著者のけいれきからすると、タイトルをみただけで、面白く読めるだろうと想像できるシリーズです。
母に捨てられたというトラウマを抱える極道小説家の<木戸孝之助>は、たった一人の身内であるヤクザの大親分である叔父<仲蔵>が温泉リゾートホテルのオーナーになったということで、招待を受けます。
ヤクザでありながら熱血ホテルマンや、天才シェフ、気のいいエリートフロントマン等が脇を固め、ヂタバタ喜劇の開幕です。
任侠団体専用ホテルの今後の展開が楽しみです。
17歳のデビュー作『インストール』(2001年11月)で文藝賞、『蹴りたい背中』(2003年8月)で第130回下半期の芥川賞、『かわいそうだね?』(2011年10月)で三島由紀夫賞と輝かしい経歴の著者ですが、寡作なため最近は、作品を目にする機会が少なく感じていました。
本書は、表題作を含む4篇の短篇がおさめられています。
自殺未遂で助かった小中学校時代の女友達を見舞う『おとな』は、複雑な女性心理が描かれていて面白く読めました。
少年時代の伯父さんとの交流を描いた『トイレの懺悔室』は、こんなこともあるだろうなという現実感を以って、心に響いてきました。
日常生活のさりげないできごとを昇華させる技量はさすがです。
<池松壮亮>と<菅田将暉>のダブル主演で、<此元和津也>の人気漫画『セトウツミ』(『別冊少年チャンピオン』連載)を実写化した『セトウツミ』が、2016年7月2日より全国で公開されます。
原作の『セトウツミ』は、関西弁の男子高校生2人が放課後にまったりとしゃべるだけというシンプルな内容で、2人の繰り広げるシニカルな会話劇の面白さで人気のコミックです。
『まほろ駅前多田便利軒』(2011年) ・
『さよなら渓谷』 (2013年)の<大森立嗣>が監督を務め、塾通いの日々を送るクールな「内海」を<池松壮亮>が、天然で元サッカー部員の「瀬戸」を<菅田将暉>が演じています。その他、ヒロインの女子高生「樫村」役に『ライチ☆光クラブ』などに出演するモデル<中条あやみ>が扮しています。
たぐいまれな推理力を持つ<音野順>の才能を生かすために、友人であり、推理作家の<白瀬白夜>は、自分の仕事場であるマンションの一部屋で、探偵事務所を開設します。
しかし<音野>は、表舞台に出たがらない気弱な性格の持ち主です。
依頼人から事件があれば、なだめすかしながら現場に連れて行き、見事な推理で、事件を解雇悦してゆきます。
おにぎりがすきな名探偵の登場ですが、続編に期待したい探偵の登場です。
実在の事件をもとに描いた
『凶悪』 (2013年)で話題をさらった<白石和彌>監督が、2002年の北海道警察で起こり「日本警察史上最大の不祥事」とされた「稲葉事件」を題材に描く作品『日本で一番悪い奴ら』が、2016年6月25日より全国で公開されます。
<綾野剛>が演じる北海道警の刑事「諸星要一」が、捜査協力者で「S」と呼ばれる裏社会のスパイとともに悪事に手を染めていく様を描きます。
大学時代に鍛えた柔道の腕前を買われて道警の刑事となった「諸星」は、強い正義感を持ち合わせているが、なかなかうだつが上がりません。やがて、敏腕刑事の「村井」から「裏社会に飛び込み『S』(スパイ)を作れ」と教えられた「諸星」は、その言葉の通りに「S」を率いて危険な捜査に踏み込んでいきます。
暴力団と密接な関係を持ち、「諸星」に影響を与える「村井」役で、 『凶悪』(2013年)に続き<白石和彌>監督とタッグを組む<ピエール瀧>が出演しています。
世界的人気を誇るPCゲーム「ウォークラフト」シリーズを実写映画化した『ウォークラフト』が、2016年7月1日より公開されます。
『ミッション:8ミニッツ』・『月に囚われた男』などの<ダンカン・ジョーンズ>が監督を務め、剣や魔法が存在する世界を舞台に、国や愛する者を守るべく戦う人々の姿を壮大なスケールで描き出しています。
滅びゆく故郷を捨てて安住の地を求めるオークの戦士たちが、平和な王国アゼロスに侵攻を開始します。人間たちは自分たちの国を守るため、オークとの全面戦争を決意。一方、人間との戦いに疑問を抱く1人のオークが、戦争を阻止するためある決断を下します。
