うちの問題起こしマン、バクスター君
アメリカ最大の日系情報誌『ライトハウス』の編集長であり、80sカラオケ仲間のTさんが、ありがたいオファーをくれました。
「ネエサン!アメリカのペット事情の記事、書きたくありませんか?!」。
書きたい、書きたい!”八つ返事”でOKです!(もとい、語源を調べると、「はい、はい」で二つとカウントされるとのこと。それなら「書きたい、書きたい」も二つ返事ですね)。
うちの、死んでしまったアルジンも、今飼っているバクスターも、シェルターっ子です。殺されるはずだったコを助けたはずが、実は彼らに救われて――そんな幸せな体験を一人でも多くの方々にしていただきたいと、いつも、いつも、思っています。
ペットに関しては、アメリカと日本では大きな違いがあります。
一軒家の多いアメリカでは、たくさんの人が犬猫を飼っています。でも日本と違い、純血種のペットを見かけることはほとんどありません。私がアメリカで純血種の動物を見かけたのは過去10年間でわずか2匹だけ――それは日本人の家でした。
そもそもカリフォルニア州ではペットショップに犬猫が売られていません。その代わりにペットショップでは毎月のようにアダプションイベントが行われています。さらには、このような動物愛護意識の高い人々や商業施設に背中を押されるように、カリフォルニア州では2019年1月から、ペットショップで犬猫兎の売買を禁ずる法律が施行されます。これにより、もともと売られていなかったのですが、正式に、販売が不可能になります。
現在、「No Killポリシー」を掲げるロサンゼルス市の殺処分率は年々下がっており、2016年には約12%になりました。一方、日本の殺処分率は同じ2016年で約50%です。保健所の門をくぐった動物のうち半数が無残に殺されてしまいます。2016年には、11万3770匹もの動物が、大切な、たった一つしかない命を私たちに奪われました。
「国家の偉大さや道徳的進歩は、動物の扱い方を見れば分かる」という言葉があります。
ロサンゼルスが「No Killポリシー」の実現にどんどん近づき、日本にはどうしてそれができないのか――今回の『ライトハウス』の記事)では、日本で長らくレスキュー活動を行っていらっしゃるNPO団体の方に、この理由をお尋ねしています。
記事はこちら:
http://magazine.us-lighthouse.com/publication/?i=481530&ver=html5&p=88#{%22page%22:38,%22issue_id%22:481530}
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~「働く女性のLife Designマガジン アヴァンティ」に連載中のコラムhttp://www.e-avanti.com/64203より~
渡米する前のアメリカの印象は、「最先端」だった。GDP世界第一位のこの国で、さぞかし感心しながら暮らすのだろうと思っていた─しかし実際に暮らしてみると、とんでもない!とにかくその適当さのせいで、あらゆることがスムーズに進行しない。例えば「予告なし」の停電なんてほぼ経験したことのない日本人は、アメリカで一生分の、いや、二十生分ぐらいの予告なし停電を経験するだろう。やりかけの作業を諦めて外出すれば、外は思い切り電線工事中だったりして、「予告できたのでは…」と脱力する。
家の修理などを業者に依頼すれば、まず時間通りに来ない。いや、1日中来ないこともある。電話をかけても、出ない!やっと修理が完了しても、翌日に壊れる可能性がある。国家試験など重要なものに申し込んだときは、さらなる心の準備が必要だ。まず来るべき受験票が来ない可能性がある。電話で問い合わせようにも電話番号がない。メールで問い合わせてもなしのつぶて。そのような障害を乗り越えて受験できたとしても、通常試験の5分後に分かる合否が、機械が壊れていていきなり4カ月後となることもある。
病院もそうだ。そもそも具合が悪くなったといっても、アメリカでは予約なしに病院を訪れることはできない。しかも予約の電話を入れたところで、一週間後に予約が取れたら良い方で、たいてい2週間から下手したら1カ月以上後となる。1カ月後なんて治ってるか、かなり悪化している。さらにはこんなに前に予約しても、当日は2時間待ちなんてことも。命に関わることぐらい、どうにか効率化しておくれよ…。
ちなみに小売店はどこでもじゃんじゃん返品を受け付ける。コストコの返品物セールコーナーに行けば、度肝を抜かれる返品物があるわあるわ。クリスマス後に返品された枯れたクリスマスツリー、履き古した靴…。知人女性は毎日素敵なワンピースを着てオフィスに現れていたが、そのコツが「タグを取らないこと」だそうで…着たら返品するのだと!これでアメリカの企業はよくつぶれないなと思う。
こんな調子で何から何まで大雑把な国が、あんなに神経を削って、トンネル工事も中間点が数ミリしかずれないような日本よりも富んでいるのだから、一瞬、むなしくなる。しかし国土はアメリカの約25分の1しかなく、資源も少ない日本が世界第三位のGDPを誇るのは、やはり日本人のきめ細かさや正確さがあってこそ。そこで気付いたのが、アメリカが適当というより、日本が奇跡なのではないかということだ。そうだ、もし日本が25個あったら、超越した世界一になっているはずだ!
