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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2007年度 5月 「最近のインド情勢と日印関係」

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講師 - 兒玉和夫 氏

『兒玉和夫(こだま かずお)氏のプロフィール』

昭和50年11 外務公務員採用上級試験合格
   51年 3 東京大学法学部第三類卒業
     4 外務省入省
   58年 7 経済協力局経済協力第一課 課長補佐
   59年11 経済協力局有償資金協力課 課長補佐
   60年10 大臣官房海外広報課 首席事務官
   63年 8 在連合王国日本国大使館 一等書記官
平成 3年11 在香港日本国総領事館 領事
    6年 1 欧亜局大洋州課長
    8年 2 大臣官房国際報道課長
        7 大臣官房報道課長
   10年 1 在アメリカ合衆国日本国大使館 公使
   13年 1 在インド日本国大使館 公使
   15年 1 経済協力局参事官 兼 アジア・大洋州局参事官
        8 経済協力局審議官 兼 アジア・大洋州局審議官
   17年 8 経済協力局審議官 兼 査察補佐官
   18年 5 在ロサンゼルス総領事館 総領事

講義内容

最近のインド情勢と日印関係

1. 最近のインド情勢と日印関係
インド:台頭するグローバル・パワー

・ 休息な経済成長
    ⇒ 年率8%の経済成長、アジア第3位の経済規模
・ 巨大な人口・市場
    ⇒ 世界第2位の人口・巨大な中間所得層
・ 確率された民主主義、言論の自由
    ⇒ 安定した内政運営、独立以来クーデターなし
・ 国際社会での発言力
    ⇒ 非同盟諸国の中心国としての地位
・ 地政学的な重要性
・ 世界規模のインド人ネットワーク
2. インド政治情勢
経緯

1998年 インド人民党中心のバジパイ政権が誕生(直後に実施した核実験に対し国民の圧倒的支持を獲得したほか、経済自由化推進により高い経済成長を実現)。

2004年 下院総選挙において、コングレス党が第一党に返り咲くととおに共産党他の左派党派が躍進
→マンモハン・シンを首班とするコングレス党中心の統一進歩連合政権が誕生


内政上の課題

・ 州レベルにおける影響力の維持
⇒ 州レベルでは地域独自の地方政党が勢いを伸ばしており、地方政党との連携により影響力を維持することが必要

・ 貧困対策
⇒ 2004年総選挙の鍵を握った貧困層からの支持を引き続き確保すべく、雇用対策等を強化することが必要
3. インド経済情勢
急速な経済成長
・ アジア第3位のGDP(2006年:8544億ドル、ASEANの9割)
・ 過去10年間、平均6%以上の経済成長
・ IT業界の急速な拡大
・ 中間所得層の増大

インド経済の強み
・ 企業家精神旺盛なソフトパワー
・ 米国を中心とする在外インド人の活躍
・ 人口の半分を占める豊富な若年労働人口
4. インド軍事情勢
軍事力
・ 2006年度のインドの国防予算は約217億ドルで前年度比2.8%増
・ 予算全体に占める国防予算の割合は約14%
・ 最優先課題は兵器体系の近代化
・ インド、中国、パキスタンの軍事力比較

ミサイル開発
・ 短距離弾道ミサイル
・ プリトビ:   射程150キロ
・ プリトビⅡ: 射程250キロ
・ プリトビⅢ: 射程350キロ
・ 中距離弾道ミサイル
・ アグニⅠ: 射程700キロ
・ アグニⅡ: 射程2000キロ
・ アグニⅢ: 開発中
5. 多極化するインド外交
日本
・ インドは伝統的な親日国
・ シン首相訪日
・ 首脳の毎年の相互訪問に合意
・ EPA交渉を開始

6. 日印関係
日本にとってのインドの重要性
・ 基本的価値観を共有
・ 我が国との経済交流拡大に向けた高い潜在力
・ 中東へのシーレーンに沿って長大な海岸線
・ 負の歴史遺産を持たない親日国

新たな関係構築に向けた動き
・ 小泉総理訪印: 日印グローバル・パートナーシップ強化のための8項目の取り組みを発表
・ シン首相来日:「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」に向けた共同声明を発出
7. 日印関係:政治、安全保障
防衛当局間の交流
・ 海自の援用練習航海部隊が東洋航海時にインドに寄港。また、インド海軍艦艇が日本に寄港
・ UNDOF(ゴラン高原)に派遣されている自衛隊部隊がインド隊と連携
・ 2001年以降、これまでに3階の防衛当局間協議を実施

海上保安当局間の交流
・ 1999年のアロンドラ・レインボー号事件以降、巡視船による連携訓練を毎年実施しているほか、毎年長官階段を実施
・ 2006年11月に石川長官が訪印。シン沿岸警備隊長官との間で長官会合を実施。
・ また、同時に実施された第7回連携訓練では、通信連携訓練では、通信連携訓練、海難救助訓練、海賊対策訓練等を実施
8. 日印関係:経済
日印貿易の動向
・ 貿易総額は2002年以降増加傾向にあり、2006年の貿易総額は約84億円ドルで前年比27%増加
・ 他方、日印貿易は伝統的な品目に限定されており、貿易構造の多様化が課題

対インド直接投資の動向
・ インドへの主要投資国はモーリシャス、米国、英国、日本
・ 2007年2月現在、約480社の日系企業がインドに進出
・ JETROの調査によればインド進出日系企業の75.4%が2004年の営業利益で黒字を計上
・ 日本からインドへの証券投資も活発であり、世界の対インド証券投資の中で2~3割を占めている

日印経済強化に向けた取組
・ 日印間の経済関係は拡大傾向にあるが、両国の経済規模に比べれば未だ限定的
・ 2007年1月から経済連携協定交渉を開始。
9. 日印関係:経済協力
日本の対インド経済協力
・ 日本の対インド経済協力は1958年から円借による協力を開始。日本はインドへの最大2国間ドナー。また、インドは03年度以降、円借の最大の受取国。
・ 投資環境整備等を通じたインドの持続的成長支援は、アジアの安定に貢献。
・ 以下を重点目標として支援を実施
1) 経済成長の促進
2) 貧困・環境問題の改善
3) 人材育成・人的交流の拡充

インドのインフラ整備への支援
・ 2006年12月のシン首相来日に際して、(1)インフラ整備お呼び製造業、貿易、投資の促進、(2)製増業促進のための人材育成を柱とする「経済パートナーシップ・イニシアティブ」を発表
・ 幹線貨物鉄道輸送力強化計画
・ デリー・ムンバイ産業大動脈構想
10. 日印関係:人・文化の交流
交流の現状
・ 日印間における人・文化の交流は未だ限定的
・ 2006年12月のシン首相来日時に、日本語、技術、若者等の交流拡充、「日印観光交流年」実施等を確認
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