主演には『ギャングバスターズ』のオーストラリア人俳優<トラビス・フィメル>を抜擢し、『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』の<ポーラ・パットン>、『香港国際警察 NEW POLICE STORY』の<ダニエル・ウー>、『ローン・サバイバー』の<ベン・フォスター>が共演しています。
建物自体に仕掛けを持つミステリーは、多々ありますが、本書も瀬戸内海の孤島に建築された天才建築家の自邸を舞台としています。
建築家<十文字和臣が、自邸にて転落死して半年がたち、事件の真相を求める未亡人の意向で再び自邸に関係者が集められたときに新たな殺人事件が発生します。
自邸に滞在していた、女探偵と若手刑事は、果敢に謎解きに臨んでいきます。
天才建築家が仕組んだ仕掛けをうまく利用したトリックと刑事と探偵の絡みが楽しめた一冊でした。
食堂で同じテーブルになりますご婦人は、なんと焼肉<白川苑>さんの女将さんでした。とても細い方で、病院食で体重が増えたとお聞きしおどろきました。
以前は、オリックスのホームグラウンド・グリーンスタジアムから近いので、選手たちがよく食べに来ていたそうです。特に阪神から移籍した野田投手がよく顔出しされていたようで、携帯電話の待ち受け画面は、野田投手とのツーショットでした。
病院食を目の前にして「焼き肉」の話は、つらいものがありました。
退院のあかつきには、訪問しなければいけないお店のひとつです。
あまり恋愛小説は読まないのですが、入院中ということで読んでみました。
大学2年生の繊細な美男子<鮎太郎>は、美人で活気あふれる3人の姉がいます。
女性たちは、彼に恋をするのですが、<鮎太郎>は、年上の女性に包丁で刺されたり、貢がされたりと災難が降りかかります。
彼を慕い続ける同級生の女の子の素振りには心惹かれない状況が描かれていき、男女の理不尽な物語が綴られている一冊でした。
1950年代、アイルランドからニューヨーク・ブルックリンにやってきた移民の少女の青春や揺れ動く心を、『つぐない』(2007年・監督:ジョー・ライト)の<シアーシャ・ローナン>(22)主演で描き、第88回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた映画『ブルックリン』が、2016年7月1日より全国で公開されます。
脚本は、『ハイ・フィデリティ』(2000年・監督:スティーヴン・フリアーズ)・『アバウト・ア・ボーイ』(2002年)の原作者で、『17歳の肖像』(2009年・監督:ロネ・シェルフィグ)・『わたしに会うまでの1600キロ』(2014年・監督:ジャン=マルク・ヴァレ)などで脚本家としても活躍する作家の<ニック・ホーンビィ>。監督は『BOY A』(2007年)・『ダブリン上等!』(2003年)の<ジョン・クローリー>。
大人しく目立たない性格の少女エ「イリシュ」は、妹の将来を案じた姉の勧めで、アイルランドの小さな町からニューヨークへとやってきます。それまでとはあまりに異なる大都会での生活に戸惑う「エイリシュ」は、しかし、イタリア系移民の青年「トミー」との恋をきっかけに大きく変わっていきます。洗練されたニューヨーカーとして生き生きと日々を過ごす「エイリシュ」でしたが、そんな彼女のもとに故郷から姉の訃報がもたらされます。
著者の作品は、
『八朔の雪』 ではじまり、第10巻目の
『天の梯』 で終わる「みおつくし料理帖」シリーズが秀逸でした。
今回、シリーズ以前の作品『銀二貫』です。
大坂天満の寒天問屋の和助は、集金の道中。仇討の場面に出会い、「銀二貫」で、父を殺された鶴之輔を救い出します。鶴之輔は松吉と名を改め商人の厳しい躾と生活を通して成長してゆく姿が人情味あふれる描写で描かれていきます。
随所に登場する、「銀二貫」の重みが、作品の要として読者の心に残る表題でした。
