原材料 かつお(小名浜港水揚げ)、大豆サラダ油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)
JAN:4582438030010 製造固有記号YSSK
販売者 福島漁業協同組合連合会(福島県いわき市中央台飯野4-3-1) [PDF]製品ページ
(製造所 三洋食品株式会社(静岡県焼津市焼津5-7-3)
Tuna canning review No.113

■参考資料
・[PDF]「復活した“常磐もの”を全国に先駆けてお届け!6月より、『福島鮮魚便』コーナーを東京・埼玉の「イオン」限定5店舗で展開」福島県、JF福島、イオンリテール 2018.5
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/269978.pdf
・[PDF]「福島県の水産物の現況と課題・取組について」全国漁業協同組合連合会 2014.9
http://www.maff.go.jp/kanto/syo_an/seikatsu/iken/pdf/h260919tokyoshiryou2.pdf
・「福島・小名浜港に水揚げされた初ガツオ 築地市場で値段がつかない風評被害の深刻」ダイヤモンド 2012.6
https://diamond.jp/articles/-/19388
#かつお #めずらしいツナ缶 #三洋食品 #油漬

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FÁBRICA DE CONSERVAS:Filetes De Atum Em Azeite Virgem Extra Bio

スレッド
"ポルトガルの現地で食べるツナ... "ポルトガルの現地で食べるツナのオリーブオイル漬けが、そのまま缶の中に入った様な一度食べたらもう他のツナ缶が食べれなくなるくらい美味しいツナ缶です。"

Filetes De Atum Em Azeite Virgem Extra Bio
(La Gondola BIOツナwith オーガニックエクストラバージンオリーブオイル)
びんながまぐろオリーブオイル漬けソリッド・高級品

ポルトガル製のオリーブオイルツナ缶


 「長井ずみ 夏休みの自由研究」と称して、普段取り上げない海外ツナ缶を前後編あわせて2缶取り上げたい。前編の今回は、しずてつストアで見かけた謎の海外ツナ缶。クラフト紙のスリーブに「ATUM」という切れた文字とマグロが描かれ、いかにも成城石井や百貨店で見かけそうな出で立ちをしている。
家に引き取って調査してみたが、
・ラゴンドラというポルトガルのオーガニックエキストラバージンオリーブオイルを使い
・ポルトガルのFÁBRICA DE CONSERVAS社が製造し
・静岡県浜松のポルトドポルトが輸入卸している
・静岡県の蔵で熟成させている
という点を確かめることができたものの、これ以上の情報を見つけることができなかった。英語表記のない海外ツナ缶は一瞬でちんぷんかんぷんになってしまうが、せっかく手に入れたのだから筆者で分かった分だけでも筆を走らせておきたい。
 ところで、ポルト社ブログのオイルサーディンの記事にはツナ缶の工場見学してる記述があるのだけど、もしかして同じ工場なのだろうか。同社インスタを見てもツナ缶の記述があるのはこれしか発見できず。あとTwitterは既に消えていた。
 1缶780円と超高級品クラスの価格だが、ポルトガル現地では3ユーロちょっとで販売されているようなのでグレード区分は高級品とした。海外ツナ缶のインポート品はどうしても高くなるため、値段は妥当だろう。近い製品仕様で国産ツナ缶のクレアテーブルが626円(No.70)だし、一番上は1,296円(No.48)だし。一番高いアイツの存在が輸入ツナ缶を相対的に手ごろに見せると、誰が想像しただろうか……

重ねて真の姿を見せる



 このように二つ重ねると真のパッケージデザインが見える。一個だけだとなんかしまらないツナ缶蒐集家の心をしっかり読んだデザインとなっている。
 ポルトデポルト公式HPの取扱店を見ると、シャレオッツな感じのお店に並べてあるらしい。いちおう自社通販でも購入可能だ。
 スペックはこのうえないほどシンプルで、オリーブオイルと塩だけで味付けされている。化学調味料や27品目のアレルゲンは含まれていない。2022.12が賞味期限だが、国産/輸入ツナ缶ではないため製造日は逆算できない。
 
 

