弓道 演武名 巻藁射礼(まきわらしゃれい) 内容 射手が巻藁に向かって、甲矢・乙矢の二本を矢声と共に発し、定められた作法を行います。 由来・特徴 巻藁射礼は、射場開き、武道場、体育館等で射礼を行う場合に、最高位の者が他の武道の演武に先駆けて、清めの儀式として行います。 ◎射礼の精神 射礼は昔から祭礼、式典その他晴れの場所において、その時代の式服を着用し、起居進退を礼法に従って射を行うものであります。 時・所・位をわきまえ、その動作はおごそかで重々しくしとやかで気品(荘重優雅)に溢れ、その心は邪心がなく澄みきっていて清らか(純心清澄)であり、射と礼が渾然融和して、一煎に誠をつくすことが弓道の本旨であります。 古事礼記に「それ射は聖人の遺教にして、進退周遷必ず礼にあたる。これ皆道徳を修るの道なり。その利を以て天下を威す。これ射の体用なり。」とあります。 すなわち、弓は代々これをもって、みずから徳行を磨き、家をととのえ、天下国家を収める貴重な器とされてきました。 このように精神的に重きをおかれてきた射には、常に至誠・礼節に徹し、射を通じて心が現れるものであり、調和の美が現れるものでなければなりません。 演武者 射手 教士六段 田上 忍 介添 錬士六段 山本 亮介 弓持 四段 原田 真志 解説者 五段 古田 一英