記事検索

Forest Aesthetics 森林美学 ブナの落花

スレッド
               ...                                           © Daisuke Kawai



春のブナ林の底に見つけた落花ひとつ
こういうものを目にすると
森は美しい,と思う
そうして 森林美学 という言葉をいつも想う
おのれにとっての森の美とはどういうものなのか
そんな自問自答が,ひっそりと愉しい

  ***

そもそも森林美学という言葉は
人がつくった森(人工林)の施業論であり
あくまでも林業的な概念なのであって
この言葉の輸入元であるドイツの原著も
「人工林の美」を主題としたものだった

林業的な意味においての森づくり指南として
人工林の美的な在り方を論じたものだった
天然の森の景観美を論じたものではなかった

しかし明治時代,ドイツに留学し
この概念を日本に持ち込んだ人物は
それをそのまま愚直に紹介するのではなく
日本流に換骨奪胎して発表した
それが森林美学である
なんと大正時代にベストセラーになったという
森の美というものに
当時の人びとはそれほど関心があったのか

そこにはドイツの原著・原論にはなかった
日本と森林美だとか
美の概説・概観・形式・美的感情だとか
天然美と風景だとか
芸術美と自然美だとか
風景と其要素だとか
樹木の美的価値やら樹木の美性一般などなど
そんなことが綴られている

  ***

自然のいちばん繊細な手仕事は
小さなものの中にみられる
大きな自然は,小さな自然が集まってできているからだ

カメラを持って,森に出かけてみるといい
マクロ撮影にたけたコンパクトなデジカメがちょうどいい
ついつい見逃しがちな造形や現象の中に
想像以上の美と驚きが待っている

全体を観る・知るために,個を観る・知る
個を知るために,全体を観る・知る

やがて森の美しさが滲みてくるだろう
景観生態学や風景論といったものへの関心も
ゆらゆら湧いてくるだろう





ワオ!と言っているユーザー

  • ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
    ログイン
  • まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
    新規ユーザー登録へ