――などと考えて、今日も業者が来ないイライラを乗り切ろう…。
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初めて白髪を見つけた30代前半、「がびちょーん!」(←古い)という気分でした。「もう若くないんだな…」というショック、そしてたとえ染めたとしても、それは嘘の若さなんだなあと落ち込んだのです。
そんなとき、ある女性誌で中山美穂さんが書いたエッセイを目にしました。
その中で中山美穂さんは最近増え続けている自身の白髪について、あっさり「問題ありません」と断言していました。なぜなら「白髪は染めれば消えますからね」。その書き方がさも、こういう「解決できる部分」はむしろラッキー的な感じで、私のように「嘘の若さ」だのなんだの落ち込んでいない部分がとても新鮮でした。
生きていると問題が次々起こりますが、中には解決不可能なものもたくさんあります。そう考えると、まさに解決できるものはラッキーなんですね。白髪を見るたびに、中山美穂さんのあの文章を思い出し、前向きな気分になれる私です。
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私が仕事を始めた1990年代はセクハラだらけでした(日本での話です)。
ある遠方からの大型クライアントさんは、どうしても一緒に泊まりたい!と高級ホテルを予約。断っても断っても更なる広告契約をちらつかせながら「絶対に何もしないから!」――そしてうら若き営業ガールの私はそれを振り切れず…。
今、しみじみ思いますけど、若かったころの私と今の私はまるで別人ですね。電車で痴漢されても恐怖で硬直して、ただ手をはずしてほしいと目に涙をためて祈るだけ。今だったらすかさず手を握って「痴漢だ!」と叫べるのに、あの頃はなんでそこまで弱かったのか。
話を元に戻すと、とにかく僕は寝るだけだからという言葉をすがるように信じて部屋の中へ。
確かにその言葉通りクライアントさんは別のベッドで1人で寝てしまい、私は寝ずに身構えていましたが、いつの間にかうとうと…。これでは夜中にこちらに来られたら危ないです!それで思い付いたのが、忍者の鳴子戦法。足が何かに引っかかって音が出るようなもの…そうだ!部屋にあったグラスと湯飲み、コーヒーカップ、ありったけの入れ物に水をなみなみと入れ、ベッドとベッドの間に並べました。
すっかり寝込んでしまった明け方、案の定、越境しようとしたクライアントさんがガラスを踏んで叫び声をあげました。素早くベッドから立ち上がった私は「何もしないって言いましたよね!!」。意外に押しの弱かったクライアントさん(笑)はすごすご自分のベッドに戻っていき、私は何事もなく家に帰ることができました。でも、今、昔の自分に話せるなら、「契約落としても、命は取られないよ!勇気を出して断りなさい!」と強く言いたいです。
それからも何かにつけてビジネスの中にホテルが登場しました。ある大手の出版社の担当者さんは普段はおとなしいお兄さんでしたが、夕食会の後、急に強引キャラに。精いっぱい気を使ってお断りしたら、「お前なんか!×〇×〇×〇!」。翌日から完全無視っていうのも子どもっぽいかと思いますけど、今振り返ると若い男の精いっぱいの虚勢だったのかな?それにしてもそういうアホの態度に別段傷つかなかった自分は偉いと思います。
勤めている会社の社長にホテルに行こうと言われたら最悪ですね。言っておきますがこれはこんなにモテる、とかの話ではないのです。翌日からの自分のポジションに関わる問題なのです。私は当時シングルでしたが、もしシングルマザーだったり一家の大黒柱だったりして、家族の未来がこの軽率な誘いにかかっていたとしたら、より深刻な問題となります。テレビドラマみたいにぴしゃりと頬を叩くのは理想ですが、自分に返って来る可能性が大なので、こういう場合はやはり「尊敬する社長だからこそ私には恐れ多い」などの言葉で振り切るしかありません。
でもこんなのはまだ軽い方です。一番嫌だったのは、原稿料を払ってくれない某出版社の社長です。
お支払いしてくださいと何度も電話していたら、みるみるうちにさまざまな場所で、「xx社長が、あなたに交際迫られて困ってるって言いふらしているけど本当!?」と驚いたように聞かれるようになりました。それ以来、電話では「お金払ってください」とだけ言うようにしましたが、今度は「交際断ったら逆切れした」という噂の嵐で。女だからこういうアホな展開にさせられるのでしょう。ちなみに結局、お金は踏み倒されました。
アメリカですら今も女性が前に出ていこうとすると、不穏なものに行く先をふさがれることがあります。Me Too運動は行き過ぎという声も出てきていますが、この時期を経た世の中は、随分変わるんじゃないですかね。まあ、今はもう私にセクハラしてくる人はいませんから(笑)、後輩のためにそれを祈ります。
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