<ギヨーム・ニクルー>が監督を務め、2016年 セザール賞撮影賞受賞作品(原題)『Valley of Love』が(邦題)『愛と死の谷』として、「フランス映画祭2016」(2016年6月24~27日/有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇)で上映されます。
離婚した夫婦、「イザベル」と「ジェラール」が数年ぶりにカリフォルニアのデスバレーで再会します。二人は半年前に自殺した息子の「マイケル」から、デスバレーの特定の場所に来てほしい、という奇妙な手紙を受け取っていました。二人で来てくれれば、その場に「マイケル」が現れるといいます。
フランスを代表する2大スター俳優である<イザベル・ユペール>と<ジェラール・ドパルデュー>が<モーリス・ピアラ>監督作品『ルル』以来14年ぶりに共演したことが大きな話題を呼んだ作品です。2015年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれた作品です。
女優<黒木瞳>の映画監督デビュー作で、<黒木瞳>主演で
NHKドラマ化 もされた<桂望実>の同名小説
『嫌な女』 (2013年5月・光文社文庫刊)を映画化した『嫌な女』が、2016年6月25日より全国で公開されます。
友達のいない真面目一徹な弁護士「石田徹子」と、派手好きで社交的な天才詐欺師「小谷夏子」という対照的な2人の女性の人生を、これが映画初主演となる<吉田羊>と<木村佳乃>の共演で描きます。
司法試験にストレートで合格して29歳で結婚し、順風満帆に見える弁護士の「石田徹子」でしたたが、仕事も結婚生活も上手くゆかず、心に空白を抱えていました。
そんな「徹子」のもとにある日、同い年の従妹で、婚約破棄で慰謝料を請求されたという「小谷夏子」がやってきます。子どもの頃から「夏子」を嫌っていた「徹子」でしたが、久々の再会をきっかけに、天性の詐欺師「夏子」に振り回されることになります。
『ダラス・バイヤーズクラブ』の<ジェニファー・ガーナー>と『TAXI NY』の<クイーン・ラティファ>が共演した『天国からの奇跡』が、2016年6月18日から公開されます。
小さな田舎町で暮らす少女「アナ」は重度の消化器疾患を抱え、幼い頃から入退院を繰り返してきました。母「クリスティ」の尽力で自宅から遠く離れた大病院へ入院することになりますが、そこでも治療の方法は見つからず自宅へ帰ることになります。
一方、母と「アナ」が家を離れている間、残された家族の間に不和が生じていました。ある日、庭の大木から落下した「アナ」は一命を取りとめますが、彼女の身には驚くべき奇跡が起こっていました。
「アナ」役に<カイリー・ロジャーズ>、母「クリスティー」役に<ジェニファー・ガーナー>、 病院で働くウェイトレス「アンジェラ」役に<クイーン・ラティファ>、「ケヴィン・ビーム」役に<マーティン・ヘンダーソン>、「ヌルコ医師」 役 に<エウヘニオ・デルベス>、「スコット牧師」役に<ジョン・キャロル・リンチ>が扮しています。
『人生の特等席』の<ランディ・ブラウン>が脚本を手がけ、『チリ33人 希望の軌跡』の<パトリシア・リゲン>が監督を務めています。
『リング』(1998年・監督: 中田 秀夫)の「貞子」と『呪怨』(2000年・監督: 清水崇)の「伽椰子」という日本ホラーを代表する恐怖の2大キャラクターの共演が実現した『貞子vs伽椰子』が、2016年6月18日より全国で公開されます。
『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズや『ノロイ』(2005年) ・ 『オカルト』(2009年)などのホラー作品を多数手がける<白石晃士>が監督を務め、<山本美月>が主演、<玉城ティナ>、<安藤政信>らが共演しています。
その映像を見ると「貞子」から電話がかかってきて2日後に必ず死んでしまうという「呪いの動画」を見てしまった女子大生の「有里」。そして、入ったら行方不明になるという「呪いの家」に足を踏み入れてしまった女子高生の「鈴香」。
共に呪いをかけられた2人を救うために立ち上がった霊媒師の「経蔵」は、「貞子」と「伽椰子」を戦わせるという秘策に打って出ます。
