図書館の棚でみかけた梨木さんの新しい本。 借りてみました。 『f植物園の巣穴』の姉妹編とありました。←購入したのにあまり面白くなかった。 今回も小難しい感じでしたが、読むにつれて少しずつ面白くなりました。 ◇内容紹介◇ 自然、人間の体、こころの入り組んだ痛みは 家の治水、三十肩、鬱と絡み合い、主人公を彷徨えるツボ・椿宿へと導く。 皮膚科学研究員の佐田山幸彦は三十肩と鬱で、 従妹の海子は階段から落ち、ともに痛みで難儀している。 なぜ自分たちだけこんな目に遭うのか。 外祖母・早百合の夢枕に立った祖父から、「稲荷に油揚げを……」の伝言を託され、 山幸彦は、鍼灸師のふたごの片われを伴い、祖先の地である椿宿へと向かう。 屋敷の中庭には稲荷の祠、屋根裏には曽祖父の書きつけ「f植物園の巣穴に入りて」、 明治以来四世代にわたって佐田家が住まいした屋敷には、かつて藩主の兄弟葛藤による惨劇もあった。 『古事記』の海幸山幸物語に3人目の宙幸彦が加わり、事態は神話の深層へと展開していく。 歯痛から始まった『f植物園の巣穴』の姉妹編。 本文より 誰にもわからないだろうと思われるような、個人の深いところで、 私たちはつながっているのかもしれないと、今、ふと思ったところです。 全体とつながっている、 つながっている―死者も生者も、過去も未来も。もしかしたら。