教育部会報告 2011年6月
6月
1日
はじめまして 宜しくお願いします
シアトル日本語学校 校長 石黒誠一
今年3月末に退職して急遽、5月9日より辻雅義前校長の後任として山形県酒田市(テレビドラマ「おしん」や映画「おくりびと」の舞台)から着任致しました。酒田市では小学校の教育現場で教鞭をとり、その後は庄内米で有名な庄内地方を中心に、教育行政や小中学校の校長の経験を積んできました。今回、文部科学省の海外教育施設シニア派遣教員(第5期)として当地シアトルにご縁があり派遣されました。
海外派遣経験は、1997年から3年間、同じ北米のアトランタ補習授業校長として勤務致しました。 先週土曜日(14日)に大変嬉しかったのは、アメリカ現地校の学習と補習授業校との学習を見事に両立させながら、笑顔で登校している635名の幼児児童生徒(以下、子ども達)の生き生きとした姿であり、子ども達をいつも温かく支えておられる保護者の皆様の献身的な姿であり、平日は別の仕事を持ちながらも熱い教育愛に燃えた62名の教職員の姿に接することが出来たことです。異文化の中で学習し、生活することが如何に難しいことか、そしてこれからの人生に素晴らしい財産になるかは、アトランタ補習授業校での経験から推察していましたが、改めて本校の子ども達と接して実感しました。
私と妻は、シアトル日本語補習学校で子ども達や保護者の皆様と出会えることを大変楽しみにしてきました。「出会い」ということばの中には、「あい」のことばが入っています。出会いを単なるその場の一瞬の出来事として過ごしてしまうのか、この出会いをきっかけに心の交流を深めていく機会にするかで、その後の繋がりが大きく変わってきます。この「あい」は「愛」にも通じます。これから毎週出会える子ども達と保護者の皆様や在留邦人やシアトルの皆様との出会いに感謝しつつ、大切にして、大きな「愛」の中で一人一人の子ども達を大切に育てていきたいと思っています。本校の教職員にも14日に、どの子ども達も一人一人「よさと可能性」を秘めているので、欠点指摘型でなく、出来るだけ長所を見つけて、認め励まして欲しい(キャッチフレーズ「愛情の翼で抱こう あの子も この子も」)とお願いしました。そして、子ども達にとって、シアトル日本語補習学校において、母語である日本語で学ぶことが楽しみで、友達や先生と伸び伸びと明るく過ごすことが大好きで、毎週土曜日が待ちどうしくなる学校にしたいというのが私の願いです。今年度の本校の児童生徒の生活標語が「いつも にこにこ 楽しく 一生懸命」なので、保護者の皆様(家庭)と本校との連携を密にして、協力し信頼関係をより強めて、子ども達が「毎週元気に登校、笑顔で下校」出来るシアトル日本語補習学校になるように「ともに」頑張っていきましょう。
幸いなことに、本校の設立以来、熱い思いで大変ご尽力くださった在シアトル日本国総領事館の皆様やシアトル日本商工会(春秋会)の皆様をはじめとする多くの関係者のお陰で、今の素晴らしいシアトル日本語補習学校があり、そこに私が勤務出来て、しかも、来る6月11日には「創立40周年記念運動会」を開催できることであり、私達も参加できることです。
私達がシアトルに着いてまだ1週間しか経っていませんが、日本での日課だったジョギングやウオーキングを毎日続け爽やかな汗をかきながら、何とか時差ボケを解消しようとしています。運営委員会や事務所スタッフはじめ教職員や保護者の皆様、シアトル日本商工会(春秋会)の皆様や在留邦人の皆様のご支援ご協力を賜りながら、少しずつ慣れて、より充実したシアトル日本語補習学校の運営に微力ながら努力していく所存です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。