缶を開けたところ



 プルタブ立てた瞬間にオリーブオイルが溢れる。油の量多すぎじゃない?
 開けきるまでにクッキングペーパーか何かで油で吸い上げることをおすすめする。

 中身はほぐし身が1/3程度で、残りは年輪状になった塊を半分にわけている。
 オリーブオイルの香りとインパクトが強いのはクレアテーブル(No.70)と同じだが、向こうが果実味一辺倒に対してこちらは葉のような青々しい香りを放っている。これがオリーブオイルの銘柄の差だろうか。身の味は塩気を強く効かせていて(有象無象の海外ツナ缶に比べたら)食べやすい。

 海の向こうでも、ツナ缶の高級化という概念が日本同様に存在していることがわかった。
 海外ツナ缶ゆえに情報不足はなはだしい部分があるが、大目に見てほしい。こういうのは恐らく間違いなく絶対に山下東子先生のほうが詳しいはずだ……
 

各種評価


・グレード ★★★★★ 4.8
・価格   ★★★★★【5.5】 #780円/個 定価
・味覚評価 ★★★★☆ 4.0
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.5 #自社通販ありアフタヌーンティーなど?
・原産国  ポルトガル

☆スペック
固形量78g / 内容総量120g
256kcal/缶 食塩相当量0.8g
原材料 ビンナガマグロ(65%)、BIOエクストラバージンオリーブオイル(34%)、食塩
EAN:5602910000955 製造固有記号なし
輸入者 ポルトデポルト合同会社(静岡県浜松市中区船越町1-6) 製品ページ
製造者 FÁBRICA DE CONSERVAS(Rua D. Marcos da Cruz, Lotes 19/20 4455-482 Perafita Matosinhos PORTUGAL)
Tuna canning review No.111

☆参考資料
・「サーディンが作られている現場をノゾキミ!」ポルトデポルト公式ブログ 2018.3
http://porto-do-porto.blogspot.com/2018/03/blog-post.html
・(ポルトガルのネット通販サイト)Organic Planet:「Filetes De Atum Em Azeite Virgem Extra Bio」3.10€
https://organicplanet.pt/produto/filetes-de-atum-em-azeite-virgem-extra-bio/
#びんながまぐろ #オリーブオイル漬 #海外ツナ缶

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宝幸 ライトツナフレークを食べたレビュー

スレッド
宝幸 ライトツナフレーク きは...

宝幸 ライトツナフレーク
きはだ油漬フレーク・普及品

 

驚くほど「普通」のツナ缶


 宝幸というとサバ缶やオリーブオイルツナの存在感が大きいが、普遍的なスペックの油漬缶も存在する。あまりに地味すぎて自社HPにすら出てきていないが、パッケージが練り金色になっているものも、製造と流通が続いている

 国産ツナ缶を俯瞰的に見たとき、このような製品は多い。極洋にも同じようなやつがいる(No.39)し、マルハ(あけぼの)にも同じようなやつがいる。決して歴史の表舞台に立つことはないが、こういった製品はそもそも目立つ必要がない。企業としては「標準品」と呼べる普通のツナ缶はあるに越したことはないだろう。水産企業として大きい所であればなおのこと。
 
 本品は伊藤食品のOEMで、OEM品ながら台湾製の缶が活用されている。これは伊藤食品の自社ブランド(No.103)が発端になったもので、国産缶と同様の品質を担保しつつコストダウンに寄与している。
 製品スペックは特筆点のない標準的な油漬けだ。
 静岡松坂屋の解体ギフト即売会で買った記憶がある。2016.12製。

☆缶を開けたところ


  
 標準的な身の大きさ。下味も標準的。どのくら標準的かというと、シーチキンLフレークとの利きツナが困難なレベル。
 悪い点がないのもまた事実で、どの料理であれ悪い相性のものはないと思われる。常用向け。

 すべての製品が個性的である必要はない。「普通」とは何か、「普通」であり続けることとはどういう意味なのかを一考させられた。
 地味に入手性が悪く販路も不明なため、持っていると貴重……なのかもしれない。


☆各種評価
・グレード ★★★☆☆ 3.0
・価格   ★★★☆☆ 3.1 #160円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.0 #ふ・つー…
・入手性  ★☆☆☆☆0.8 #メタルスライムみたい
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
217kcal/缶 食塩相当量0.4g
原材料 まぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸)
JAN:4902431021721 製造固有記号 /F ITO
販売者 株式会社宝幸(東京都品川区大崎2-1-1)
(製造所 伊藤食品株式会社(静岡市清水区幸町2-67)
Tuna canning review No.110
#きはだまぐろ #伊藤食品 #油漬

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