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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA 第25話

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牧師、バイカー、鮨職人として。...
牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA   
第25話「教会発足式、後編」  

   資材運搬用のアストロバンが壊れたままついに発足式当日を迎えた。ひたすら祈りつつ朝からあちこち電話をしたが、乗用車ならともかく日曜の朝っぱらからトラックやバンをチャーター出来る人などいない。もはやこれまでかと思い始めた時に1本の電話が鳴った。トムからだ。「どうだ?上手く行ってるか?何か出来ることはないか?」 事情を話したところ「じゃ今から俺が行く」と言う。「でもアンタの車は乗用車だろ?以前乗ったことがある。」と返すと、「いや、最近ホンダのオデッセイを買った。心配するな。」「え!?ホンマに!」 オデッセイなら人と物資を運んでも何の問題もない!

結局、彼が日本からのメンバーをクリスタル教会へ案内してくれたおかげで私はフリーとなり、発足式会場へ先に乗り込みじっくり準備が出来た。と言うより、実はもしバンが壊れず私自らがクリスタル教会へ彼らを送っていたら発足式には間に合わなかったことが後になって分かった。神さまの不思議な導きに脱帽!さらに言えば翌日LAで執り行われるシゲ子さんの葬式へもトムが迎えに来てくれて資材一式を積み込み運んでくれたので私は自分の奉仕に集中できたのだ。

さて先に現地入りした私はキーボードを運び込み椅子を並べて大忙しだが、開会時間が近づいてきてるというのに誰も来ない。「どうしよう。。。」もし誰も来なかったら赤っ恥もはなはだしい。一難去ってまた一難。そのうちにクリスタル教会へ行ったメンバーらがトムに送られ到着、持参したおにぎりを食べながら準備は続いたが、相変わらず人の出が悪くこのままでは閑古鳥。悶々と祈り続けたが突然、「やあ、こんにちは~」と一人の紳士が入って来た。「武曽さん!」だ。(22話参照)

何と彼は北LAから往復200キロかけて駆けつけて下さった。と そこへ一人の男性がヌボーッと顔を出した。「Dr.馬場!」彼は私の歯医者さんで過去20年以上お世話になっているが教会には全く来ない。しかし「特別な日だから」と来てくれた。ちなみにこの2人が礼拝に来たのは後にも先にもこの一回きりだ。その直後イケメン白人青年が友人と共に現れた。彼の名はダスティン。もうずいぶん前に縁のあった人物で何と彼は南カリフォルニア最南端のSD(サンディエゴ)から往復400キロも車を飛ばして来てくれた。彼らのお陰で正に「南カリフォルニア」聖書教会の名に相応しい日となった。

そうこうするうちにゾロゾロと人が来始め部屋は一杯になった。「何だ??」と見てみると何と昨日会ったサドルバック教会の人たちだ。 昨日 忙しい中 訪ねて行った甲斐があった!(24話参照) さらに彼らは他教会で奉仕している兄弟姉妹にも声をかけてくれたので様々な背景の人たちが集まった。式は順調に進み、その後はサドルバックのハワイアン・ミニストリーの人たちが踊りを披露してくれるなど式は3時間にも及ぶ“宴”となった。ちゃんと神さまは祈りを聞いてくださり私が思う以上に全てを祝福で満たして下さった。いっぽうで私が招待状を出した人たちは殆ど来なかった。教会は人の やる気ではなく神の御心で動くことを思い知った。そのことが今も我が宣教の土台となっている。

「招待される者は多いが、選ばれる者は少ない。」   
       マタイの福音書22章14節
                          3-26-2020

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もの言う牧師のエッセー 傑作選 第75話

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第75話 「 味噌 」

   震災から2年が経過した今も、一日2億4000万ベクレルという途方もない放射性物質が噴き出し続ける福島原発の前に、政府、東電、原子力関係者らは呆然と立ち尽くす。廃炉問題、汚染水、最終処分地、多くの避難民や内部被曝などの難問続出に、はっきり言って “お手上げ” なのである。復興とは名ばかりで、実際には全く手付かずと言ってよい。しかし実は日本には放射性物質を防ぎ、さらには体外に排出する素晴らしい食材があった。味噌である。

その事実を証明した秋月辰一郎医師は1916年に長崎で生まれ、京大医学部を卒業後、1944年から長崎浦上第一病院(現聖フランシスコ病院)院長(当時28歳)を務めていたが、翌年8月9日に原爆が炸裂。爆心地から1.4kmの同病院で勤務していた彼も自ら被爆者となったが、多くの負傷者の治療に奔走したのだった。 もともと放射線科の医師である彼は修羅場の中で思い出したことがある。「患者に放射線治療を施した際に自ら放射線を浴びた際に出る副作用と、被曝患者の症状の似ていること」、さらには「放射線技師たちが副作用に対して、濃い食塩水によって症状を緩和していたこと」である。実はその当時この病院は味噌・醤油の倉庫として指定されており、それらが大量に備蓄されていた。「塩辛い味噌汁を毎日飲め!」と、彼は叫び続け、それがそのまま実行された結果多くの人が救われ、彼自身も89歳まで生き、しかも原爆症を最後まで発症することはなかった。  聖書は言う。