「ヒトラー」が現代に蘇り、モノマネ芸人として大スターになるというドイツのベストセラー小説を映画化した『帰ってきたヒトラー』が、2016年6月17日より全国で公開されます。
服装も顔も「ヒトラー」にそっくりの男がリストラされたテレビマンによって見出され、テレビに出演させられるハメになります。男は戸惑いながらも、カメラの前で堂々と過激な演説を繰り出し、視聴者はその演説に度肝を抜かれます。かつての「ヒトラー」を模した完成度の高い芸として人々に認知された男は、モノマネ芸人として人気を博していきますが、男の正体は1945年から21世紀にタイムスリップした「ヒトラー」本人でした。
「ヒトラー」役を演じるのは、舞台俳優<オリバー・マスッチ>が演じ、監督は、<デビッド・ベンド>が務めています。
ハリウッドきってのヒットメーカーとして知られる<J・J・エイブラムス>がプロデュースした謎のSFサスペンス『10クローバーフィールド・レーン』が、2016年6月17日より全国で公開されます。
恋人と別れた女性「ミシェル」は車を運転中に事故に遭い、気を失います。気が付くと見知らぬシェルターの中で目を覚まし、そこには「君を救うためにここへ連れてきた」と話す見知らぬ男がいました。男はシェルターの外の世界はすでに滅びたと主張し、「ミシェル」と男の奇妙な共同生活が始まります。
「ミシェル」役は『ダイ・ハード』シリーズで「ジョン・マクレーン」の娘「ルーシー」役を演じた<メアリー・エリザベス・ウィンステッド>。監督はこれが初長編作となる<ダン・トラクテンバーグ>が務めています。脚本に『セッション』(2014年・監督: デイミアン・チャゼル)の<デイミアン・チャゼル>、製作総指揮に『クローバーフィールド HAKAISHA』(2008年・監督: マット・リーヴス)の<マット・リーブス>が参加しています。
人気若手女優の、有村架純>が、
『ストロボ・エッジ』の<廣木隆一>監督と再タッグを組んだ『夏美のホタル』が、2016年6月11日より公開されます。
<森沢明夫>の同名小説『夏美のホタル』(2014年8月・角川文庫)を原作に、写真家志望の女性が、父との思い出の森で知り合った親子や老人との交流を通し、成長していく姿を描いています。写真家を目指す「夏美」は、亡き父の形見であるバイクに乗り、かつて父と一緒に見たホタルを探しに森にやってきます。
そこでよろず屋「たけ屋」を営む「ヤスばあちゃん」と「地蔵じいさん」という老親子と知り合った「夏美」は、2人に自然の中での暮らしを教わり、楽しいひと夏を過ごします。
そんなある日、「地蔵じいさん」には息子と決別したつらい過去があることを知ります。
共演は、「相羽慎吾」に<工藤阿須加>、「榊山雲月」に<小林薫>、「地蔵じいさん」に<光石研>、「ヤスばあちゃん」に<吉行和子>らが名を連ねています。
「夏目信人」シリーズとして、第1作目の短篇集『刑事のまなざし』に次ぐ長篇小説としての第2作目が、2016年3月15日に文庫本として発行されています本書『その鏡は嘘をつく』です。
痴漢行為で不起訴になったエリー医師「須賀」が、池袋のマンションで首吊り死体で発見されます。痴漢冤罪を悔やんでの自殺だとされましたが、検事「志藤清正」は他殺と疑い独自に調査します。
その頃、池袋署の刑事「夏目信人」は、首吊り死体が発見された日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていました。カギを握るのは未来を捨てた少年と予備校女性講師でした。
帯のコピーに「泣かずにおれない。」とありましたが、人間の心の深遠に光を当てる著者ならではの視線に感動する一冊でした。
北トルコを舞台に、自由を求めて古い慣習から抜け出そうとする5人姉妹の運命を瑞々しいタッチで描いたフランス・トルコ・ドイツ合作青春ドラマ『裸足の季節』が、2016年6月11日より全国で公開されます。
10年前に事故で両親を亡くし、祖母の家で叔父たちと暮らしている5人姉妹。厳格なしつけや封建的な思想のもとで育てられた彼女たちは自由を手に入れようと奮闘しますが、やがて家族が決めた結婚相手にひとりずつ嫁がされていきます。
