《時節感慨・・呟記・・》 音で涼を楽しむ風鈴。伝統的ガラス製の江戸風鈴。色も形も音色も様々だ。 起源は中国にあり日本とは全然違う使い方だった。 竹林に下げ風向き音の鳴り方で物事の吉凶を占う占風鐸(せんふうたく)が起源。 日本には、仏教と一緒に渡来した由。寺の四隅にかかっている風鐸が名残。 風鐸の音が厄除であり、その音が聞こえる範囲の住民には災いが起こらないと云う。 平安、鎌倉時代の貴族は、縁側に下げ疫病神が屋敷内に入るのを防いだ(六学集)とある。 法然上人絵巻には銅製の風鈴が描いてある。ガラス製風鈴が出始めたは、江戸時代に由。 風鈴は、お椀型の外身と中にあって音を響かせる舌(ぜつ)、舌にぶら下げる短冊からなる。 18世紀頃、オランダ経由でガラス製法が伝わり、19世紀に入るとガラス工芸が盛んになり、 風鐸が、ガラス製の風鈴になった。風鈴に短冊が吊り下げられたのはなんだろう。 弱い風でも奏でる音色。短冊が、風鈴の繊細優美さに花を添える。 * * * * * 1945年の今頃、相模湾沿岸に国連軍の艦船が押し寄せていたと聞いている。 その樣は、鎌倉稲村ヶ崎の高台より望むと海岸一面が艦船で埋め尽くされていた、と。 東京湾に入らず、手前の相模湾に。。!そんな場所の民家に風鈴の音が奏でていた由。 敗戦を実感できる眺め、裏山に跳ね返る海風に静かに響いた音色がとても寂しく聞こえたと。 子供の頃、夏の大潮時に磯で老人が語っていたのを思い出す。 この磯でタツノオトシゴを観察したり、サザエ、トコブシ、蛸を獲って夕飯に供した。 こんな遊び!?!我が子の年代まで。今は、漁業権とかで採る事ができない。 今の時代、風鈴の音がうるさいと??苦情が来るとか、一寸寂しい。昭和も遠のいた。。。!