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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA

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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA
第57話 ロン追悼 ⑦「 場末のバーで説教 」

ロンの死から1年がたったある日、道子さんが「ミッキーさん、カレのメモリアル1周年記念のパーティーをしたいんだけど、説教やってくれる?」と聞いてきた。どこでやるのか尋ねると、「彼の行きつけのバーでやりたいのよ」。どんなバーだか尋ねたら、「それが小汚なくて安っぽい所なの。」と来た。「ゲッ」。アメリカのバーは押しなべてAC/DCとかディープパープルとかがジャカジャカかかってうるさい。ハードロックは好きだがバーでかかってるのはアカン。落ち着かない。そういうバーはたいてい典型的な場末のバーで薄暗くトイレも臭い。

「え~」と嫌な顔したら、「ねぇ、ミッキーさんしかいないのよぉ。お願い。彼が毎週のように通ってたバーなの。みんな彼のことを知ってる場所だからここが一番なの。ねえ、ダメ??」だとさ。不良牧師だからか、こんな依頼ばっか。 「よし!そこまで言うなら俺の好きにさせてもらう! 俺はJESUSのことしか話さないからな。それでもいいか?」と聞くと、「え!やってくれるの!もちろんよ~!」などと気楽な返事。

ともかく引き受け、記念日にバーに行ってみると、やはり暗い、うるさい、汚い場所だ。汚いのはいいとして、暗くて皆の顔もろくに見えないし、大声で説教しても聞こえない。すでに飲んでる人もいる。などと思い巡らしていると、聖霊に示され「記念写真を撮ろう」と道子さんに言ったところ、ちょうどうまい具合に従業員用の裏口がバーカウンター横にあり、そこからロンとゆかりのある人たちがぞろぞろと30人ほど外へ出た。「ここで説教すればいい」と示され、記念撮影を済ませた後、全員で円陣を組んでから説教に入った。

数名の日本人を含めアジア人や白人、ラテン系など色々いる。クリスチャン、カトリック、不可知論者や無神論の人、何と天理教の人もいた。しかし、「ロンの死から学ぶべきことは多い。人間は死んで終わりではない。裁きが待っている。でも、その裁きが行使されないようにしてくれたのが十字架にかかったキリスト・イエスですよ。ロンはイエスを信じたので裁きや地獄を恐れることはない。私たちもロンに続こう」と福音をまっすぐに語り、最後に全員で手を繋いで祈った。神を信じない者も頭を垂れ、神妙な顔つきで祈りに加わるのを見て、

「地の果て果てもみな、思い起こし、主に帰って来るでしょう。
 また、国々の民もみな、あなたの御前で伏し拝みましょう。」
               詩篇22篇27節

という聖書の言葉を思い出し、改めて全知全能の神による支配に感嘆した。しかし、道子さんは又しても「本当にありがとう!」などと喜んでくれたものの、その後も私の教会に来ることはなかった。ほどなくして私はその店を辞し、それ以来彼女とは会っていない。だが、一連の不思議な出来事を通し大いに学ぶことが出来た。種蒔きは出来た。今も彼女らの救いを祈っている。               10-27-2021

PS:当エッセーは教会HPのsocalbiblechurch.com
  でもご覧になれます。よろしくお願いいたします。

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H.D. ソロー 

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H.D. ソロー 
目標を達成して得られるものよりも、
目標を達成して成れる自分の方がもっと重要だ。

H.D. ソロー 

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タコスとブリト食べました。Part 2

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タコスとブリト食べました。Pa...
食べすぎた!

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タコスとブリト食べました。激ウマ感謝!

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タコスとブリト食べました。激ウ...
久しぶりに外食、Hole Moleでタコスとブリト食べました。激ウマ感謝!

