昼過ぎ、目の前に煙モクモクの軽自動車が停車した。 2ストロークバイクに乗り続け、ふだんレーシングカーを見慣れているあっしでも、これはさすがに 「すわ何事っ!!」 ドライバーはおばちゃん・・というよりお婆ちゃんに近いかな?(失礼!) たぶん70代だと思うんだけど。 ビックリして交差点脇で停車して、エンジンかけたり止めたり・・ だ・・大丈夫か? と、成り行きを見守っているうちに、どうやら旦那さんがもう一台の車で駆けつけて来た。 で、2人して交差点脇に停車。 現状確認なのか、旦那さんがエンジンをかけるよう指示してるみたいで・・ もぅ、見るに見兼ねて駆け寄ったすよ💦 「あー、こっちの安全な場所に退避して、エンジンは出来るだけかけずに!」 もう、おばちゃんもおじちゃんもパニくっていて、何をどうして良いやら、あわわわわ状態。 「もう、エンジンオイルがガンガン燃えて煙出てるから、とにかく落ち着いてロードサービスとか呼んで下さい」 「は・・はい💦」 と、おじちゃん必死に自分のスマートホンでJAFを呼ぼうとしてるんだけど、いわゆる老人携帯というやつで、電話アプリを起動しても、予め登録した番号等しかダイヤル出来ない・・ 「#8139をダイヤルするだけでJAFにつながりますから」と伝えるものの・・ でも、ダイヤルキーを探そうにも、老人携帯は操作が特殊で、更に本人も完全にパニくってるから、ブルブルとアル中並みに手が震えて、まともに対応が進まない・・・ 仕方ないから、あっしの携帯でJAFに発報。 「いやいや、通りすがりの者なのですが・・💦カクカクシカジカ・・で。」 「では、折り返しご本人様にこちらからお電話致します」 と、JAFのデスク。 うん、なかなかの応対能力だ!( ´∀` ) で、まあ、そうこう1時間ほどでロードサービスの積載車が到着。 無事に修理工場へ連行されて行った。 おばちゃんとおじちゃんは、礼を行って去って行ったが・・ あんなにブルブル震えていたのに、運転大丈夫か・・・? まぁ、ちょっと落ち着くように。と、インスタントだけどコーヒーを差し入れてあげたりしたからな。少しは落ち着いたんだろう。 しばらくして、再びおじちゃんがやって来た・・ 「ど、どうしました?」 「いや、親切にしてもらって、本当に助かりました」 と、ミカンの大箱を持ってきてくれた。 いや、そんなたいそうな事はしてないんだけどなぁ ・・いや、有難く頂戴します。 好物ですので。 「あのエンジン、オイル上がりかオイル下がりかは、ぱっと見だけじゃ分からんすけど、ディーラーなりで良いメカニックに担当して貰えると良いすねぇ」 深く頷いて、おじちゃんは帰って行った・・・。 「点検はしてるんだけど」 「昨日までは何ともなかった」 いやいや。 そんなワケないっすよ、あんだけ盛大な煙モクモクさせるんだから。 日々、オイル混じりの排気は出ていた筈。 煙が薄くても、そうとうオイルの焼ける匂いはしたはず。 あんだけオイルが燃えてるってことは、エンジンオイル量だって結構シビアに減ってるはず。 もし、本当に点検をこまめにしていたとするなら、点検していた整備士はヤブ医者だよ。 ただ交換作業と法定点検のチェック項目を埋めることしかしてない。 まあ、本当はオーナーが気付ければ一番良いんだけど、なかなかそれが難しいからプロの整備士が居る訳で。 自動車業界と建築業界は、本当に信頼の出来る人と縁が無いと、あとあと泣きを見る。 いや、これはどの業界も同じかな? 見えない所と思って、抜くやつ。 多いもん。最近。 っていうか、そこにお金払ってくれるお客さんも少ないもんなぁ。 さらには、丁寧な作業内容を志すと「生産性が低い」という烙印を会社から押されがちで、認められにくい業務形態ってのも現状なんだと思う。 はあ、この日本社会の闇よ。 とりあえず、ミカン有難う。