「神は仰せられた。『見よ。私は、全地の上にあって、種を持つ全ての草と、
 種を持って実を結ぶ全ての木をあなたがたに与えた。
 それがあなたがたの食物となる。また、地の全ての獣、空の全ての鳥、
 地をはう全てのもので、命の息のあるもののために、食物として、
 全ての緑の草を与える。』すると、その様になった。
 その様にして神はお造りになった全てのものをご覧になった。
 見よ。それは非常に良かった。」 創世記1章29-31節 

と。私は神に感謝する。満身創痍の今の日本に、チェルノブイリ事故の時も欧州諸国が買い求めたという“良いもの” である味噌を賜ったことを。結局は神が造られた自然こそが、我々人類にとって一番良いということだ。神を信じ敬おう。
                          2013-4-14

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世界で最も安全な場所とは 神の御心の中だ。

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世界で最も安全な場所とは 神の...
皆さまに神の祝福とご加護が豊かに注がれますように。

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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA 第24話

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第24話「教会発足式、前編」  

   2008年末にはすでに教会は始まってはいたものの、実質 私と妻だけの小さな単立教会、しかも日頃 働きながらのミニストリーは毎日忙しかったが、何としても3年以内のイースター、つまり2011年4月24日に正式な発足式を近隣の人や友人らを集めて行いたいと祈っていた。しかしイースターはどこの教会も忙しいので1週間繰り上げ、17日の棕櫚の日礼拝に設定し直し(23話参照)、他教会の人々が来やすいように午後からの開催と決めた。折り返し郵便付き招待状を有志の方々へ送付するも殆どスルーされ、悶々とした日が続く中、ついに当日前の週末を迎えた。

前々日の木曜日に日本から私の家族を含む4人の兄弟姉妹が到着したが、私は前日土曜も鮨屋で板長をしていたので目の回るような忙しさ。しかも発足式の翌日月曜にはシゲ子さんの葬式も控えてる。しかし彼らは「サドルバック教会へ行きたい」と言うので同教会メンバーのトム(16話,23話参照)に話すと「土曜にハワイアンの昼食会があるから寄れば?」と言う。聞けば教会内ではなく最寄りのレストランとのことで、「何でこのクソ忙しいのに!」と腹立てながらも現地へ伺ったところ、そこには依然サドルバックでお世話になった懐かしい面々がいて、前回お世話になった正美姉や、日系人らと旧交を温め ほのぼのとした時を過ごした。

昼食会が終わり、私は鮨屋の仕事へと向かい、妻は4人の有志を乗せてサドルバック教会の土曜夕礼拝へ向かった。実は私がいた鮨屋はサドルバック教会の近所だったので、礼拝後、彼らは鮨屋に食べに来て「明日は頑張ろう!」などと盛り上が大いに恵みの時となった。

しかし、妻が彼らをホテルへ送る途中に立ち寄ったガソリンスタンドで何とアストロ・バンがえんこ!全く動かなくなり暗闇の中で立ち尽くした。ちょうど仕事を終えた私は大急ぎで現場へ駆けつけレッカーを呼び、その間に私の車で彼らをホテルへ送ったものの、明日の発足式のキーボードなどの資材一式と5人以上の人間をどうやって運ぶのか?土曜の深夜に修理できるはずもない。おまけに明日の朝は近所のクリスタル教会へ彼らを案内する予定もあり、さらに明後日の葬式にもバンは必要なのだ。もはや明日の準備をしてる余裕もなくなった。

「何でこんな時に!?」 もはや祈るしかない。つぶやくことを避け、歯を食いしばりながら主の御声に耳を傾けると少しずつ分かって来たことがある。「これは戦争や!」 私ごとの揉め事に非ず、“霊の戦い“だということ。教会にとって一度しかない発足式でなぜこういうことが起こるのか。それはサタンの悪の力が激しく抗っているからだ。つまりサタンがここまでムキになるほどこの教会にはイエスの望みが大いにある!「寝よう。」 後は明日だと決め、神を信じて眠りについた。その前日に与えられていた言葉。。。

「おおよそ神より生るる者は世に勝つ、世に勝つ勝利は我らの信仰なり。」
 第一ヨハネの手紙5章4節、文語訳
                            3-14-2020

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もの言う牧師のエッセー 第70話   傑作選

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もの言う牧師のエッセー 第70話   傑作選
「 EVよ、お前もか 」

    電気自動車(EV)の急速充電方式をめぐり、日本と欧米の自動車メーカーの対立がいよいよ激しくなってきた。世界に先駆けて約3年前に実用化に成功し、すでに欧米各地に 1600基以上の設置実績を重ねてきた日本勢の「チャデモ方式」が、 国際標準化への影響力が強い米自動車技術者協会(SAE)が昨年11月、欧米メーカーが開発中で現段階では実現していない「コンボ方式」の採用を決定したことにより、あろうことか苦境に立たされた。
   