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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   

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第56話 ロン追悼 ⑥「 SDAと海兵隊式葬礼 」  

  ロンは逝った。さあ葬式だ。「ミッキーさん、お願いね。」 道子さんは軽く頼んで来たが、葬式となると故人に関して色々なことが明らかになるものだ。家族関係や“宗教的“ことなど。葬式の準備と並行して、思わぬ形で私が なぜ臨終の時まで道子さんらに呼ばれなかったか、そのワケが分かった。

ロンの両親はすでに他界しており、彼がこん睡状態に陥ってからは、他州から駆けつけた彼のお姉さんが常に寄り添い一切を仕切っていたという。実はお姉さんは熱心なセブンスデー・アドベンティスト教会(SDA)の信者だった。周知のとおり、異端であるSDAは神であるキリストと大天使ガブリエル等をを同列に置き、イエスを被造物扱いすることなどで知られるが、カルトの特徴の一つである「家族・友人と連絡を取れる権利の侵害」が行使されたためか、道子さんはお姉さんによって私と連絡を取ることを禁じられた。しかし臨終の日、たまたま彼女が席を外したタイミングを見計らい道子さんは必死の思いで私に電話をしたそうな。

異端で厄介なのは「リーダーと信者の信仰や知識が必ずしも一致していない」ことだ。多くの信者は何も知らず言われるままに教会へ通ういっぽう、長老、役員などのリーダーたちは恣意的に信者を支配しコントロールする。したがって お姉さんは明白に後者であることが伺い知れた。こうなれば祈るに限る。私はクリスチャンと呼ばれる人とは一切議論しないと決めている。それは福音の品位とプリンシプルを歪め、サタンを喜ばすだけだからだ。いざとなれば私が退くつもりで全てを神に委ね祈った。すると、ほどなく葬式プログラムの詳細がが公表された。会場は最寄りのSDAの教会堂を使い、葬儀の中でSDAの牧師が英語で15分、私が日本語で15分の説教をすることが決まった。

60人程度のこじんまりとした葬式で、ロンが元海兵隊だったため現役の若い海兵隊員数名が正装で奉仕し、棺は星条旗で包まれ会場は厳粛な空気に包まれた。私と道子さんが通う鮨屋からは日本人を中心とした従業員が15人程度出席し彼らは日本語で私の説教を聞いたのでさながら伝道集会のようだった。最後に生前のロンの写真のスライドが音楽と共に映し出され、海兵隊員らが見事な手さばきで星条旗を三角形に畳んで道子さんに贈呈され締めくくった。終始なごやかに式は進み、結局のところロンのお姉さんからは何も言われなかった。私にとっては全くのアウエーだったが、異端も偽キリスト者もイエスの支配の下では大人しくなる好例だった。

「私たちは彼らに一時も譲歩しませんでした。それは福音の真理があなたがたの間で常に保たれるためです。そして、おもだった者と見られていた人たちからは、――彼らがどれほどの人たちであるにしても、私には問題ではありません。神は人を分け隔てなさいません。――そのおもだった人たちは、私に対して、何もつけ加えることをしませんでした。」    
             ガラテヤ人への手紙2章5-6節
10-20-2021    つづく。。。

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サン・テクジュペリ

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サン・テクジュペリ
ただ心で見ることによって物事がよく見える。
かんじんなことは、目には見えないものなのだ。

サン・テクジュペリ

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ハッピー・ヴァレンタインデー!

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ハッピー・ヴァレンタインデー!

夕暮れ時に自宅のパティオでコーヒーとケーキをいただきました。
カミさんから今年もラブレター貰いました。感謝!

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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA

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第55話 ロン追悼 ⑤「アメージング・グレース 」  

  ロンを巡る長い金曜の夜が過ぎ明くる朝を迎えた。当時、私は土曜の午後に板場に立っていたので出勤したが足取りは重かった。ここ一年以上にわたり従業員たちは固唾を飲んでロンと道子さんを見守って来た。道子さんと皆に何と声をかけて良い分からなかった。私が祈ってきたことは店では周知の事実だが彼は癒されることなく逝ってしまった。「神さまは何で助けてくれなかったんだ!?」などと責められるのを覚悟した。

店に入るといきなりマネージャーをしてる女の子と出会った。「あ、ミッキーさん!昨日はお疲れ様でした!」そう言われ何のことかと思ったら、続いて「道子さんがありがとう!って言ってましたよ! 昨日ロンに祈ってあげたんですよね? 道子さんはとても喜んでましたよ。それでお礼を言っておいてと言われたんです!」 「え?!道子さんが?!ホンマに??」と我が耳を疑った。大事な夫を失ったにもかかわらず、彼女が感謝してくれるとは。。。

