会社数字を活かす:経理部門から見える会社・社会とは?(Day12)「業務から体得する重要な視点」

「広い視野」「異なる視点」は、どうしたら身に付けられるのか?
こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしおです。

今日も一昨日に引き続き、私の前職である「財務経理職」という仕事を振り返りながら、異なる視点や考え方をお伝えして行きます。

全体は、下記のような流れで書き綴っています。

全体の流れ・章立て
第一部:財務・経理部門の役割(完了)
第二部:財務経理パーソンの「ありたい姿」(本日)
第三部:経理財務部門をどう活用するか

そして今日も第二部、

第二部:財務経理パーソンの「ありたい姿」を、

私自身の反省も含めて綴って行きます。

章立て
1.財務経理部門の存在意義(完了)
2.財務経理パーソンが目指すもの(完了)
3.「ありたい姿」の具体的イメージ(本日)


「ありたい姿」の具体的イメージ


章立て
1.財務経理パーソンが持ちたい「視点」(完了)
2.一年間の業務イベントとその対応(本日)
3.日々遭遇する事象のどこに焦点を当てるのか?


「一年間のイベントとその対応」

今日の章立て
1.財務経理パーソン業務の一年間の流れ(完了)
2.鍵となる業務(本日)
3.業務遂行で留意したいポイント(本日)


昨日、財務経理パーソンが一年間で対応する業務を列挙しました。

様々な業務があると改めて感じると同時に、年中行事やルーチン化すると仕事がおざなりになりがちです。

そこで、幾つか鍵となる重要な業務を採り上げて、その業務での着眼点、及び、財務経理パーソン個人の「スキルアップ」や「キャリア構築」に必要な視点を伝えようと思います。

2.鍵となる業務

重要な業務は挙げたら切りがありませんが、敢えて3つ採り上げるとすると以下の通りです。

(1)四半期決算と業績見通し
(2)中長期経営計画策定
(3)内部及び外部監査


3.業務遂行で留意したいポイント

上記で列挙した鍵となる業務に関して、業務遂行で留意したいポイント、並びにそれが財務経理パーソンのスキルアップやキャリア構築にどう繋がるか、という切り口で綴って行きます。

(1)四半期決算と業績見通し

①四半期決算は今後、年度決算よりも重要になっていく可能性が高い。

なぜなら世の中の動きが速く、企業は顧客・市場の動向をタイムリーに把握し、次の手を打つことが求められる。一年もお客様は待ってくれない。

②従って、四半期ごとに業績分析、及び、その分析に基づく将来の4四半期の業績見積りはより重要となる。

もちろん管理会計の観点で予算との比較は大切だが、競合他社との比較分析も同時に目を向けたい。

③極端な話だが、四半期ごとの業績見通し(フォーキャストと表現される)をきちんと実施することで、年間予算は不要になるかも知れない。

それでなくとも多忙を極める財務経理部門なので、同じような業務を何度も対応するのは時間的にも精神的にも生産的ではない。

第3四半期の終了時に提示される、その先の4四半期見通しは即ち翌期の予算と近いものになり得る。

④なお、業績見通しや計画というものは所詮「見通し・計画」でしかなく、見積り通りの業績になる訳ではない。従っていくら精緻に策定しても「外れる」ことは多い。

数字を的中させようとする作業は無理があるし、不毛だと感じる。従って、後で原因究明が可能となるように予測の「前提条件」を明確にしておく必要がある。


(2)中長期経営計画策定

①将来の見通しという観点では上記(1)の四半期見通し(フォーキャスト)と同様だが、中長期経営計画は事業活動の根幹をなすほど重要な作業だと感じる。

②なぜなら、自社の方向性や事業部ごとの今後の在り方を考える重要な機会だからである。

③自社の企業理念・経営理念やビジョンとの整合も視野に入れながら、数字を使って「青写真」を作成する作業とも言える。

論理だけではなく、右脳も活用した「夢」を描くような発想も重要。「Moon Shot」と表現される「夢の実現」を盛り込むことで経営者はもちろん、社員全員がやる気を出すような計画作成にも是非チャレンジしたい。

④中長期経営計画を策定する際には、まさに「世の中が今後どうなっていくのか?」と「変化・進化する顧客・市場に対して、自社はどういう存在になりたいのか?」を問う必要がある。しかい、これには絶対的な答えは無い。


(3)内部及び外部監査

①私は過去何度となく、いわゆる「監査」というものを受けてきたが、受ける側としては正直申し上げて、嫌な気分を味わうことが多く、楽しいことは非常に少ない。

従って、対応する財務経理パーソンとしてはモチベーションが下がってしまう業務である。

②しかし、ここは視点を変えて、少し冷静に考えたい。つまり自分の「専門スキルの向上」と「異なる視点に気付く」場と捉えたい。

③自分たちが正しいと考えている処理や作業、プロセスを外部的にはどう見ているか、どう捉えているか、を知る機会である。

経理処理では避けられないエラーをどうしたら未然に、最小にとどめるのか?外部者で監査人は様々な実例を知っている。それらを教えてもらえる機会だとも考えられる。

④また、外部者の視点は、財務経理パーソンが将来就くかもしれない職業や業務にも直結している。

経営コンサルタントを目指している財務経理パーソンならば、この視点は是非持って頂きたい。

⑤内部監査については、別の視点が重要である。もちろん監査なので外部監査と同様にエラー探しや手続きの不備をチェックされる。

それに加えて、内部監査人には、その年度の「監査方針」というものがある。これは実はその時点で会社としての重要戦略事項よ懸念点と連動していることが多い。

⑥例えば、経営陣が「リスク管理」が気になっているとすると、各部署がリスクというものをどう捉えていて、それをどう抽出するのか、未然に防ぐためにどういう管理システムを導入しているか?などが監査対象となる。

⑦また製品開発やイノベーションをより強化しようとしている企業であれば、イノベーションを産み出す仕組みや社員への意識付け方法なども監査対象になるかも知れない。

⑧従来の監査から趣を異にしているが、内部監査という手続きを通じて、ある部署での成功例や上手く行った事例・プロセスを、横展開するきっかけを創るという副産物も期待しているかも知れない。

ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお


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