これに対し日本勢は国際標準化を働きかけながら、設置数を増やしてデファクトスタンダード(事実上の業界標準)化を目指すというが何とも頼りない。実は欧米勢の発言力の強さに比べ日本のそれは哀れなほど小さい。というのは電気技術関係の国際標準を決めるのはジュネーブに本部を置き現在130カ国以上が加盟する国際電気標準会議(IEC)であり、その本部はもちろん下部組織に至るまで欧米勢が牛耳る。しかもSAEはIECと長らく協力関係にある
のだ。

かつて90年代、第二世代携帯電話の通信方式を巡って日本標準のPDCと欧州標準のGSMが争ったことがあったが、結局のところ日本方式は日本以外では全く採用されず、いっぽうでGSMは現在も世界の82%、212カ国地域で利用されるに至り、日本の携帯電話は世界で取り残され、サムスンの台頭までも許してしまった。私には、何度もIECに日本が煮え湯を飲まされた、というよりも、日本人はそもそも良いものを作ろうと目先のことに汲々とするばかりで、“標準化”という、ともすれば企業や国家の盛衰を決する大局的なことに無頓着に見える。  聖書の中で神は、

「 全地よ。主を恐れよ! 世界に住む者よ。みな、主の前におののけ!」
                   詩篇33篇8節

と叫び、自分が全ての標準であることを世界に喚起しているが、日本にクリスチャンが少ないのは、彼らが標準に疎いからなのかも知れない。チョコチョコ充電器を設置するのもいいが、今こそ日本は真の標準であるキリストの力と知恵を得てしっかりと世界標準に目を向け、がっぷり 四つに組んで 欧米勢/IEC に勝ってほしい。      2013-3-1

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牧師、バイカー、鮨職人として。。。シェア from LA 第23話   

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第23話「シゲコさんの葬式」  

   さて、受洗後のシゲコさん(7話~10話参照)は、主の恵みの力で元気になり、認知症により忘れていた英語も思い出し、以前よりも歩けるようになり、バイブルスタディも続けていたが、パーキンソン病を併発していることが分かり、受洗から半年ほどたった頃から急速に体調が弱り寝込むようになり ほどなくして人事不省に陥った。さらに半年が過ぎ、年を越え春を迎えたある日、息子さんのトムから急な電話があった。

「ミッキー、久しぶり。オフクロがついに死んだ。お前300ドルで葬式やってくれるよな?」 300ドル?安!と思ったが「ついに彼女が?。。。 ああ、いいよ。と言うか、アンタ大丈夫なの?それに俺でいいの?」と返すと「ああ、平気さ。彼女は天国に行ったんだから。もちろん君しかいないだろう。君が母を導いたのだから。それより葬式をいつにすればいい?お前も色々忙しいだろ?」 

その通りだった。すでにミニストリーを初めて2年経過していたが、ようやく教会の認可も取り、受洗者も3名ほど与えられるなど教会らしくなりつつあり、ここらで正式に「教会発足式」をしようと準備中で、日本からも有志が応援に駆け付けてくれることとなり、その日を2011年4月のイースターの前週である第三日曜日(棕櫚の日礼拝)17日に定めバタバタしていた。が、「じゃあ発足式翌日の月曜にやろう!」と決めた。アメリカでは誰かが亡くなってもすぐに通夜などせず、冷凍保存するか先に火葬するかして参列者が集える日に葬式を行うのが通例なので即決できた。「オフクロの思い出話はどうでもいいので とにかく徹底的に福音を語ってくれ!参列者の殆どはクリスチャンじゃないから。」と言う彼。

「で、参列者は何人ほど?」と尋ねたら、「50人くらいじゃない?」と言うので、じゃあ家族的なんだなと少し安心した。実のところ、両親が2人とも牧師であったこともあり私は幼い時から神学を叩きこまれ、ハタチを過ぎた頃には数百人の前で説教していたが、英語での説教は未経験だった。個人伝道などでは困らないものの日常会話と説教とでは英語の質が全く違う。祈りつつ当日を迎え講壇に立って見ると、「何じゃこりゃ!」 何と300人ほどもいる!思わず背中が凍り付く。「神さま、助けて」と祈りながら聖書朗読を終え説教に入ったが、「何やこれ!間違ごうてるやんけ!」と気付いた。 聖書朗読の後は親族による思い出話の予定だったが すっ飛ばして説教しちゃった、トホホ。こうなったら開き直って福音を語るしかないと必死で語った。

葬式が終わった後、トムさんに”間違い“を謝罪したが、「そうなの??気付かなかったよ。最高の葬式だった。ありがとう!」と喜んでくださった。おまけに彼の妹さんと合わせて3000ドルも献金してくれた。
”予定“の10倍だ。シゲコさんのミッションは初めから終わりまで主の憐れみに満ち満ちていた。

「主の慈しみは決して絶えない。主の憐れみは決して尽きない。」 
                 哀歌3章22節、共同訳 
                        2-27-2020

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