聞くところによると、昨夜は金曜で閉店したのが午前12時頃で、マネージャーである彼女は片付けのほかに売り上げの計算を済ませて店に鍵を閉めたのが午前1時頃だったが、そこから道子さんの家へ直行したところロンがちょうど臨終でほどなく亡くなったとのこと。安らかな最期を見届けることが出来、「皆 ミッキーさんに感謝してました」と言う。何と言う神の憐みだろうか! 無力な私は何も出来ず、ロンは癒されず、むしろ私は最後の時に大声で皆に𠮟りつけたというのに。これは正にアメージング・グレース。主は奇蹟によらず思いもかけない方法で栄光を現されたと知った瞬間だった。

それでもなお、本当にそうなのか疑心暗鬼だったが、道子さんと後日会った際にいきなり、「ミッキーさん、本当にありがとう!」と言われ又しても面食らった。「最後に彼があんなに安らかに旅立てるなんて本当に良かった。本当にミッキーさんに来てもらえて良かったわ!」と喜ばれ、こちらは「あ、はぁ、そうですか...」などと答えるのが精一杯だった。他方、店の従業員らは、死んだも同然のロンが力強く私の手を握り返した話を聞いて驚いていた。そして皆の間で厳粛な空気が流れていた。確かに神は、イエスを信じない人々に対して明確に御業を現わされたのだ。

「それは、神がその愛する方によって私たちに与えてくださった
 恵みの栄光が、褒め称えられるためです。」                                
              エペソ人への手紙1章6節
10-17-2021   つづく。。。

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第54話 ロン追悼 ④「しるしと奇蹟 」  

  重苦しい空気の中、私はロンの手を固く握りしめたまま大声で祈り始めた。すると、なぜかロンの手に力が入り握り返してきた。状況をよく呑み込めないまま、「ロン!よく聞いてくれ!お前も昔、教会に行ったなら覚えてるやろ?!死んだら終わりではない。裁きが待ってるんや! でも大丈夫。イエスさまがすでに十字架にかかって俺たちの罪の身代わりになってくれたおかげで、誰でも彼を救い主と信じる者は死んでもやがて復活する。そして永遠の命が与えられるんや! 彼を信じろ! 聖書にはこう書いてある。

『もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神は
 イエスを死者の中からよみがえらせてくださった
 と信じるなら、あなたは救われる。
 人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われる。』
         ローマ人への手紙10章9-10節

と。ただしテキトーに信じたらアカンぞ。聖書が言うようにちゃんと“心から“信じるんや。」などと必死に語り続けた。その間、彼は私の手を強く握りしめていたが、その意味が分からず当惑していると、突然、「俺にも祈らせてくれ!」と後ろから大柄の白人男性がヌッと現れて力強く祈り始めた。聞くと彼の名はアンディ。ロンの海兵隊時代の友人だそうな。

ひょっとしたらこれはサイン(しるし)ではないかと聖霊に示され、彼に事情を伺ったところ、実は彼は先週からロン兄へイエスを信じるよう勧め、信仰の告白を促していたとのこと。そしてついにまだ意識があったロンのほうから「ミッキー牧師を呼んでくれ」と頼んだと言う。祈りは聞かれていたのだ! 神が多くのノンクリスチャンの中でアンディを備えられ、そしてロンは私を通して主イエスをお迎えする準備をしていた!神は全てを備えてくださったことを確信した瞬間だった。

それで私はどうしても士師記のギデオンのようにもう一度 ”しるし” が欲しいと思い 再度主に祈った。彼が本当に私が伝えたことを理解したかどうか確かめるために。そしてもう一度手を握りなおした。するとロンの人差し指がかすかに動き私の手のひらをコツコツ叩き始めた! 正に奇蹟だった。彼が力強く私の手を握ったこと、アンディがいたこと、そして最後に人差し指。3つのしるしが与えられた。

この後、持参したアメージンググレースの歌詞カードを配って皆で歌い、最後の祈りを捧げてから私は退散した。ロンはその数時間後の午前1時半頃に昇天。私は帰りの車の中で泣いていた。と言うより怒りがおさまらなかった。私の無力さや、彼がこんなに早く逝ったことも。また、残された道子さんのことを考えると憂鬱になった。私はまだ、これから神が驚くべき業を現わしてくださることを知る由もなかった。 10-13-2021 つづく。。。

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エルビス・プレスリー

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エルビス・プレスリー
人が持つ最も弱い部分や行動を見て、その人を評価するというのは、
まるで一つの小さな波が大海の力を評価するようなものだ。

エルビス・プレスリー

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