“I H-4・森のキノコ”《襍観・/・点描‘16-64》

エリマキツチグリ(襟巻土栗) ヒメツチグリ科(Geastraceae)
学名:Geastrum triplex Fisch
英名:Collared earthstar
スギ林脇の雑木林落葉中に観えた。
この林はよく通るところだが、初めて観た。
毎日でも散策していないと出会えない。

襟巻土栗は円形で直径が3~4cm、幼菌時、外皮包頂部に角状の尖った部分がある。
その後、成長するに伴って頂部が5~7つに分かれながら外皮が裂けていき、
内皮に包まれた“グレバ”が姿をあらわす。
また、内皮の頂上部分もやや角状に突き出ており、
その頂部が星状の小孔を開いてそこから胞子が噴出する。
最新の研究結果によると襟巻土栗は系統の異なる9種に分かれる事が判明した。
胞子を蓄えたグレバを包む内皮は乾燥して白っぽいので結構目立つ。
子実体はかなり乾燥気味なので、内皮は茶色い。
外皮は褐色で、ツチグリのようなひび割れ模様は無く単色。
また名前にも有るように、外皮に一段、襟巻き状の境界ができる。

“※基本体(グレバ:gleba)の解説ーウキペデイアキノコの部位より※”
子実体の内部に胞子を形成するようなキノコの場合、
その胞子形成部分を基本体(またはグレバ、gleba)という。
典型的には、出口のない袋状の組織の中に、
不規則に(あるいは多少とも規則的に)担子器や子嚢などの胞子形成細胞が形成される場合、
その組織全体を指す。担子菌類の腹菌類、およびセイヨウショウロ(トリュフ)などに見られる。
腹菌類では子実体の内側に多数の担子器が形成されるが、
胞子が成熟すると担子器は崩壊・消失する。胞子の外界への放出の方式はさまざまで、
袋の先端に出口を生じて吹き出すように出るもの(ツチグリ・ホコリタケなど)、
子実体の結実部を包む組織(殻皮、かくひ)が不規則に崩れて散布されるもの(ノウタケなど)、
生長の後期に柄(偽柄)が伸びて基本体が押し上げられ、粘液化するとともに異臭を放ち、
ハエなどの昆虫やナメクジなどの小動物によって胞子が伝播されるもの(スッポンタケ等)等がある。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ツチグリに似て外皮がミカンの皮をむいたようになり、
内皮を襟巻状に囲むことから名前が付いたとあった。
丸い袋の中には胞子が詰まっており毒はないが、食用には不向き。
エリマキツチグリは林内の落ち葉の重なった場所などに発生する。
夏~秋に表れるとされている。
図鑑等専門書に解説されるように本種は落葉の多い地上を好むようだ。
スギ林内の落葉が溜まった場所で見つけた。
観察すると頂孔の周辺にリングが有る。これは円座と呼ばれている。
この有無で種を特定した(10月4日に確認)。
ツチグリの仲間にはいくつか種類があり、
エリマキツチグリは、老成するにつれ「実」の周りにえりまきが出来る。
後日、10日に見に行ったが周辺は、落ち葉しかなく全部が持ち去られたか??
観察者も居るって言いたい。せめて1株でもあったらと悔やまれる。
分類的にこのエリマキツチグリはツチグリ科ではなく、
フクロツチガキを含むヒメツチグリ科に属する。
※ ※ ※ ※ ※



「大和市泉の森2016/10/04」


#ブログ #植物

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zakkahさん 
すっかり、秋模様となりました。 
 
面白いきのこですね。 
一瞬、カサのついたどんぐりと見間違え!。 
よく見ても、どんぐりですね。
投稿日 2016-10-21 09:27

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今日は、のだとんびさん。
知らず知らず、いつの間にか“秋”って感じです。
襟巻土栗、偶然見つけました。幸運だったと思います。
クロヤツシロラン(黒八代蘭)を必死に探していて、其の種子を見つけた。裏側の凹んだ底から奥に、少し上り勾配になった所に7つ襟巻きを見つけました。
遠目には、ちょっと大きなどんぐりって感じでした。
此の里山の中で初めて出会った事もあって、しばし見入ってしまいました。
実にかわいい、姿でした。
子供達に画像を見せると、やっぱり・・どんぐりって^^)。想いは、一緒ですね。
投稿日 2016-10-21 15:15

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