トルコ出身の新人<デニズ・ガムゼ・エルギュベン>が監督を務め、デビュー作ながら卓越した構成力や美しい映像が世界各地の映画祭で高く評価されました。第88回アカデミー賞(2016年2月29日)外国語映画賞にノミネートされた作品です。
『28日後...』(2002年・監督:ダニー・ボイル)・『わたしを離さないで』の脚本家<アレックス・ガーランド>が映画初監督を務め、美しい女性の姿をもった人工知能とプログラマーの心理戦を描いたSFスリラー『エクス・マキナ』が、2016年6月11日より公開されます。
世界最大手の検索エンジンで知られるブルーブック社でプログラマーとして働く「ケイレブ」は、滅多に人前に姿を現さない社長の「ネイサン」が所有する山間の別荘に滞在するチャンスを得ます。しかし、人里離れた別荘を訪ねてみると、そこで待っていたのは女性型ロボットの「エヴァ」でした。
「ケイレブ」はそこで、「エヴァ」に搭載されるという人工知能の不可思議な実験に協力することになります。
<ドーナル・グリーソン>が主人公「ケイレブ」を演じ、
『リリーのすべて』 (2015年・監督:トム・フーパー)の<アリシア・ビカンダー>が美しい女性型ロボットの「エヴァ」に扮しています。<ドーナル・グリーソン>と同じく『スター・ウォーズ フォースの覚醒』に出演した<オスカー・アイザック>が「ネイサン」役を務めています。
第88回アカデミー賞で脚本賞と視覚効果賞にノミネートされ、視覚効果賞を受賞している作品です。
7年前の19歳のとき、武家の二男から<十三や六兵衛>の元で櫛職人として修業している<新次郎>の長屋に、許婚の御所院番頭組<神谷中左衛門>の娘<里尾>が住まいだしたころ、長屋の井戸から近衛家と将軍家の家紋が入った「鏡箱」が見つかるところから物語は始まります。
時代背景は殿中において<浅野内匠頭>が<吉良上野介>に切りかかった年であり。この事件を背景として、複雑な人間関係が絡んでいきます。
<新次郎>の周辺で、「鏡箱」を奪い返そうとする不穏な出来事が続き、<里尾>はかどわかされてしまい、<新次郎>は自ら手負いながらも必死に<里尾>の行方を探し始めます。
事件の背後には甲府徳川家と徳川宗家の将軍争いがうごめき、赤穂浪士の仇討の噂が囁かれるなか、剣術の腕前も確かな怒れる櫛職人<新次郎>の活躍が楽しめ、武士の矜持と職人の矜持との対比も見事でした。
ちいさなプラントボックスに植え込まれていた<ルドベキア>ですが、草丈1メートルを超え、見事な花を咲かせていました。
キク科ルドベキア属に分類され、北アメリカが原産地、日本には明治時代中ごろに導入されています。
真夏の炎天下でも元気に花を咲かせ、一株でもよく枝分かれをして鮮やかな黄色の花が株全体に広がり、遠目からでもよく目立ちます。
基本の花色は橙色や黄色の花弁ですが、写真は中心部がえんじ色で周りが黄色くなる2色咲きの品種「カプチーノ」です。
一度アップしています
【ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)】 ですが、このときは花壇のなかで寄せ植え的に植え込まれていましたが、今回は敷石の目地の間から、ど根性に顔を出して咲いていました。いい環境ですと草丈50~60センチに育ちますが、土壌も確保できない場所ですので、草丈10センチにも達していませんでした。
アカバナ科マツヨイグサ属の多年草で原産地は北アメリカ、大正時代末期に導入されましたが、いまでは逸脱して帰化植物として路傍などで散見できます。
属名の「Oenothera」は、ギリシア語の「oinos(=酒)+ther(=野獣)」が語源で、根にブドウ酒のような匂いがあり、それを野獣が好むことに由来しています。
花径4~5センチ、少し角ばった感じの4弁花で花弁の基部は黄色を帯び、8本の雄しべと十字形をした雌しべが1本あります。
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